山形紀行⑧-水戸こけし店

フルセズ・コーラスの練習時、「独楽を集めているのですが、そういうお店はないですか?」との問いかけに、「こけしの店ならあるんだけどねー」とのことでした。そしてくりさんから「私の父がこけしの店をやっています」と思わぬ情報をいただきました。

山形女流美術展の会場の階下(5階)の広いフロアーにこけしが展示されていました。膨大な量のこけしコレクションです。こけしにも作り手によってそれぞれ個性があるというような説明もここでうかがいました。そして山形県内のこけし作家が写真入りで紹介されているコーナーもあり、くりさんのお父さんらしい人も載っていました。そこでこの日の3つ目の目的地はこの「水戸こけし店」になりました。

普段はお店を閉めているそうですが私たちの訪問で開けていただき、展示されているこけしを見るだけでなくさまざまなお話を伺うことが出来ました。こけし作家の方は将棋の駒も作るのだそうですが、今は需要が少ないとのことでした。伝統的なこけしのほか、少々アレンジを加えたこけしも展示されていました。こちらの御主人さんのオリジナル、円いこけしは中がくりぬかれており、頭・肩の部分にあたる蓋をとるとその中に小さなこけしがたくさん詰められています。「よくこれだけこまい仕事を・・・・」とFさんが感嘆の声をあげていました。「細かい」を「こまい」というのですね、山形では。このこけし作りが認められて水戸さんは今年文部科学大臣賞を受賞されたのだそうです。
水戸こけし店1
そしてこけし作りの実演、お店のとなりの部屋:作業部屋に案内していただきました。こけし作りはまるで旋盤による金属加工作業です。その熟練技であっという間に形ができあがっていきます。回転する棒に刃を当ててすぐに形が出現し、紙ヤスリをあててなめらかにしたり、筆に持ち替えて模様をつけたり、何を作るのかと見ていると、あっという間にかわいい独楽ができあがりました。
水戸こけし店2
くりさんが事前に独楽のことも伝えてくれていたのです。できあがって「はい、どうぞ」と、その場でいただいてしまいました。それから今度はこけし作り。道具のほとんどは手作りだそうです。紙ヤスリがなかった頃の話、修業時代の話などたくさん聞かせていただきました。材料の木の話になると、今度は細い角材を削って丸棒にする作業も見せてくれました。

水戸こけし
最後に申し訳程度におみやげを調達し、この店を後にしました。ありがとうございました。
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山形紀行⑧-水戸こけし店」への2件のフィードバック

  1. くり

    びっくりしました~。
    お目汚しで申し訳ございません。
    わざわざお立ち寄りいただき、本当にありがとうございました。両親ともにとても喜んでおりました。
    また山形に、天童においでください。大歓迎です。
    合唱もご一緒できて、本当に楽しかったです。
    録音を起こしては楽しんでおります。
    ありがとうございました。
    今後ともどうぞよろしくお願いします。

    返信

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