月別アーカイブ: 2019年10月

「檻の中のライオン」

檻の中のライオン

「檻の中のライオン」
憲法がわかる46のおはなし
楾 大樹(はんどう たいき)
かもがわ出版

 この作者によ同名の講演会が地域であり聴きに行きました。権力をライオン、憲法を檻にたとえ、パペットを使いながらのわかりやすい憲法のお話で感心してしまいました。終わってから講演では語り尽くされていない憲法の内容を読んでみようと、会場でこの本を購入してみました。
中央では憲法改正論議を進めそうな今、私たちも憲法がどういうものなのか知っておくことも大切ではないでしょうか。憲法というとお堅い文章で難解なものですが、こうして解説してもらうと「あー、そういうことなのか」と理解がすすみます。これもおすすめ。

「ライフ」

ライフ「ライフ」
小野寺史宜
ポプラ社

 主人公は井川幹太、27歳。就職した会社から転職、そして今コンビニでバイト生活。学生時代のアパートに今も住んでいる。結婚式の代理出席アルバイトという意外なところから物語がはじまります。本当にあるんですかね、そんなアルバイト。主人公が周囲の人と徐々に関わりをもち、将来への光を見いだしていくおはなしです。
現代の若者の生活感いっぱいのおはなしですが読者の心の中にスッと入ってくるような文章で、作者も若いのかなと思ったのですが調べてみるとそうでもないですね。小野寺さんの作品、また読んでみようと思いました。

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「小淵沢の鏝絵」ページ

小淵沢の鏝絵ページをつくってみました。

鏝絵で賑やかな八ヶ岳西麓に接する小淵沢、山梨の中では鏝絵文化が一番に流れ込んだ土地のようです。現在見つけた鏝絵は21件、まだまだあるのかな。
昔話:養老の滝の若者や二宮金次郎など働き者・勤勉な人を題材にしたものはここでしか見ていません。

以下のページをご覧下さい。

小淵沢の鏝絵
http://susuki.chips.jp/?page_id=11063

甲州街道を歩く(最終回)

創立20周年記念甲州街道ウォーク第14回 (最終回)

金沢宿〜下諏訪宿

昨年三月からはじまった甲州街道ウォーク、いよいよ最終回を迎えました。この日は金沢宿最寄り駅:中央本線青柳駅から下諏訪まで二十?km。参加者は約90名。

 

01_集合雨の日が続く中、この日だけは絶好のウォーキング日和。9:30駅前に集合して、まずは開会のセレモニーです。

 

02_川沿いスタートしてすぐはこんな川沿いウォーク。

 

03_金沢宿間もなく国道20号に出ました。ここは金沢宿、宿の面影を残す建物も並んでいます。

 

04_矢ノ口矢ノ口交差点、ここは原村への入口でもあります。

 

05_田んぼの中を田んぼの中の平坦な道をすすみます。

 

06_こんな風景が続く進行方向にはこんな景色がしばらく続きました。

 

07_49里塚ありました、一里塚。ここは日本橋から四十九里。

 

08_中央線を渡る中央線を渡ります。

 

09_川沿い幾分か下り坂のこんな道は快適。

 

10_北アルプス前方に北アルプスが見えてきました、さすがに高いところは冠雪しています。

 

11_大きな家街道沿いの大きな家、

 

12_古い蔵そして古い蔵。

 

13_米屋さん茅野のまちに入りました。古さを取り入れたこのお店はお米屋さん。

 

14_かんてん蔵そして「かんてん蔵」。

 

15_鏝絵1-1鏝絵蔵発見!この蔵には両面の丑鼻に鏝絵が配されています。鯛を釣り上げる「恵比寿様」は色鮮やか、そして「大黒様」。(下線部をクリックして拡大写真をどうぞ)

 16_上川橋上川を渡る橋の橋柱は立派。ここを渡ると茅野市中心街。

 

17_八ヶ岳は冠雪八ヶ岳もここから見るとまるで別の山、やはり冠雪しました。

 

18_天香館こちらは鏝絵の展示館の「天香館」、もうすぐ茅野駅です。

 

19_茅野駅前茅野駅に着きました。ここでトイレ休憩。正午になりましたが昼食はもう少し先。写真は駅前の商業ビル。

 

20_みにか堂ミニカー・ショップの看板です。

 

21_来岳寺入口国道20号をすすんで、ここを右折すると昼食場所の頼岳寺。

 

22_門前の坂山門に向かって登り坂を、もう少し。

 

23_見事な彫刻ここは諏訪氏の菩提寺です。昼食後本堂まで登ってみました、本堂のおもてには見事な彫刻。この寺にはこの地の鏝絵先駆者:小川天香さんの大きな作品があるらしいのですが、今日は鑑賞する時間がありません。

 

24_石段 山門~本堂間の立派な石段

 

25_鏝絵2諏訪市に入ってまたも鏝絵発見。(拡大写真はこちら

 

 26_家の前にリンゴ家の前にリンゴ畑があるのもこの地らしいですね。

 

27_51里塚こちらは五十一里塚。

 

28_ぱあま家お洒落な「ぱあま家」さん。

 

29_諏訪盆地を眺める小高い街道から諏訪盆地の眺望

 

30_鳥獣センター犬も鳥獣?

 

31_はちみつこちらははちみつ屋さん。

 

32_貞松院貞松院、徳川家康の六男:松平忠輝公の墓があります。そういえば屋根瓦に葵の御紋が入っていました。

 

33_酒蔵酒蔵の大きな建物。このあたりは酒蔵が多いようです。

 

34_手長神社手長神社の立派な石段。そういえばこの日、足長神社というのもみました。

 

35_鏝絵3こちらの蔵の丑鼻には家主さんの姓の左下に亀が描かれています。(拡大写真はこちら

 

36_大木「上諏訪駅を通り過ぎるともう少し」と思うのですが、実はこの間約5km。「まだ~!」と弱音もあちこちから聞こえてきます。でも街道沿いにはこんな大木も、こちらから見ると逞しい巨木も裏に回るとほとんどが洞、皮の部分だけで生きているような巨木。

 

37_茶屋跡「橋本政屋」という茶屋跡。かつての面影を最も残しているようです。

38_郵便ポスト その道向かいにあった郵便ポスト。後頭部には髷もあります。いいな~、こういうの。

 

39_バス停こんなバス停もいいな。

 

40_上ったり下ったり諏訪湖の山の手を走る旧街道はこんなふうに上ったり下ったり、20kmを歩いた後のこういう道はこたえる~。

 

41_諏訪湖街道から見下ろす下諏訪側の湖岸並木は紅葉してます、銀杏の黄葉も。

 

42_ゴール着いた~!ここが甲州街道と中山道の分岐点のゴール。日本橋から250km、やりました。スタッフの方の出迎えです。

43_記念写真到着した人から順次記念撮影。達筆な横断幕が祝福してくれました。

昨年三月から一年半越しの甲州街道ウォーク、毎回百人前後の参加者を迎え運営して下さったスタッフの皆さん本当にご苦労様、そしてありがとうございました。今夜は美酒で「かんぱ~い!」ですね。

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「2.43清陰高校男子バレー部」

清陰高校男子バレー部2.43清陰高校男子バレー部
壁井ユカコ
集英社

 高校生のスポーツもの、部活ものです。舞台は中学校から、離れていた幼なじみが転校して戻ってくるところから話しがはじまります。久しぶりに会った灰島公誓(きみちか)はバレーボールにはまっていて、その打ち込みように黒羽祐二(ゆに)もまた染まっていく。やがて二人は高校にすすみ、8人だけのチームでバレーボールの全国大会:春高バレーを目指していく物語。

主人公二人をまとめて「ユニチカ」と呼んだり、舞台が紋代町(もんしろちょう)や鈴無市(すずむし)だったりと、この辺りは作者の遊び心でしょうか。作品名の「2.43」て何のことだろうとずっと考えてしまいました。

一作目は高校1年の秋、春高予選に向けてスタートをきるところまで、そして続編は春高バレー福井県予選。ひたむきにバレーボールに打ち込む男子生徒の物語、面白かった。まだ読んでいないのですが三作目の「春高編」も出ていますので読んでみようと思います。

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9月の読書メーター

9月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:867
ナイス数:27

2.43 清陰高校男子バレー部2.43 清陰高校男子バレー部
読了日:09月23日 著者:壁井 ユカコ
自分らしく パニック障害と共に生きる自分らしく パニック障害と共に生きる
読了日:09月07日 著者:小谷野 栄一
あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇 (時代小説文庫)あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇 (時代小説文庫)
読了日:09月01日 著者:高田 郁

読書メーター

「リトル・トリー」

リトル・トリー「リトル・トリー」
フォレスト・カーター
和田穹男訳

 舞台はアメリカ、両親を亡くした幼い男の子が先住民族の祖父母にひきとられ育てられる。後からやってきた白人に生きてきた土地を奪われ追われても、独自の文化を持ちながら生きている祖父母の下で男の子も生き、そしてまた新しい文化を強制されていく悲しみを味わいながら成長していくおはなし、静かに語られていながら心に残る物語でした。

北海道のアイヌの人たちや沖縄の人たちもこんな悲しみの歴史があるのかもしれません。