カテゴリー別アーカイブ: 音楽:みちのく混声合唱団

「今月の1曲」更新しました(2月2日)

月が変わりましたので、「今月の一曲」を更新しました。

今月は「かあさんの歌」です。
みちのく混声合唱団が内輪のクリスマス会で歌った録音。古い録音ですが、演奏会とは違ったよさがあるのではないでしょうか。

「今月の一曲」
http://susuki.chips.jp/?page_id=5915

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「天の啓示」

「みちのく」第2号に寄せられた佐々木先生の文章、

「天の啓示」

をアップしました。

この合唱団への先生の愛情、情熱が伝わってきます。多くの合唱団そしてその団員にこんな「風な想いをもってのぞまれたのだな」と、そして私達も合唱団は違うけれどやはりそういう情熱の下で過ごすことができたのだなと思います。

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私達の信条

みちのく混声合唱団の機関誌「みちのく」第3号の冒頭に掲載された

「私達の信条」

をアップしました。長文のため投稿欄(ブログ)ではなく、固定ページにしました。この合唱への熱い心が語られています。この合唱団を支えた方の文章のようです。宗教の世界の本も大分読まれていたようです。そういえば私達も学生から卒業前後には宗教家の本も読むようになりました。そして何度も登場する「みちのく村」といいうことば、多分先生から語られたことばなのでしょうね。わたしたちは「合唱村」ということばだったな。

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編集後記

オリンピックも終わって気がつくこと。いつのまにか秋が
深くなっていますね。練習場に行く途中、諏訪神社の木々
も秋の粧いをして・・・・。

「みちのく」第三号をおとどけします。巻頭言に先生の言
葉を記す予定でしたが、時には私達の合唱に対する信条
を読んでいただきたいと思い記さなかったことをお詫びい
たします。

○○宅にはメズラシイ。カレーライスのにほい。三人揃って
パクパクポリポリ(ラッキョを食べる)スタミナつけて三人
いわく

「ああ食欲の秋だワイ」ガチョン。

「みちのく」第3号より

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50年前の東京オリンピックに沸き立ったころ、分離唱の合唱
に燃えていた。みちのく混声合唱団のみなさんが活動してい
た頃の時代の風を、こんな短い編集後記からも感じてしまい
ます。

「みちのく混声」に寄せて

「みちのく混声」に寄せて

○○○○○

 「みちのく混声合唱団」を私が知ったのは昨年十二月
始めの新聞紙上でだった。実の所、最初は好奇心から
お便りしてみようと同僚と話し問い合わせたのだった。
勿論下手ながらも唱う又聞くという事は大好きでした。
お返事を頂いて初めて出席した日、一生懸命、又楽し
そうに唱ってらっしゃる皆様を拝見し、好奇心からした
お便りだったけど良かったと感じた。四回五回と回数を
重ねるごとに楽しさが増してくる。

今の所、勤務のスケジュールも練習時間と合わない
ようなんですが、勤務になったとしてもどうにかして代わ
ってもい、出席したいという気持ちで一杯です。最後に、
お忙しい先生が日曜日の午後の一時、私達に下さった
時間とご好意にそえる様、団の一員として一生懸命や
りたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたしま
す。

「みちのく」第3号より

「私は願う」 

「私は願う」

     ○○○○子

 合唱・・・・重いものを軽くし、純粋なハーモニーは私の胸の
中を悦びにうち震えさせるのである。一人一人の真剣な表情
を見る時、何かしら心にひびくものを感じる。「みちのく」に入
って初めのうちは明るい日射しも心の奥までは入りきらなか
ったと思う。自分の心の中なのに・・・・。でもそういうあいまい
だった気持ちは確かである。そして今だ正直の所、すべてを
わかりきっていないのである。でも目に見えない何かでしっ
かりとつながれてしまっている自分に気がついて、改めて合
唱というものの意味を目の前に置かれた様な気になる。自
分の生活を一つの歌に一つの純粋な音楽に造り出すことが
できたらどんなにすばらしいことか・・・・。

この「みちのく混声合唱団」がぐんぐん伸びていつの日か大
きな一つの心になって多くの人々の心につながるのもきっと
近い将来にと、私は思う。

みちのく第3号より

「一本の大切なローソク」

○○○○○

九月一四日を私は忘れない・・・・
初めて人間として生きている幸せを知ったからです。
ひしひしと胸にこみ上げてきたからです。なんと素晴
らしい私たちの佐々木先生でしょう。こんな人達にめ
ぐり会えた私は本当に幸せだと思います。一本のロ
ーソクに灯をともしてシベリウスの音楽を聞いている
佐々木先生とそして私たち・・・・。一つの赤い炎がこ
んなに温かく私たちをつつんでくれる。音楽の高鳴り
と同じ様に私の胸も高鳴り、目の前にあるローソク
の灯を一心に見つめていた私・・・・。

消してはいけない。私達はこの灯を消してはいけな
い。皆んなと一緒にこの灯を手にして、苦しみにも耐
え悲しみをのり越えて生きて行こう。私は今幸せなの
だ。人が生きていることは素晴らしいことなのだ・・・・。
いろいろなことが心の中をかけめぐりました。
私は本当にうれしかったのです。ケーキをいただい
たことよりも乾杯をしたことよりも佐々木先生の誕生
日を祝ってささやかな私達のプレゼントを拝む様に
して手にしてくださった先生の姿を心を忘れることは
できません。佐々木先生、どうかこれからも若々しく
元気な先生であってください。と祈らずにおれません。

みちのく第3号より

「素晴らしきハーモニー」

「素晴らしきハーモニー」

○○○○子

 四月のある日曜、四ヶ月ぶりに「みちのく」に参加した
私は、あまりのことにすっかり驚いてしまいました。この
素晴らしいハーモニー。これが本当にあの「みちのく」な
のだろうか。

 寒い日曜日、わずか十二・三名が幼稚園の狭い部屋
に集まり、古びたピアノをたたき乍ら分離唱。いざ合唱
という時、女声が五名たらずでしかも全員アルト、仕方
なくソプラノにまわりはしたものの自分のつたない声に
顔をしかめ、○○しいしい歌ったあの頃。そんな思い出だ
けを持っていた私にとって、広い講堂で五十名あまりの
人達がすばらしいハーモニーを生み出している光景は
信じ難いものでした。人数だけをそろえるのでなくて、み
んなの心がとけ合ってこそ始めてのすばらしいハーモ
ニーが生まれるという合唱の特殊性を考える時、日常
生活に対立や誤解がいかに多いかを、そして心を合わ
せることがいかに困難であるかを経験させられている
者にとって、この様な合唱が三ヶ月という短期間で行わ
れ得たということは何といってもすばらしいことだと思い
ます。今となってはその過程を-物事のはじめには必
ずつきものの様々な困難や苦悩-を体験する機会は永
久に失われたわけですが、あのささやかな灯火を守り、
これまで育ててこられたパイオニアの方々の合唱への
情熱と愛情、そして勇気に心から敬意と感謝をささげた
いと思います。

 又、このハーモニーの秘密は佐々木先生という素晴ら
しい指導者を得たことにあると思います。手品をいっしょ
うけんめいみつめている子供が自分の持っていたお菓
子がいつの間にか手品師の手にあるのをみてびっくりす
る様に、先生の話しを聞き手をいっしんに見つめ夢中で
歌っているうちに、生まれ出るハーモニーの美しさに驚
くといった具合です。そしてこのノートを手にして私は又
一つ、ハーモニーの秘密をみつけました。

「月光に照り映える薬師寺の塔を本当に美しい」と思い
「金よりも貧しい自分の心を豊かにして行こうという現在
の君が僕にとっての友なのである」といい
「ふる里の丘に離れがたい愛着と尽きぬ幸せを感じ」
・・・・etc

みんななんとすばらしい詩人たちでしょう
そして何と美しい心の持ち主たちでしょう

この美しい心から美しいハーモニーが生まれ出るのだと思い
ます。音楽の美しさをひたすら求め、この「美」の上にあるも
のを讃美し続けていきたいと思います。
六四・五・三一(日誌より)

みちのく第3号より

「ありがとう」

「ありがとう」
                   ○○○○
 今、私は思う。休暇をとり合宿に参加してよ
かったと。いや、それだけではない。私の人生
の一夏を飾るにふさわしい思い出ができたと。
それが何故か、何であるかといわれても、私は
それを言葉で表現することはできない。ただ幸
福な三日間であったとしかいえない。暑い最中
に、役所では仕事に励むことも尊いとは思うが、
それ以上に本栖湖での生活は、私に人生の素
晴らしさと尊さを教えてくれたと思っている。少
しは悟ったような考えにさせてくれたのは、富
士を仰ぐ自然の○○しこともあるが、それ以上
に素晴らしき我が仲間達である。彼等が私に特
別な何かをしてくれたわけではないが、しかし、
彼等と起居を共にすることによって、人間の心
がより緊密に通い合ったような気がする。これ
がなくて人生の意義があるだろうか。だから私
は我が仲間に感謝する。幸福な三日間を過ごし
えたのも、本当に彼等のお陰なのだ。ありがと
う。
 二日目のキャンプ村における練習は特に印象
深かった。俗世間を離れて清らかな空気の中で
合唱することを考えた時、身震いを覚えた程だっ
た。誰もが経験することのできないあの神聖な
雰囲気(合唱を除外したら多分無意味になって
しまうだろう)に、自分がひたっていることがとり
もなおさず私には幸福感の満喫であったから。
 これまでの旅行よりも今回の合宿の方が遙か
に楽しかった。この思いは、千駄ヶ谷体育館前
での合唱にひしひしと喰いこんでいった多分昔
も同じだったのだろう。「夕焼け」の素晴らしかっ
たこと。そしていつまでもハミングが続いていっ
た。短い期間ではあったが、あの楽しさをそし
てその余韻を胸に留めようと私もハミングを続
けた。
 ただ一つ、心残りがある。この「夕焼け」を本
栖湖でハモレなかったことだ。でもそんなことは
私の幸福感に比べればとるに足りないことだと
思う。
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      みちのく第3号(1964年?発行)より

楽しかった夏の合宿

 今回から、「みちのく第3号」からの転載です。
 私の入手している「みちのく」はこの3号まで、合宿を行った後発行したようで、その様子が語られています。
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 本栖湖畔にハモル
   楽しかった夏の合宿
                     ○○ ○○
 今迄、数多くの友や仲間達との旅行をしてき
たが、こんなにも素晴らしい幸福感に満ちた旅
行はなかった。一度だけでも良いからコーラス
の仲間達と一緒に旅をしたいと思いながらもつ
いに果たせなかったのが、ここに“みちのく”
という立派な合唱団のそれも合宿という思いが
けない素晴らしい旅行ができて本当に夢でもみ
ている様な気持です。あの清涼な大空にくっき
りと浮かんだ富士山、めにしみる様な緑の森や
林、美しい大自然の中で思う存分うたい、こだ
まするハーモニー・・・・。あの時の情景が今でも
目にやきついています。一生忘れない良い思い
出となるでしょう。
 合宿を動機にこれからも発展することでしょ
うが、こんなにも素晴らしい合唱を私たちだけ
が楽しむのではなくて、多くの人達に知らせて
あげたい。どんな人でも心の底ではやっぱり音
楽を求めているのです。
 音楽は人の心を変えます。人間を造る大切な
ものと信じてます。私達の合唱が多くの人の力
となり希望を与えてやれたらと強く感じ、真の
合唱に接する私は感謝で一杯です。
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