月別アーカイブ: 2006年5月

合唱村

 当時のメンバーは「合唱村」ということばに懐かしさを感じるだろう。「聴いて聴いて」という徹底した指導の中からハーモニーが芽生え、音楽をそれぞれ感じるようになってきた頃先生の口からたびたび聞かれたことばだ。「こんなメンバーが近くに住んで、一日の仕事を終えたらどこかに集まって合唱をする、そんな『合唱村』ができたらいいね。」ということだった。この言葉の中には多分に、当時先生がよく話してくれた自然農法の臭いがあり、一日の仕事というのは農業をさした言葉だった。農作業を終えたあとこんな合唱ができれば他に何もいらない。「男性は皆丸坊主」の理想(笑)と同じように、決して実現できるような夢ではない。しかし、そんな情景が一つの夢として、多くの団員の頭の中に描かれたことだろう。先生が夢として語られ、我々団員も夢として感じ取れた、そんなことを「合唱村」ということばから思い出す。

Aさんからのメール2 (続々)

<質問事項>
 ゴミ取りマスは
    ・バスケットが劣化する塩ビ製よりもステンレス製の方がベター
    ・マスの大きさがこれくらい大きい方が初期の雨水を貯水槽に入れない。
と考え、塩ビ製ではないタキロン製クリーンますにしようかと思います。このますの価格はいかほどでしょうか?
<コメント>
 タキロンのクリーンマスが手ごろと思います。上記の様に価格を調べます。
<質問事項>
 N社の見積には「浅井戸用ポンプ自動 \○○○○○」の1行下に「標準ジェット J15-62 \○○○○」があります。昨日聞き落としてしまったと思うのですが、これは必要なものでしょうか。
<コメント>
 水中ポンプでは必要ありません。(浅井戸ポンプや)特に深井戸ポンプで水位が低い場合に、構造的に吸い込み側の管内空気や水を吸い上げるわけですから、吸い込み性能を上げるために自分の水をジェットとして混入させる。いわばベンチュリー効果(絞って流速を強制的に上げる)をねらったものです。浄化槽から水を汲み上げる程度の浅いレベルでは、ジェットの必要ありませんね。

Aさんからのメール2 (続)

<確認・質問事項>
 浄化槽の仕切板には穴をあけるか、撤去する。
 浄化槽の仕切板の穴あけは、どの程度の大きさ・数が必要なのでしょうか。
<コメント>
 浄化槽は、その処理方式による違いはありますが沈殿槽、接触ばっき槽、消毒槽など何槽にもFRP板の隔壁で分かれています。板は、4ないし5枚の貼り合わせ積層板です。ここで、雨水の有効貯留量を増やすことが重要です。従って、不要な、炉材は撤去し、隔壁に連通の穴をあけます。穴の口径は約200φ~250φx2カ所 /1隔壁当たりで、形状は○でも□でも良いと思います。2カ所の意味は、連通自然流動するためです。隔壁を完全に撤去するにこしたことはありませんが、浄化槽には周囲から土圧がかかっているので強度上残しておかなければなりません。隔壁の穴は、浄化槽の底部から作業上少し上がったところになってもかまいません。二つの穴は、水平に並ぶ位置が流動上良い。ポンプの位置は、流出側(流入口から一番遠い位置)が、停滞水域が発生しなくてよいです。susukiさんの浄化槽のメーカー、型番が分かったら教えてください。撤去する部分や穴の位置などもう少し具体的に検討できるかと思います。
<確認・質問事項>
 浄化槽中に水抜き(水量調整用)蛇口セットをつける。
 浄化槽中の水抜き(水量調整用)蛇口セットは、
  ・水中ポンプのパワーが大きすぎるので少しパワーを落とす。
  ・散水等、使用後蛇口までの配管内に残った水を落としてしまう。
という意味でしょうか。
<コメント>
 もう一ランク圧力の小さい150wのポンプでも良いが、砂塵の排出や、ホースから気持ちよく散水出来ることを考えると、少し余裕がある選定した250wが良い。蛇口は水量の逃がし調整とポンプを締め切り運転(電源消し忘れ)から安全側に保護するためです。実際はチョロチョロ開く程度です。 
<確認事項> 浮き型水位計と取り付ける。
<コメント>
 雨の貯まり具合が一目で分からないと、その都度、蓋を開けて覗かなければなりません。海に浮かぶブイのようなものを工夫して手作りしてみるのも良いと思います。雨が貯まって、浮きが上がってくると、なぜか、精神的な充実感。雨が降るのが待ち遠しくなると思います。因みに、デンマークのウインドミル出資組合(風車発電)の子供さんたちは、風が強く吹く日は「お父さん、今日は儲かるね」と言います。(日本では、桶屋が儲かる)
<確認事項> オーバーフローした雨水は浸透マスにより浸透させる。(下水道にはつながない)
<コメント>
 明日、定価と市場価格を調べ連絡します。蓋も塩ビ製なのでそれなりの価格です。

ハモデ

 母校の合唱団が佐々木先生の指導から離れて20年以上の歳月が流れてしまった。昨年久しぶりに部室をのぞいてみたところ、棚の中に「ハモデ」と書かれた黒いケース入りのものが縦に並んでいた。「これ何?」と聞いてはじめてハーモニー・ディレクターというものの存在を知った。混声四部の各パート毎に使えるように4台そろえてある。使い方も何も知らないのだが、鍵盤つきの電子楽器で各音のピッチを変えることができ純正調のハーモニーをつくり出すことができるものらしい。しかし、電子楽器でつくられたハーモニーの響きを聞いて合唱でハーモニーを実現しようなんて、佐々木先生のもとで唱う機会のあった私たちは違和感を感じてしまう。音楽には素人の私だが、ハーモニーのためには「聴く」このとできる耳をつくり、「聴く」ことのできる心を育てることではないのかと思う。そういうものなくしてハーモニーを実現しようなんて何か変だ。先生は音楽教育に分離唱が導入されないことを憂いておられた。音楽に本来大切なはずのハーモニーについて、今の音楽の世界が何かおかしな方向に行ってしまっているように私も感じてしまう。

Aさんからのメール2

 メール1を受け取った私は、それまでに得た知識を総動員して出てきた疑問点についてすぐに質問メールを送った。Aさんからは、その日のうちに再度返事をいただいた。
 一度はメールの全文をこのブログに掲載したが、どうも読みにくそうなので、少し整理・分割して載せることにする。
 まず、これからのことを自分なりに整理し、質問という意味ではないが書いてみた。これについても一項目ごとにていねいにコメントをいただいた。以下、一問一答式に記します。
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業者に依頼すること(この前の見積にないことがら)
<確認事項> 北側手前の雨樋に加え北側奥の雨樋からも配管し、貯水する。
<コメント>
 \5,000円/m位が材工(材料と手間)相場
<確認事項> 浄化槽への流入手前にタキロン製クリーンますを設置する。
<コメント>
  明日調べて定価と市場流通価格を連絡します
<確認事項> ポンプは水中ポンプとする。必要なら電源ケーブルを延長する。
<コメント>
 既存の浄化槽の近くにブロワーの電源があれば、共有すれば良いので、本体付属の6mで足りると思います。10mに延長でもケーブル¥○○○○円+埋設用保護ビニール管(コンセントの頭が通るサイズで薄肉管40φ)材工共で¥○○○○○円位です。
 ※延長ケーブルは漏電防止のため、ポンプ本体からつなぎめ無しの一本ものです。
<確認事項> 浄化槽のばっ気ブロワーは使えるように残しておく。
<コメント>
 嫌気化による腐敗防止と底部堆積物の攪拌のためです。廃棄物にしない方が良い。

Aさんからのメール1 (続き)

 この前のメールの続きです。”Coffee Break” というこの文章の中に、Aさんの思想を垣間見ることができます。
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Coffee Break
・ 自然エネルギー(再生エネルギー)を有効利用することの、まーなんと、手間のかかるコッチャとお感じになるかと思います。しかし、不安定な再生エネルギー(雨水、太陽光、風力、バイオマス、大気熱、地熱・・・)を有効利用する考えこそが、新しいシステムや素材開発等の新技術を産みます。しかし、もっと大きな収穫は、環境を守ると新しい倫理観や賛同する仲間のネットワークが広がっていくことだと思います。
・ 雨水利用の価値は、地域によって、エクセルギー的に異なります。分かりやすく水道料金をお金で比較すれば○○の場合、山に降った潤沢な雨が飲用水です。部落毎に13カ所の貯留タンクで軽く滅菌するだけです。水道料は、いくら使ってもタダにちかい。それでも、もっと美味い水が飲みたいと住民は言う。しかし、東京都は下水が混じった汚染が毎年進行する河川水を取水し、毎年1種類の薬剤を増やしながら現在14種の凝集剤で沈殿ろ過し、高価な約 500円/㎥の臭い水を飲んでいます。
・ さて、一滴の水を私達はゼロから作れるでしょうか?
   酸素と水素からでしょうか?
 自然界の持つ自然循環のエネルギーの巨大さに気づき、自然環境を守ることの大切さが分かります。

Aさんからのメール1

 Aさんがわが家から帰って、早速にメールをいただいた。この中では、井戸用ポンプよりも水中ポンプを推奨する理由が明記されている。水中ポンプは井戸用ポンプのように水圧が高くないのが欠点だが、水中ポンプの方が有利なことが明記されている。
 そのほか、汚れている降り始めの雨水はゴミ取りマスを設置することで排除することなどが説明されている。
 以下、メールの文章で直接その辺りを確認していただきたい。
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susuki 様
 水中ポンプ式が良いと思います。
 ①工事費が安価である
 ②散水用途で、住宅内の雑用水に使わないので自動給水の必要がなく、非自動で充分である。
 ③防寒、ヒーター保温など凍結対策が要らないから、余計なエネルギーを使わない。
 ④ポンプ構造がタフなので、ゴミや砂塵に強い。
 ⑤水中式なので、落水が無い
 ⑥非自動で締め切り運転をしても短時間であれば焼損しない
  (安全側に逃がし水栓を一つつけておく)
 ⑦水槽が渇水した場合の安全停止が内蔵してある。
不明な点は、お電話下さい。
気がつく点を列記すると
 ・雨水利用について、町の補助金制度がありませんか?
 ・雨水の貯まり具合を眺める簡単な浮棒を手作りするのも楽しいことです。
 ・雨水は、意外と大気中のタールや落ち葉、鳥の糞、昆虫や屋根の砂塵などで降り始めの雨水は汚れています。浄化槽の前に少し大きめのゴミ取りマスを設置した方がベターです。
 ・雨が降らないと、貯留雨水に大腸菌群等が多少生育します。心配は要りませんが呑まない方が安全です。
 ・梅雨時や台風時など貯まりすぎるとオーバーします。下水へつなぐとドブ鼠、害虫等が逆侵入します。
  従って、せっかく集めた貴重な雨水ですから、敷地に浸透し潤した方が賢明です。

南高OB その4

南高OBのCDがOBの手により製作された。1955年から90年代までの長い年月で蓄えられた録音を5枚組にまとめたものだ。私はこれをOBの紹介で入手した。CD作成に寄せた文章から、作成されたのは1997年か98年頃である。このCDの表装にはOBのメンバー、佐々木先生、森山先生の似顔絵が描かれている。そしてサブタイトルには、「~究極のハーモニーを求めて45年~」とある。分離唱をもとにどこよりも素晴らしいハーモニーを実現したという自信のことばであろう。私がテープで聞いた演奏がたくさん入っており、さらに先生の指導から離れられてからの演奏もたくさんはいっている。指揮者は佐々木先生の他、高校での育ての親の森山先生、南高OBの一人でありこの合唱団を長年指導をされ佐々木先生と深いつながりのあった田島さん、それから増田邦明(順平)さんなどである。プライベートの限定プレスであり売り切れとなったが、その後再プレスしたと聞いている。関心のある方は問い合わせてみてはどうだろうか。ただし、この演奏を聴くためにはモノラル録音をものともせず聴くことができることが必要だ。

南高OBCD

私の場合は、そうなるのにかなりの時間がかかっている。  CDのジャケット。タイトルは

「山南OB Best Colection 126」
~究極のハーモニーを求めて45年~

似顔絵の中央にいるのが佐々木先生、その左にいるのが森山先生と聞いている。

強力な助言者Aさん その2

 Aさんは奥様と一緒にわが家にみえた。花粉症のためか、顔の起伏にぴったりと密着したマスクをしていた。この時は彼岸中でもあり家族の墓参りをすませた後、はるか遠いわが家まで足を伸ばして来てくれたそうだ。私よりかなり年上の方であり、優しさのあふれる人だった。
 この時わが家の転用工事について、数々の技術的な助言をいただいた。
    ・隔壁にはどのように穴をあけるか。
    ・ポンプは井戸用でなく、くみ上げ用水中ポンプがよいだろう。
    ・貯槽内に水栓を設けて圧力を逃がし、トラブルを避けた方がよい。
    ・貯槽の手前にクリーンますを設置した方がよい。
    ・ばっ気用のブロアは残すことが賢明だ。
等々、多くのことを紙に図示しながらわかりやすく教えてくれた。さらに、具体的に必要な部材等を調べて資料として送ってくれるとのことだった。
 このときの話題は雨水利用に限ることなく、幅広く環境のことについても教えていただき、LCA(ライフサイクルアセスメント)という考え方があることもAさんから聞いて初めて知った。
 Aさんはこの後も、わが家の雨水利用への取り組みを自分のことのように心配してくださり、頻繁なメールのやりとりでたくさんの助言をいただいた。しかし、わが家の雨水水槽が仕上がるまでの半年のあいだにAさんは他界されてしまい、工事の完成をお見せすることができなかったことは残念である。Aさんの貴重な助言の数々に励まされ力を得て、私はこのことをすすめることができた。そしてAさんからうかがった助言は、これから雨水利用のために浄化槽を転用しようとされる方にもきっと役立つと思う。Aさんへのお礼の意味も含めて、これからメールのやりとりもこのブログに掲載させていただきたいと思っている。