月別アーカイブ: 2016年10月

日向山トレッキング

会員外ですが、八ヶ岳歩こう会のイベント:日向山トレッキングに参加してきました。北杜市白州町の尾白川渓谷の入り口に竹宇駒ヶ岳神社があり、その手前の駐車場に朝8:30集合。ここは尾白川渓谷ハイキングの起点でもあり、同時に日向山登山の起点でもあるのです。

駐車場では全員が受付が終了したところで軽いストレッチ、そして歩き始めました。

 

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b11まずは神社に参拝。鳥居をくぐるときにリーダーから、「両端を歩いてくださいね、真ん中は神様がいますから。」とのこと、はじめて知りました。

参拝を終えてちょっと引き返し、登山道に入ったのがちょうど9時でした。

 

 

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b12この山は中腹まで自動車でも行けるのですが、私たちはまずは下から中腹の矢立石を目指します。林の中の急な登山道をひたすら登ります。途中、舗装した林道も一部ありましたが、1時間10分ほどで到着。ここまでもきつかった。

 

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b13矢立石まではタクシーで来る人もいます。多分小淵沢駅から、運賃はいかほどなんでしょうね?矢立石は道路からも樹間に見えるのですが、その大きさは登山道に入って少しのぼり始め横から見た方がわかります。

 

 

 

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b14途中、炭焼きがまが3カ所にありました。ここで小休止となったところで一人の方がすぐに説明してくれました。かまの中には原木を縦にして並べること、蒸し焼きにすること、真っ赤になったところで空気を遮断して冷えるのを待つ黒炭とそのまま掻き出して土をかけて消し止める白炭があること。黒炭は火がつきやすい、白炭は火はつきにくいが火力が強く火持ちもよく爆ぜることがないので千利休も好んだことなどうかがうことが出来ました。

 

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b15のぼり続けて高度が上がり、知らぬ間に林の下は一面クマザサ風景に変わりました。こういう風景、好きだな~。

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b16この日一番の紅葉はここでした。

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b17矢立石からは登るに従って10/1から10/2,10/3と何合目という感覚で表示があります。「まだ1か!」、「まだ2か!」という嘆きの声も聞かれましたが、さすがにこのあたりになると「もう少し」と励みになる表示です。

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b18頂上に出る直前はこんなゆるやかな道に。こんな心地よい歩道がずっと続いてくれるといいんですけどね。

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b19でました、頂上です。さっと視界が開けて、白砂の傾斜の向こうに八ヶ岳が見渡せます。

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b110反対側にもごつごつした白岩・白砂が続いています。

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b111向かいにも同様な土質がざれているのが見え、その周囲は紅葉の始まり。写真ではあまりわからないかな。

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b112雲一つない見事な快晴、眺望です。

%e6%97%a5%e5%90%91%e5%b1%b113昼食後はみんなで記念写真撮影。そのあとも

「こんなに天候に恵まれることはないよ!」

と、2・3人一組でスナップ写真を撮影。頂上を満喫して帰路につきました。

来た道を下山、下りはじめは快調でしたが徐々に膝・筋肉にきしみが。最後には膝ががくがく。でも満足感いっぱいの日向山トレッキングでした。スタッフの方、会員の方のチョコレート、こだわりのかりんとう、凍らせたパイナップルなど、数々の心遣いもありがとうございました。

(11.8k)

第16回さらりと音楽談義

今月も行ってきました、さらりと音楽談義。今回のモチーフは「音楽会の運営」。

 

16th%e9%9f%b3%e6%a5%bd%e8%ab%87%e7%be%a91今回も座席を円形に配置した中央には花が飾られています。

8月はお盆の時期と重なって参加できず9月は台風の影響で中止、3ヶ月ぶりの参加でした。でも前回の台風による大雨の時にも集まれる人たちだけでお話ししたとか。前回のモチーフ「音楽と政治」を「聞きたかった~!」という欠席者の声もあり、今回はかなり「音楽と政治」よりの話題となりました。

音楽会・イベント等を自治体が運営することもあるとのことから話が始まりました。この音楽談義の会場は南アルプス市内、この市は6町村が平成の大合併で誕生したのです。合併前の旧町に白根町があり、この町には音楽ホールの「桃源文化ホール」、そしてその中には何と立派なパイプオルガンが備えられているのです。当時は補助金がでたので各地で競争のようにホールを建設したのだそうです。そしてそのパイプオルガンを巡っては多分に政治的なものがあるようなのです。なんと言っても高価なものですからね。関連書籍も持ってきて見せていただきました。

  「いやしの楽器パイプオルガンと政治」 草野厚著 文藝春秋

 パイプオルガンの製作者は英語ではメイカーではなくてビルダー(パイプオルガン・ビルダーと呼ぶ)なのだそうです。製作者というより建設者、作るというよりは建築するものということでしょうか、何とスケールの大きさを感じさせることでしょう。

先生によると楽器というのは使ってこそ動かしてこそのもの、自動車などと同じように使っていなければ良好な状態が保てないのだそうです。その高価なパイプオルガンが眠っていて稼働率は非常に低いのだそうです。「月一回だれでもさわることができる、なんてことが出来ないかな?」といった声があがりました。

参加者の一人が所有するバリトンサックスを持参してくれました。「先生のヴィオラ・ダ・モーレと合奏できないか?」という意図だったそうですが、調が違う楽器で合奏するのは大変なことなのだそうです。でもせっかくだからとの皆さんの希望もあり、休憩時間にソロでその音色を聞かせていただきました。「見上げてごらん夜の星を」・「ムーン・リバー」。やわらかい音色にみなさんうっとりでした。先生の説明で、サックスは歴史の浅い楽器、金管の同族の楽器で行う弦楽四重奏と同じことをしようとして作られた楽器なのだと教えられました。そういえばサックスにはソプラノ・アルト・テナー・バリトンとありますね。バリトンサックスは弦楽四重奏ではチェロに相当する役割なのだそうです。

後半には「絶対音感」も話題にあがりました。「音楽に限らず『絶対』はあり得ない」と。音楽療法も含めて疑問が投げかけられました。話がさらに進んで音の表現に、ドイツ音名についてていねいに説明したいただきドイツ音名が簡潔にその音を表現できることを知りました。私たちは分離唱等を通して当然のように使ってきたドイツ音名も一般には大変馴染みの少ないものなんですね、知らなかった。ハ調のシがH(ハー)でシの♭(フラット)がB(べー)、何でそうなったのかずっと疑問に思ってきたこともうかがうことができました。どうやらB(べー)という音名には♭(フラット)の意味が込められているらしいのです。

最後はバリトンサックスと先生のピアノの合奏を、先生が「何でも吹いて、合わせるから」と。先生が即興的にピアノを弾いていて「いつでもどうぞ」と待ちかまえているのですが、サックスの方はなかなか入れない、その気持ちわかりますね。でもやがて2つの楽器が響き始めました。「愛の讃歌」、そしてヘンデルの「ラルゴ」。よい雰囲気に先生から「これで終わり」との話になりましたが、やっぱり先生のヴィオラ・ダ・モーレが聴きたいとの希望で「真赤な秋」・「小さい秋」を聴いて一緒に歌ってあっという間の2時間を終えました。

 

16th%e9%9f%b3%e6%a5%bd%e8%ab%87%e7%be%a92参加者にはミカンとサツマイモを使った手作りの蒸しパンが用意されていました。嬉しい心遣い、感謝です。

「残月」「美雪晴れ」「天の梯」

%e3%81%bf%e3%81%8a%e3%81%a4%e3%81%8f%e3%81%97%e6%96%99%e7%90%86%e5%b8%96「残月」「美雪晴れ」「天の梯」
みをつくし料理帖
角川春樹事務所

みをつくし料理帖シリーズ10冊の最後の3冊、一気に読み終えました。新しい料理を創作しながらその時その時のハードルを乗り越えていく、そんなお話しが1冊に4話収録されるという一貫したスタイルです。そしてシリーズを通してのテーマは育てられた料理屋の江戸店の再興、吉原の幼なじみの身受け、自身の料理家としての針路、それらに想像とはちょっと違う答えが用意され、終わり方もなかなかです。

7冊読んだところで中断し他の作家の作品をしばらく読んだのですが、何ヶ月ぶりかでこの続編を読み始めると「やっぱりいいな!」と改めて思います。テレビドラマにもなったようですがネットで配役など見ていると原作とはイメージが違ってしまいそうです。映像は見るチャンスがあっても控えておこうかな。

(11.6k)

朝顔、今年はお別れです。

%e4%bb%8a%e5%b9%b4%e6%9c%80%e5%be%8c%e3%81%ae%e6%9c%9d%e9%a1%94

例年になく良く伸びよく繁った今年の朝顔、5日ほど前やっとちょっと良い天気になったときの写真です。まだまだ100輪以上の開花、でもさすがに部屋の中が暗くなってきていました。酷暑をしのいでくれた朝顔もこうなるといつ切り落とそうかと迷うところですが、一昨日の台風18号の接近、夜になってから風が強くなってきたことから急遽切り落としました。

翌昨日早朝、切り落とした蔓を鎌で細かくしてゴミ袋に詰め込みました。かなり詰め込んで18袋、その袋も今日かたつけ終わりました。今年の朝顔シーズン終了です。このところよく雨が降っていましたが昨日から晴天、それとともに我が家の居間にも光が戻りました。

(11.4k)

 

今月の一曲、更新しました(10月5日)

10月ももう5日、またまた遅くなりましたが「今月の一曲」を更新しました。

今月は「この道」です。梨大では何度か唱っていますが、今回は1973年、先生の指導1年目の演奏会のものです。北原白秋作詞、山田耕筰作曲の日本の情緒豊かな名曲の数々、私たちはたっぷりと唱い、味わいました。

「今月の一曲」
http://susuki.chips.jp/?page_id=5915

食堂かたつむり

%e9%a3%9f%e5%a0%82%e3%81%8b%e3%81%9f%e3%81%a4%e3%82%80%e3%82%8a食堂かたつむり
小川 糸
ポプラ社

 主人公:倫子、25歳。同居していた彼が突然失踪して荷物は全てなくなりアパートはもぬけの空。買いためてきたこだわりの調理器具もすっかり持って行かれ、倫子はショックで声を失ってしまう。唯一残されていたのは玄関外のガスメータが入った空間に保存しておいたぬか床だけ。そのぬか床を抱えて絶縁していた郷里の母の下へ帰る。

複雑な関係の母に借金をして郷里で「食堂かたつむり」を始める。コミュニケーションは筆談だが、予約制で一日一人・一グループ限定の心のこもった料理がすこしずつ評判になっていく。可愛がっていた豚をしめるシーンなどは「ここまで書くかな~!」と。でも料理にこだわり人間関係も融けていく小説、おもしろかった~。

「日曜日ですよ!」

最近読んだ「ツバキ文具店」・「食堂かたつむり」の作者:小川糸さんの連載:「日曜日ですよ!」が毎日新聞日曜版「日曜くらぶ」ではじまりました。小川さんは今ベルリン暮らし(今も?)。ベルリンだけでなくヨーロッパ全般に日曜はお店がほとんど休み、一週間に一度正月が来ると思えばわかりやすい。人々は家にいて心と身体をそっと休める、友人や家族と静かに過ごすのだそうです。

日本では深夜遅くまで営業しているスーパー、24時間営業のコンビニ、それを利用することが生活の中に根付いてしまいました。日曜はおろか今では正月までもお店が営業するようになってしまった社会のありように、私も疑問を感じている一人です。小川さんの文章の最後、

 「せーの、でみんなが休めば効率がいいし、それが、一週間の大きなメリハリになる。こうして私は日曜日が大好きになった。はやく、次の日曜日が来ないかと、首を長くして待っている。」

と締めくくっていました。

日本の常識、日本人のありように?を投げかける一文、いいなと思いました。週1回の連載、楽しみにしたいと思います。

(11.3k)