日別アーカイブ: 2006年3月19日

見学

グループの中には雨水利用を取り入れた設計を仕事の中で行っている人もいる。2004年8月、グループで、はじめから雨水利用を考えてつくった家屋を見学させていただいた。家主は不在で、家の中まで見ることはできなかったが、設計者さんの説明での見学である。この家庭では庭の散水、洗車ばかりでなく、水洗トイレの水まで雨水を利用しているという。そのためには雨水だけでは量が不足することが予想され、風呂の浴槽の排水は雨水水槽に流れ込む構造にしてあるという。ただし、この家庭では浴槽には石けん洗剤を流し込まないように注意していると言うことだ。雨水水槽は地下に水槽を埋め込み、水槽の手前にはゴミを採るための小さな槽が設けてある。このなかにはプラスチック製のバスケットが取り付けてあり、これで濾しとったゴミはバスケットごと取り出して外へ捨てる。水槽の水位は長い棒を挿入してどこまで濡れるかを見るものだった。また、庭には雨水の蛇口があり、「飲めない」旨の表示が下げてあった。建築時からこのような思想を取り入れると、雨水利用も徹底している。私も「自宅を造るとき知っていれば」と残念な気がした。

合併浄化槽の雨水利用

私たちのグループに「雨水利用」を唱える方がいる。雨水の貯水槽をつくって、そこにためた雨水を飲料水としては使えないまでも庭の散水や洗車などに利用するというものだ。この方に、「下水道化にともなって不要となる浄化槽を雨水水槽として利用できないか」と聞いてみた。結果はもちろんOK、そういうことをしている人もいるという。その方にいろいろと資料をいただいた。雨水利用に助成を行っている越谷市についてのものや、県内で実際に浄化槽を転用した方の新聞記事等のものだ。しかし残念なことに県内では全くそのような助成制度はないという。しかし、高価な浄化槽が大きなゴミとならず立派に生きる雨水利用をやってみたいと強く思うようになった。