激動編は親鸞が越後での流刑が解かれるところから。前半は親鸞の信心よりもむしろ外道院の生き方が個性的です。後半は妻:恵信の郷越後をはなれて関東へ、京都時代の旧知の人物も親鸞の協力者として何人か登場、徐々に念仏がひろがっていく様子を物語っています。黒念仏と白念仏、ちょっと話を作りすぎてしまった感じもします。まあ、そのあたりは作者も「あくまでも小説として読んでいただきたい」と書いていますね。親鸞の穏やかな語り口も印象的でした。
完結編も読まないわけにはいかないな。
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この前、葉室麟さんの「大獄 西郷青嵐賦」を読みましたが、今度は今年放送しているNHK大河ドラマの原作です。京都市長となった西郷さんの子:菊次郎が部下のために父を回想し物語っている形ですすみます。
上巻は西郷さんの若き日の活躍と藩主斉彬の急死、西郷失脚遠流、流罪が解かれるまで、ちょうど葉室さんの本と同じ流れです。人物像はていねいに描いていますが、時代の寵児としての活躍はサラッと書いている印象でした。下巻はいよいよ維新への激流、新政府誕生、そして西南の役まで。やはり駆け足のようにも感じます。ページ数がちょっと足りないかな。でも展開が速く、先へ先へと読み進めてあっという間に読了でした。
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創業家に生まれて
定食・大戸屋をつくった男とその家族
三森智仁
日経BP社
定食屋チェーン:大戸屋をつくった三森久実の成功物語とその生き方・経営理念などを長男である著者が語った本。4章だての最終章は創業者が亡くなった後の社内の不和のこのにも触れている。
何のためにこの本を書き出版したのでしょうか?
後味はちょっと・・・・。
「キラキラ共和国」
小川 糸
幻冬舎
テレビドラマ化された「ツバキ文具店」の続編です。主人公はツバキ文具店の若き店主であると同時に代筆屋さん。
この作ではモリカゲさんとQPちゃんとの新しい生活が始まります。まずは「ご近所別居」でスタートし、急がずに少しずつ家族になっていく、面白いですね。最初に登場する手紙は、代筆の仕事ではなくて自身の結婚の挨拶状。それから次々と依頼されて書く手紙もそれぞれいい味わいで、手紙というものの魅力や力を感じます。メール社会化がすすんでも、やっぱり手紙っていいな。バーバラ婦人、パンティさん、男爵、いろいろなニックネームで登場する人たちが主人公:ポッポちゃんを温かくつつんでくれ、モリカゲさんの実家の家族もまた温かい。キラキラ共和国は新しく生まれた家庭のことだったんですね。しあわせ物語かな、これは。
身体に無理なく痛みがとれる自然形体療法のすべて
-現代医学の常識を打ち破る治療革命-
渡辺葉子
現代書林
私は数年前にひどい転倒をして、その後遺症として右肩から腕にかけて慢性的に痺れを覚えるようになりました。整形外科や整骨院に通いましたが一向によくならない、そんなときにすすめられたのが自然形体療法。4・5回ほど通った結果、その痺れはなくなりました。その治療院で目にしたのが「自然形体療法」について書かれたこの本です。
西洋医学の多くは対症療法のように感じているのですが、この治療法は決してそうではないようです。何かしらの身体の不調を持っている方、こんな治療法があることを知っておいてもいいのではないでしょうか。
でも、残念ながら私の住む山梨にはこの治療をしていただけるところがないんですよね~。
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今年はNHK大河ドラマが「西郷どん」、図書館にその原作とこの本が並んでいて、葉室さんが好きな私が選んだのはこちらでした。
明治維新の立役者の一人西郷隆盛の若き頃の物語です。薩摩藩の幕末の名君:島津斉彬が藩主につく前から始まり、藩主となった斉彬に抜擢重用され大活躍。しかし時代の潮流が変わり尊皇派の志士たちに苦難の時代を迎えます。表題は「安政の大獄」からきているのでしょうか。そこからまた夜明けを迎えるまでを描いています。
坂本龍馬については多くの小説・ドラマで多少の知識はあるのですが、西郷については知らずに来てしまいました。ここでは魅力的な人物:西郷像が描かれていて新鮮ですが、「これから・・・・」というところで終わってしまっているなとも思ってしまいます。ゆくゆくはこの後の歴史の表舞台に立つ西郷像も描きたかったのではないでしょうか、好きな作家さんが逝ってしまいました。