「ひとごろし」

ひとごろし「ひとごろし」
山本周五郎
文藝春秋

 表題作他「へちまの木」・「あとのない仮名」・「枡落とし」の短編4作品を収録。
「ひとごろし」は自他ともに臆病者と認める武士:六兵衛が主人公。藩のお抱え武芸者が家中の者を斬って出奔し、その者を討つようにと藩公から上意討ちを命じられる。六兵衛は無謀にもその討手に名乗りを揚げ旅に出る。自身の弱さを知る者の強さ、正々堂々と戦いを挑むなんてことは全く考えず、恥も外聞もなく武芸者を心理的に追い詰めていくおはなし。微笑ましく読めました。

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