日別アーカイブ: 2018年10月5日

「華麗なる一族」(上・中・下)

華麗なる一族華麗なる一族(上・中・下)
山崎豊子

関西の財閥:万俵家、その一族の小説。息子の経営する会社を足蹴にして銀行合併を有利に進めようとする家長の大介。万俵家で家庭教師から存在感を大きくして一族の閨閥づくりをすすめる相子。よくぞここまでと言えるほどの陰湿ぶり。池井戸潤作品ほどの爽快感はなくてもある程度の結末を期待していたのですが・・・・。二子だけは幸せな結婚ができたようですが、この二人の愛情が育まれる過程もあまり表現できていないように思いました。大作ですが読んだ後の充実感というより、意地で読み切ったという感じかな。