日別アーカイブ: 2009年10月23日

曼珠沙華

山形では河川敷などあちらこちらに彼岸花が自生し咲いていました。この赤い花も独特な雰囲気ですね。葉が全く見えず地面から花が生えている、色鮮やかですが不思議な花です。この彼岸花を曼珠沙華ともいうそうですね。そしてこの名で思い出すのは合唱で唱った「曼珠沙華」です。
曼珠沙華
増田順平編曲の山田耕筰作品集「からたちの花」の最後にはこの「曼珠沙華」が載っていました(今も出版されているのかな?)。作詞は北原白秋です。私も学生のころ唱ったことがありますが、この曲の味わいはまた独特でした。私の郷里ではこの花は見かけることもなく、当時は花を知らずに唱っていたのですが「不思議な歌だな」という印象でした。

曼珠沙華

GONSHAN. GONSHAN. 何処へゆく。
赤い御墓の曼珠沙華(ひがんばな)、
曼珠沙華、
けふも手折りに来たわいな。
GONSHAN. GONSHAN. 何本か。
地には七本、血のやうに、
血のやうに、
ちやうど、あの児の年の数。
GONSHAN. GONSHAN. 気をつけな。
ひとつ摘んでも、日は真昼、
日は真昼、
ひとつあとからまたひらく。
GONSHAN. GONSHAN. 何故泣くろ。
何時まで取っても、曼珠沙華、
曼珠沙華、
恐や赤しや、まだ七つ。

GONSHANというのは白秋のふるさと柳川地方の「お嬢さん」というような意味だということも最近になって知りました。調べていくとどうも意味深な内容のようですが、そんなに詩の世界に深入りせず、ちょっと変わった雰囲気の曲だなと味わうくらいでよかったような気がします。花自体はきれいなのですから。