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黒田官兵衛

 「黒田官兵衛」
江宮 隆之 著

NHK大河ドラマ「黒田官兵衛」を見ています。黒田官兵衛は秀吉の軍師であったぐらいしか知らなかったのですが、いろいろな人間模様が面白い。

こういうドラマ、膨大な資料をもとに描かれるのでしょうが、作者が創作した人物像というのも当然あるのでしょうね。ドラマだけ見ているとどこまでが史実でどこまでが創作なのかさっぱり分かりません。そこで一冊借りてきてみました。

山梨県人としては、信長・秀吉・家康など全国的なヒーローではなくても、武田信玄・上杉謙信などは予備知識がありますが、西日本を主な舞台とした黒田官兵衛のことは本当に知りません。播磨のあたりから秀吉の軍師に駆け上がり、徳川の世になっては福岡の地を治める大名に。そして、「黒田節」の黒田はこの黒田家のことだったとは。

ちょっとだけ知識を得て、これからも「軍師官兵衛」を楽しみたいと思います。

「キタキツネの十二か月」

キタキツネの十二か月

   キタキツネの十二か月
わたしのキツネ学 半世紀の足跡
竹田津 実 著
福音館書店

 妻の知人が紹介してくれた本を読んでいます。

著者はキタキツネが好きな獣医さん。膨大な観察時間・観察記録をもとにキタキツネの生態の様子を描いています。キツネの生活もなんて人間的でしょうか。それぞれの個体にそれぞれの個性があるのもまたおもしろい。そしてこの本はキタキツネを写した豊富な、美しい写真集でもあります。

もうしばらくこの本が楽しめます。

 

 

「秘密の花園」

秘密の花園
F・H・バーネット 作
猪熊葉子 訳
堀内誠一 画

読みました。さすが、古典の名作です。
主人公といとこ、二人とも醜くわがままな子ども。それが土に触れ、草花に触れ、自然や動物好きの友人・そのお母さんの人に触れて心豊かになっていくおはなし。こんなはなしを魅力的に語れる作者の感性が素晴らしいですね。
読んでいるときのたのしい時間が終わってしまいました。

「海賊と呼ばれた男」

海賊と呼ばれた男百田尚樹 「海賊と呼ばれた男」

しばらく前、図書館の司書の方に「何かおすすめは?」と聞いて紹介してもらいました。
おもしろい、一気に読み進みました。
国岡商店を創業した国岡鐵造の一代記、どうやら出光興産を創業した出光佐三がモデルのようです。小気味の良い出世物語で近現代版の太閤記といった感じでした。
最近遠ざかっていた書店にいってみたところ、この著者:百田尚樹の本が平積みされていますね。私なんかこの作家の名前も知りませんでした。NHKの経営委員でもあり、東京都知事選ではこの作者が某候補の応援演説にたちかなりの過激な発言があったとか。この小説の主人公に作者の思想や思い入れもかなり入っているのかな。
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「風は山河より」

 1ヶ月ほど前から、毎日新聞に宮城谷昌光「劉邦」が始まったので読んでいます。この人の小説では、新しく登場する人物はその歴史まで含めて丁寧に紹介しますが、どうも抵抗があります。
  「我々があまり知らない中国を題材にした小説だからこうなるのだろうか。」
  「それならこの作家の日本の歴史物を読んでみよう。」
と、「風は山河より」を借りてきました。

 舞台は徳川家が小豪族小大名であった頃、家康を2代さかのぼったころからのおはなし。そして主人公は徳川家に仕えた菅沼氏。この小説、主人公とおぼしき人物があっけなく死んでしまいます。そしてその子どももあっけなく。そして登場した3代目が最大の主人公でした。
 桶狭間の戦いも長篠の戦いもかなりあっさりと、信長は知らない間に亡くなっていて豊臣政権に。どうも歴史上の日の当たる場所ではなく、今まであまり知られていなかった部分にスポットを当てて各種の資料から想像をふくらませてこの大作ができあがったようです。
 日本を歴史を舞台にした小説、でもスタイルはやっぱり同じと感じました。
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「舟を編む」

舟を編む1
読みました。辞書編纂の世界、知らない世界でした。主人公の不器用な生き方、でも幸せをつかみ大きな仕事を成し遂げる、読んでいて嬉しいストーリーです。テンポもよくてあっという間に終わってしまいました。

舟を編む2
この本の装丁、最近の小説にしてはクラシックな雰囲気です。辞書編纂の世界を象徴しているのでしょうか。ことばの世界・海を渡るのには辞書(舟)が必要、その舟を編纂するというこの小説のタイトル。タイトルの下にはその舟が描かれています。漠然と見ていたのですが写真に納めてみて気がつきました、この船の帆にはおはなしの舞台となっている「玄武書房」の「玄」の字が描かれています。

舟を編む3
そして中表紙は逆にこんなにカラフルなデザイン。これもこだわりなんでしょうね。

山梨では映画の上映期間はもう終わってしまっているようです。残念!
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指輪物語

指輪物語1
指輪物語を読み終わりました。読み始めは2月だったかな、4ヶ月かかりました。はじめから2巻ずつ表題が、
「旅の仲間」
「二つの塔」
「王の帰還」
どうしてこういう風に別の名前をつけたんでしょうか。
読みにくかったなと言う印象もかなりあります。訳が古く文語的な表現なのかなと思ったり、聞き慣れない言い回しが多かったりというのもあります。この訳なら子どもにはもっと難しいんだろうなと。
登場人物の呼び方が一通りではないのも読みにくい理由の一つです。このあたり、前作の「ホビットの冒険」でもそうでしたね。トールキン特有の書き方なのでしょうか。それから各巻に添えられている地図、なぜか地図に載ってない地名がいっぱい登場したり、物語の舞台が地図の中の一部だったり。もっと読みやすくする工夫はできそうな気がするんですけどね。
と愚痴ってしまいましたが、はらはらどきどきの連続でした。一時は「早々と主人公が死んでしまって、これからどうするんだろう?」と思わせたり、物語のピークまで主人公に怪しくつきまとっていたゴクリにも大きな役割があったり。中心テーマが解決されても最終巻の半分も残っていて不思議に思わせ、でも決して単純なハッピーエンドで終わらないなど、味わい深い締めくくりとなりました。
4ヶ月間楽しませていただきました。

しのさんの読書日記

 中学校の同窓会がありました。1年半に一度のペースで行われてきたこの会、私も欠席がちでした。しかしいよいよみんな還暦を迎える年に、そこで同級生の一人が参加を呼びかける年賀状を全員にくれました。その甲斐あってか今回は同級生五十数名中18名出席、よく集まりました。
 今回不参加でしたが、回覧された出欠はがきにもっとも親しかった友人からのたよりがありました。その中には彼のブログが紹介されていました。
    「しのさんの読書日記」
    http://shinosan.blog.so-net.ne.jp/
 当時ももっとも読書家であった彼らしいブログ名、早速訪問してみました。学校図書館の蔵書を全部読んでしまったなんて人のうわさを聞くことがありますが、こういう人のことなのかと思ってしまいます。読書家の彼は仕事の上でもしっかりと自分の世界を実現している様子に感心してしまいました。これからもたびたび訪問してみようと思います。

蜩の記

蜩の記「蜩の記」
葉室 麟
祥伝社

図書館にあった本、「蜩の記」を借りてきて読みました。表紙裏に、帯にかかれていた小説のさわりが切り取って貼り付けてあり、それを読んで借りてみる気持ちになったのです。

私は藤沢周平作品に一時没頭しましたが、「蝉しぐれ」など独特な清々しい武士道が描かれているような印象でした。そしてこの「蜩の記」も藤沢作品の秀作と同じような印象、気に入ってしまいました。
この作家の作品、また読んでみようと思います。

「竜馬がゆく」

竜馬がゆく
以前、司馬遼太郎「坂の上の雲」を読んだがあまり好きになれなかった。あるときそんなことを話題にしたところ、「竜馬はゆく」をすすめられました。そう聞いてもすぐには読む気になれなかったのですが、最近になって借りてきて読んでいます。
やっぱり司馬遼太郎の文章、似たスタイルだなと思います。小説の中に度々筆者が登場する、なんていうのは独特の手法なんでしょうかね。そのあたりにもちょっと抵抗を感じてしまいます。でも描いている竜馬像はおもしろい、今は八巻中の六巻目まですすんでいます。もう薩長同盟も成立しましたが、これまでで最もおもしろかったところはそこではなく、竜馬に土佐への帰藩命令がくだり、その命令を受けているところです。同じ出頭命令を受けた武市半平太は襟を正して命を受けたのとは対照的に、命令の伝達士を全く相手にしない場面。痛快でした。
こういうのって庶民感覚でしょうか?
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