原村中新田地区の鏝絵

中新田地区はガイドブックではマップ1~マップ3に分けて紹介されています。ここでもこのマップに沿って紹介していきます。(写真をクリックして拡大写真をご覧下さい)

マップ1:中新田地区をほぼ南北に横切る県道17号の西側にある鏝絵の数々

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広い立派な庭のお宅、道路からはちょっと奥手に蔵があり、植木の間からこの丑鼻の鏝絵が見えます。大きな丑鼻で画面が大きく、色鮮やかで繊細な鶴。青系の色合いが綺麗です。

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番外8
県道沿いにあるかなり古い蔵です。丑鼻にも鏝絵があったのでしょうが傷んでしてしまったのか黒く塗りつぶされています。でも窓の部分には古さを感じさせる鏝絵が見られます。波の上に松、その上に千鳥でしょうか。

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うっかりすると見過ごしてしまいそうに、やはり道路からは植木の隙間に見えます。袋に肘をついて頬杖をついた、緑がきれいな大黒様。袴も衣も柄までていねいに描かれているのですが、打ち出の小槌の厚みが少ないのが気になってしまいます。この厚さだとでんでん太鼓のように見えてしまうのですが・・・・。
妻壁には窓の左下に岩場の亀、右には飛翔する鶴が描かれているのですが、鶴の方は残念ながら保護板か掛けられていて見ることができません。

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この蔵は道路のすぐ脇にあり、虹梁の鏝絵が立派です。道路側はカバーが掛けられて残念ながらよく見えません。多分、丑鼻部分にも鏝絵は保護板の隙間から見上げて僅かに見ることができました。妻壁には岩場の亀と飛翔する鶴が描かれています。亀は身体が暗い色で尾が白、そう思ってみるとおわかり頂けると思います。飛翔する鶴も妻壁、隙間からわずかに見えました。虹梁横の龍はなかなかの凄みがあります。

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松に鶴。松の幹の肌が丁寧に描かれていてこれも綺麗です。撮影時に太陽光が射してしまって残念。

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恵比寿と大黒、二人で袋を開いて何やら流し込んでいます。米ほど小粒ではないので小判かな。足下に打ち出の小槌を置いて、ユニークなデザインです。虹梁横には竹に酉、虹梁にはグラジオラス、そして右側の虹梁下にはニワトリが描かれています。これはめずらしい。

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これはガイドブックには載っていませんが、5の鏝絵付近で奥手にある蔵の鏝絵が建物の間からわずかに見えました。遠くからの撮影でアップしてもちょっと不鮮明ですが、これは鯉の滝登り。

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松の枝に止まるボリューム感ある鷹。翼を広げた鷹はよく見るのですが、こういうのは珍しい。

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住宅の1階・2階の棟の下の壁(蔵で言えば丑鼻の場所)にそれぞれ1点の鏝絵があります。どちらも大黒様、作風が新しく楽しそう。下の大黒様の鏝絵には鼠が5匹、見つかりますか?

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大黒様

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番外9
小さな蔵です。丑鼻の中にいる亀を妻壁にいる子亀が追いかけている様が微笑ましい。

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植木の隙間からおとなしい色合いの大黒様が遠くからわずかに見えます。虹梁には左右に立派な牡丹、虹梁の両端には波に洗われる岩場の2匹の亀と松に2羽の鶴がほどこされています。

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扇の鏝絵は珍しい。

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これはガイドブックにはない鏝絵、岩場に亀が描かれています。

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Aコープでトイレを借りて出たところですぐ下の敷地に発見。木の葉の間からかろうじて見える大黒様。

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モノクロ表現での「波に鶴」

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こちらは更に緻密に描かれた「波に鶴」、波も勇壮に描かれています。保護ネットがかけてあり少し見にくいかも知れません。白壁の上部は戦時中の被災を避けるため炭で黒く塗られています。

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「鯉の滝登り」、県道から見ることができます。鯉がきれいに描かれています。

マップ2:県道17号の東側の内、北側部分の鏝絵の数々

 

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ガイドブックには波に魚が描かれているのですが、その鏝絵はまだ発見できていません。この家の母屋は戦時中の爆撃を避けるためにススと赤土を白壁に塗ることになったのですが、家人が、ただ塗るのではなく稲穂のように芸術的に塗り上げたのだそうです。

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マップの16・17に該当する鏝絵は見つかりませんでしたが、17付近で見つけたものです。白衣の大黒様、割合古そうな作品です。妻壁側の窓にも鏝絵が施されています。後方側はよくわかりませんが、前方側は梅に鶯かな・・・・。

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津島神社のすぐ北隣にこの蔵はあります。右に見える小立が津島神社。玄関までのアプローチが長い家で、遠距離からの写真です。色合いも表情も穏やかな大黒様。

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丑鼻には波の上に鶴が一羽、その丑鼻に向かってつがいの亀が歩いています。

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繊細に描かれたつがいの鶴、上下に松の枝葉も描かれています。ガイドブックによると自作の絵、水彩絵の具で描いたのだそうです。厳密には鏝絵では無いのかも知れませんが。

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集落の最も東側に位置するこの家の蔵の東側畑地からこの鏝絵を見ることができます。赤い上衣を着た大黒様。

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母屋の一部に蔵が取り込まれているのは内蔵(うちぐら)というのでしょうか、それとも座敷蔵というのでしょうか。この集落では珍しく母屋の側壁の一部が蔵のようであり、そしてそこに大黒様が描かれています。

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道路から水路を挟んで建つ蔵に、これは立派な大黒様。ガイドブックによるとこの蔵の正面の壁には また立派な鏝絵があるらしい。家主さんが不在でしたので、残念ながら見ることができませんでした。

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これはどうやら龍の絵文字、山梨県北杜市にも何件か同じような絵文字が見られます。

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うっかりすると見落としてしまう、道路から奥まったところにある鏝絵。緑の衣の大黒様。帽子にも模様が入っています。

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「鯉の滝登り」。尾が立体的に丑鼻からはみ出して描かれていて、滝の背景の黒もいい。

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道路から奥まったところにあり、遠くからの撮影です。 にこやかな大黒様。

マップ3:中新田集落の南側にあたります

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お宝の袋を後ろに置いてはいるけれど、豊かなお腹を出したこの姿は布袋様?

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大黒様。陰影がしっかり、そして頭巾の柄や打ち出の小槌の木目など細かなところまでよく描かれています。

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 番外7
これも大黒様。ちょっと手ぶれを起こしてしまったかな。

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奥行きのある大きな蔵でした。正面右側の丑鼻には大黒様、左側には二羽の鶴と松。左右に鏝絵を配した蔵は珍しい。

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以前見たときには遠く畑道から見るだけだったのですが、今回この家の方がおられたので庭に入って見学・撮影させていただきました。丑鼻は翼を立体的に力強く描いた鷹で松の葉がブルー系なのも特徴的です。虹梁横、左は「鶴と亀」、右は兎が描かれています。兎の背景には古いながらもブルー系の色づかいが見えます。

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なまこ壁が大きな瓦をつかって原村で一番大きいなまこなのだそうです。道路側の丑鼻の恵比寿様は優雅な一品。正面のはちまき部分に波千鳥が施されているのが珍しい。

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大黒様の出っ張ったお腹の辺りの色が少しはげ、古さを感じさせます。虹梁横の兎は28のものとそっくり。

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これも大黒様。集落の最も南側、道路から奥まったところにあり遠くからの撮影です。

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