「こうして店は潰れた」

こうして店は潰れた「こうして店は潰れた」
地域土着スーパー「やまと」の教訓
小林 久
商業界

山梨県韮崎市に古くからあった魚屋さんから大手スーパーに対抗して十数店舗を展開するまでになった「スーパーやまと」が昨年末に閉店しました。古い体質を経営改善して成長させた若い社長の成功と挫折の記録です。

私も「スーパーやまと」の一店舗に依存する地域の住民です。レジ袋の有料化に取り組んだり、多様なリサイクルボックスを駐車場に設けたり、県の教育長までつとめた社長。でも私の知らないことも沢山ありました。小売業界の裏事情もちょっぴり覗かせてくれて、赤字体質から抜け出しながらも店を閉めざるを得なかったこと、倒産後も決して逃げることなく外部との対応に当たったことなど感心すること満載です。

我が家も地域に食料品店がなくなり、店の閉鎖による不自由さも実感しました。高校時代には元の魚屋さん「やまと」の近くに下宿していて、この店に毎日魚を買いに行っていました。当時はパック詰めせずに冷蔵庫に並んだ魚を、希望すれば水をふんだんに使ったまな板の上で長いゴムの前掛けをしたお店の男性が切ってくれました。そんなことも思い起こしながら興味深く一気に読ませていただきました。

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