土漠の花

土漠の花土漠の花
月村了衛
幻冬舎

ソマリアでの海賊対策行動に従事し、墜落したヘリの捜索救助に当たっていた自衛隊の部隊が民族紛争に巻き込まれ、そこから脱出するまでの壮絶な物語です。終始戦闘シーンの連続で息もつかせない緊迫の中、一気に読み終えられるような内容です。話の中に引き込む力はさすがとも思うのですが、以前読んだ「村上海賊の・・・・」を思わせるひたすら戦いの小説。読み終わって満足という訳にはいかないかな。

平和貢献ということで海外派遣された自衛隊が、その建前のようにはいかないということ。隊員一人一人にそれまでの背景があり、自衛隊員の自殺なども扱っています。過激なテロ組織も意識しているのでしょうが、攻撃してくる勢力の非道ぶりや死をも恐れぬ戦いぶりなどの描写もどうなのでしょうか。作者はこの小説で何かを訴えたいのかなとも思うのですが・・・・。

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