「ニワトリ号一番のり」
J.メイスフィールド
木島平次郎 訳
寺島 龍一 画
福音館書店
初めてきく小説でしたが「福音館のこのシリーズ、古典の名作だよな」と思い借りてきました。
中国からロンドンへ茶を運ぶ帆船(クリッパー)の競争に、はじめに乗っていた帆船が沈んでボートで漂流。新たに無人の帆船に遭遇し、この船で一番乗りを目指すという意外なストーリーでした。
船舶用語・航海用語が多く使われ、船の好きな人ならともかくなかなかその専門的な世界が理解しきれない感じがします。「児童書なのに・・・・?」、とも思うのですが、子どもの場合は却って集中力がありその世界に浸れるのでしょうか。
はじめに乗っていた陰険な船長、漂流するボートの中でもくせ者の同乗者が何人かおり、いやな雰囲気をなかなか抜け出せないストーリー。でも最後は表題通りの結果に幸せな気分でした。あ、それからもう一つ、挿絵がいいんだよね、この時代。