環境教育指導者研修会(その2)

今回の研修のメインは3の「環境教育プログラムの相互指導」です。

1でのプログラム体験はその前段階、この後「さあ、あなたたちが指導するんですよ。」というわけです。6人の班をさらに2人づつのペアに分け、午前に行ったように約1時間半を20分づつ受け持つというものでした。事前にそれぞれのペアにテーマが渡され、それに沿って計画を立てプログラムシートを書きます。指導員の方が相談に乗ってくれるのですが、質問によっては「それはあなた方が自由にどうぞ」と言われてしまうこともありました。1時間の準備の時間の後、本番です。私達は3番目、1番目のペアの指導がスタートしました。

 

最初のプログラムは「葉っぱじゃんけん」というもの。でも最初には自己紹介の時間をいれたりと、プログラムの導入もなかなかのものでした。そして本題、「5分ほどで5種類の葉っぱを集めてくるように」と指示がだされ、そして再び集合しました。この時一人のかたが漆の葉をとってきてしまい、指導員の方が持参した水でその方の手を洗ってくれました。すぐに洗うとかぶれないのだそうです。さて、ゲームです。この5枚の葉っぱをもって2人が背中合わせになり、勝負の基準を決めてから「じゃんけんぽい」ではなく「はっぱっぱ」のかけ声でお互いが見えるように葉を出します。最初は長い方が勝ちというルールでまず一度。それから相手を替えながら3回勝負、一回ごとにリーダーが勝ちルールを決めてから行います。勝ちルールに沿って手持ちの葉っぱの中からじゃんけんに出すものを選んで出す、ちょっとした緊張・スリルの時間です。このプログラム、楽しみながら多くの葉っぱ・植物に親しむという趣向のようです。このプログラムが終わったところでリーダーの反省点、参加者の批評、そして指導員の方の指導がありました。一人の参加者として加わる分には楽しめればいいのでしょうが、指導する側としては、葉っぱを取りに行く時間、その行動範囲、漆等への注意、掛け声の仕方、勝ちルールそれぞれの問題点等数々の考えや改善点があげられました。

リーダーが交替して2番目のプログラムは「植物命名ゲーム」というもの。各自が近くを歩いて植物にオリジナルの名前を付けてきて、その後みんなでその植物を探してみる、というものでした。「天使のさくらんぼ」「食べ終わったトウモロコシ」等々ユニークな名前が付けられたものを探し回り、これもまた楽しいプログラムでした。

 

最後は私達がリーダーで「俳句ハイク」というもの。私達には事前に1枚の資料が渡され、そのねらいには、

「句という手段を借りて、みんなが同じ時間に同じ自然を見ながらも実は人によって自然に対する感じ方、感性は全く違うんだと言うことを気づいてもらい、またそれぞれの感じ方を否定することなく、共有する心を持つことが地球環境を考える上でとても大事であることを知ってもらう。」

とあります。まずは私達リーダーが見本(?)に一句、指導員の方の話ではこのときの句は「あまりできがよくなくてよい。お茶目な感じがいいですよ。」とのこと。そこでスタートはあおいアケビの実のところにいきプログラム名を発表、相棒の方の句は忘れてしまいましたが「紫に色づいた頃、またここに来たいな」といった趣旨のものでした。そして私は、「ツタウルシ うっかりさわると かぶれるよ」と、自然散策の注意事項をかねてみました。そこから林の中に移動して、ここで短冊と筆ペンを渡し数分の時間で皆さんに発句をお願いしました。頃合いを見て円形に集合していただき、それぞれの句を解説付きで発表してもらいました。みなさん指導者講習会に参加するだけあってなかなかの句でした。でも中学生が対象だったりするとこの俳句に取り組ませるのはなかなか大変だったりするそうです。最後にこのプログラムについてそれぞれの感想、相互指導があり、指導員の方からの助言をいただきました。「句を練っているあいだリーダーは見て回って時には声をかけるなどの配慮を」「発表会は地面に座って落ち着いてやってもよかった」など。私としては「リーダーになりきっていなかったな」と反省です。

 

このあと全員が研修室に集まってもう一度反省会のようなもの、そして講義、最後に折角の機会なのでと全員が簡単に自己紹介をし、会が終わったのは午後6時ころ。初めて経験した自然体験型の環境学習プログラム、充実した一日が終わりました。

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