「ライオンのおやつ」

ライオンのおやつ

ライオンのおやつ
小川 糸
ポプラ社

 ガンとの長い闘病の末余命幾ばくもないことを宣告されてしまった若い女性が、瀬戸内海の島にあるホスピス施設:「ライオンの家」にやってくる。ここにはゲスト(入居者)がリクエストしたもう一度食べたい思い出のおやつを一つだけ選んでみんなで食べるという週1回の「おやつの時間」がある。この施設の代表であるマドンナのあたたかい寄り添い、ぶどう畑で働く青年:タヒチ君、セラピー犬のロッカに囲まれて先に逝く人を看取り、やがては主人公が穏やかに死をむかえるまでの物語。悲壮感漂うはなしではなく、こんな終末が迎えられたらいいなと思えるようなおはなしでした。

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