日別アーカイブ: 2007年7月16日

電柵

「サル害」で書いたように、私たちの部落は野生動物の食害に悩まされています。そこでもう十数年前に登場したのがこんな新兵器、「電柵(でんさく)」といいます。金属製の支柱の間に裸電線を張り、これに電圧をかけておきます。動物がこの電線に触れると、そこから動物の体内を通り足から地面へと電流が走ります。この電気的ショックで、動物が電柵から内に入ってくるのを防ごうというわけです。この電柵が田畑を含め私たちの部落全体を包み込んでいます。要するに「人間自らおりのなかにはいってしまった」のです。

 さて、この効果はどうでしょうか。

 多くの動物には有効だったようです。しかしサルにはこの新兵器もいっこうに通用しないのです。自分たちの周りを囲うと言っても出入り口が必要です。そうです、道路のことですね。

    「この出入り口は人間専用です、サルは通行できません。」

なんて看板が通用すればいいのですけどね。というわけでサル害には相変わらず悩まされているのです。先日の講演会の講師の方も、こういったタイプの電柵をうまく活用するのは難しいとおっしゃっていました。

 

電柵

 この電柵の周囲に植物が茂ってしまうと、枝から電柵を乗り越えてしまう動物が現れます。そこで夏になると定期的に電柵の周囲の除草作業があります。日を決めて、部落の人の共同作業でこの作業を行います。来週の日曜はこの作業の日に決まりましたが、私は都合が悪いため今日一人で若干の除草作業をして不義理の埋め合わせをしました。エンジン付きの草刈り機での除草です。そんなわけで、電柵のこちら側しか刈ってないのです。来週の共同作業が終われば、部落を取り囲んだすべての電柵の両側がきれいになっているはずです。

 山間の悩み多い生活、少しは理解していただけましたか?

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