カテゴリー別アーカイブ: 食・農:自然農学びの会

収穫祭

 自然農の畑を借りている人たちの交流会がありました、夕食会です。オーナーのTさん宅で、Tさんが栽培した自然野菜をふんだんに使った料理の数々でした。(だから収穫祭か!)
 けんちん汁は材料も自然農の大豆などを使った自家製味噌で、小松菜、ねぎなどの食材が、熱の通り具合もよく、香りたかいものでした。他のお皿には小かぶ、にんじん、油揚げなどの炒め煮。またサツマイモの素揚げに大根おろしをかけ醤油をかけていただきました。また、会員のEさんが黒豆とタマネギを山芋でつないだハンバーグを持ち寄ってくれ、きびの入った7分搗米ご飯とともにいただきました。
 ごくごく普通の食をとっている私たちには、野菜の風味・素材を生かした「鮮烈」ともいえる夕食でした。我が家の食もこれから少し変わっていくかもしれませんね。
 今回、カメラを忘れてしまいました。残念!
(20.0k CT) 

自然農学びの会(10月) つづき

田んぼの内容の前に、様々な野菜を見学しおはなしを伺いましたので、少しだけ写真で紹介します。
まずはじめに見せていただいたのはサトイモ、大きく育っていました。茎の根本は人の手首ほどの太さです。
サトイモ
「収穫はもっと寒くなってからですが、ひとつ掘ってみましょう。」といって1株掘り出して見せてくれました。まず根本から茎を切り取ってしまってからスコップで掘り出し、土を払って見せてくれました。1株に大きな芋がたくさんつき、すこし皮がむけたところからサトイモのみずみずしい白い肌がのぞいていました。
さといも収穫
このあとは長ネギ、ヤーコン、ナス、ブロッコリー、大根、白菜等々たくさんの野菜を見せていただきました。最後に食の中心、稲の収穫(束ね方、ウシの作り方とかけ方など)の実践(茅を使って)でした。

自然農学びの会(10月)

毎月1回のこの会にすべて参加しようというのが今年の一つの目標だったのですが、先月は防災の日・防災訓練のためにとうとう休んでしまいました。今日がその日だったのですが、1ヶ月あいてしまうとずいぶん久しぶりな感じがします。

行く前から思っていたのは、「稲はどんなだろう」ということでした。7月の会で田植えを見せていただき、その時はこれから田植えだと云っていたくらいですから、稲の背丈などもずいぶん低いのかもしれないと思っていました。自然農法田は普通の水田のように実によくそろって黄金色になっているわけではありません。場所によって生育の度合いにずいぶん差がありました。しかし背丈は十分すぎるくらいに伸びていました。周囲の田んぼではもう収穫もすすんでいますが、自然農法田の稲はまだまだ青く、穂のたれ具合もいま少しのようです。
稲の実り
普通の田んぼとの違いで一番驚くのは、稲の下に雑草が見事に茂っていること。ヒエは稲の上まで伸び、しっかり穂を実らせています。子どもの頃ヒエとりで田んぼの中を押し歩いた者にとっては、ヒエが穂をつけるなんて恐ろしいことというイメージが定着しています。そこで恥ずかしながら、「ヒエが穂が出ていても気にしないんですか?」とこの会の世話役の方に聞いてみました。その答えは「うん、稲のじゃまにならない分にはかまわないんだよ。」とのことでした。

今日は稲刈りの実演はありませんでしたが、麦蒔きがありました。下に雑草が茂っている稲の上から麦の種を振りまくのです。「下草が刈ってあると種が跳ね返ってしまい十分に着地しない、だから草は刈ってない方がいい。種まきをしたあと草刈りをする。」とのことでした。収穫前の稲の上から麦をまく、福岡(正信)先生の世界だななんてぼんやり思いながら見学していました。

食事会

自然農の畑を借りている人たちの交流会がありました。春の交流会は八ヶ岳の麓「谷戸城跡」に弁当をもって食事会でしたが、今回は野風草の庭での食事会でした。ご飯は雑穀入り七分搗き玄米、それからダッチオーブンでタマネギ・人参・ジャガイモ・鳥手羽を焼いたもの、それから皆さんの差し入れの数々でした。

 ダッチオーブンというのを初めて見ました。
ダッチオーブンこんなものです

 中には網があり、上げ底で焦げ付かないようになっています。厚手の鍋で、食材の入いれて赤くなったたくさんの炭の中に置き、さらにふたの上にまで炭火を乗せます。

  鍋の中加熱前のオーブンの中

いざ加熱 いざ、加熱

 20分で一度中を点検、もう10分加熱してみようと炭火の中に戻しました。そうしてふたを取ったところ、これはもうおいしそうなタマネギの焼けたにおい。他の食材の火の通り具合もちょうどよく、大成功でした。

ご飯の方は昔ながらの釜を使い、ブリキでできた移動できるかまどで炊きました。雑穀を混ぜた米を洗い、

   「水の量はくるぶしまで」。
火加減は、「はじめチョロチョロなかパッパ、赤子が泣いてもふたとるな」

なんて説明を懐かしく聞きました。そうして最年長の私はご飯の火加減を仰せつかってしまったのです。棒をもってきて釜にあて、一方に耳をあてると「中で沸騰している音が聞こえるよ」というのですが、私にはさっぱりわかりません。沸騰してだいたい水がなくなったかなということをふたの隙間から吹き出す様子で見当をつけるのですが、さっぱり自信がありません。でもこんなもんかなというところで勇気を振るい、火を落としてしまいました。蒸らしの時間を十分とってからふたを取ってみたのですが、炊きあがり具合はまあまあ合格点だったようです。

ダッチオーブンの中身とご飯をお皿に盛りつけて、みんなでいただきました。食材はすべて自然農による農産物である「野菜を丸ごと味わう」、そんな印象の食事でした。かなりのベジタリアンの私にとっては最高のご馳走でした。

食事のあとは、火を囲んで、子供たちの賑やかさの中で談笑。シートの上に寝転がって夜空を眺め、11時過ぎまで語り合いました。満足!

自然農の田植え

今月も、「長坂自然農の会」に行ってきました。今回の会の最後は田植えでした。

 同じ田んぼの中でも水もちのよいところ悪いところがあるそうです。この写真の場所は水持ちの悪いところ、そこでここには陸稲を植えるとのことでした。写真水路の左側は水田として水稲を、右側は陸稲を栽培するのだそうです。

 

田植え1

 今回見せてくれたのは陸稲の田植え、しかし陸稲も水稲も田植えは全く同じだそうです。畝の上の草が刈り倒してあり、そのほとんどは枯れてきています。植えようとする場所の枯れ草をのこぎり鎌で小さく切り開き、そこに持ってきた苗を植えます。

  

田植え2

 一本植えた周囲は、こんな状態でした。枯れ草はかなり厚く堆積しています。

  

田植え後

 田植えが終わった場所を遠くから撮ってみました。植えた稲が等間隔できれいに並んでいるのがわかりますか?

自然農の玉ねぎ

 昨日はちょっとだけ自然農の玉ねぎの収穫、大麦の収穫を体験しました。
 午前中は実家で母が普通に栽培した玉ねぎを収穫し、その荷を家まで運ぶのを手伝いました。玉ねぎは茎が寝てしまえば収穫時なのだそうです。猿の被害に悩まされている私たちの部落にあっては、猿の食害にあう前に収穫してしまおうといういことで、茎はまだ青々としていたのですが前述の通り茎が寝たので急いでの収穫でした。どの玉ねぎもしっかり太って立派なものでした。


 午後、長坂での自然農体験で自然農の玉ねぎの収穫をしました。園芸用らしき大きなフォーク状の道具をつかい、玉ねぎを土から抜いて丁寧に土を落とし、地面の上に並べていきました。午前中に実家で見た玉ねぎとは大違い、玉が全然太っていないのです。さらに太っていないながらも大小さまざまでした。

  「これは普通の玉ねぎとは種類が違うのですか?」
  「そんなことはない、普通の品種ですよ。太っていないだけでしょう。」

そんな会話をしながら丁寧に収穫していきました。掘り出した玉ねぎは根を南側に向けて並べて夕方まで乾かし、その後家に持ち帰るのだそうです。


 こんな体験の中でも様々なことを考えます。先日、母の通院の帰りに長坂の自然農園を見せようと寄り道してみました。私は広い範囲が自然農園なのを見て、またそれぞれが雑草の中で立派に育っているのを見て驚いたのですが、母はちょっとみただけで「やっぱりできが良くないね。」と言ったのです。どうも母達のように長年作物を育ててきた目で見ると、作物が均一に立派に育ってないとダメだと思ってしまうようです。そして昨日の自然農法の玉ねぎの収穫、「自然農の玉ねぎはこんなにも小さいのか」と感じ入ってしまいました。
 わたしは自然農の玉ねぎを批判する気持ちは毛頭ありません。むしろ自然に育った玉ねぎなら大小があって当然なのでしょうね。大きく均一に育つことは、商品としては大切なのでしょう。しかし、大事なのは大きく均一に育つことではなく、健全な生命として育つことなのでしょう。大きかろうが小さかろうが健全な生命を味わう、私もそんなふうになれますかね。

草刈り

今日は、何人もで借りている自然農の畑の周りの草刈りでした。草刈り機で借り倒した草を集めて畝に入れる。草を入れる畝は草を刈っておくのだそうです。そして、入れた刈草はできるだけ均一に広げます。

「草を入れるところは、どうして草刈りしておかなければいけないんですか?」
「できるだけ自然な形、生きた草がある上に刈った草をかけることの方が不自然ですね。」
「生きた草の上にのせた方が嫌気性発酵が起きやすいでしょう。」

そんなやりとりに、なるほどと納得です。

 

小松菜

 

草刈りの後、一枚撮りました。私の畝の小松菜です。やはり、雑草の中の野菜です。

学びの会その7-農具

のこぎり鎌
 のこぎり鎌といえば、私たちの記憶では稲刈りに使うものでしかなかった。使うのは一年に一度きりだった。しかし、三井さんはいつもこののこぎり鎌を腰に差している。そしてサッと取り出してはいろいろな作業に使う。今日使った場面を思い出すと、
     ・ヤーコンやジャガイモの植え付けのための穴掘り
     ・種ジャガイモを程よい大きさに切る
     ・種ジャガイモの余計な芽を根元から切る
     ・ニンニクの周りの草刈り
     ・ラディッシュの種まきの際に、根の張った地面に切れ目を入れる
などです。川口由一さんの本には、川口さんがのこぎり鎌いろいろな場面で器用に利用することが書かれていたが、三井さんの作業を見ていて「ああ、こういうことか」と感心したり納得したりでした。



 ここで使っていた鍬は、通常(?)の鍬に比べ、30%くらいは幅広に見えました。よく切れる刃先で、見ている分には軽々と畑土の表面を削り取っていました。会の終了時に農具の共同購入の話がありましたが、鍬は7千円程度とのことでした。

学びの会その6-種まき

ねぎの種まき
 種をまくところ(幅30cmくらい)をのこぎり鎌で地面すれすれまで草を刈り取る。鍬で草の種のある層を削ってやる。種を1cm間隔くらい(適当)に振りまき、鍬でたたく。溝の土を取って薄くふり、表面を手でたたく。冬草(今ある青い草)を刈ってふりかけ、土が隠れるようにした後、鍬でたたく。


ラディッシュの種まき
 幅20cmくらいをのこぎり鎌で地面すれすれまで草を刈り取る。のこぎり鎌で土に切れ目を入れ(20cm幅のところに2本、切れ目と切れ目の間は10cm程度)、そこを指で広げてその溝に種をまく。手(指)で押さえ、土がかかっていればよい。鍬で上からたたき、刈取った草を上にふりまいて覆う。


 以上が私が見た種蒔きの様子です。ここでもやはり、畑土の表層の生き物の世界傷つけるのを最小限にして行うことに徹している感じがしました。

学びの会その5-ニンニクの手入れ

 冬を越してニンニクの育っている畝が二つありました。一方は夏草が茂ったときに夏草を刈り取った畝、もう一方は夏草を茂らせたままにしておいた畝、二つを試してみたのだそうです。茂らせたままにしておいたほうは夏草が枯れ、枯れ草の中にニンニクの葉が青々としていました。刈り取ったほうは冬草が青々としておりそのなかにニンニクの葉も少しだけ顔を出している、だからニンニクの周りの冬草を刈り取ってやる必要があるとのことでした。三井さんいわく、「(夏草を刈り取ってしまい)余計なことをしてしまった。」そうです。「(冬草刈りを)しばらく楽しめますね。」なんていって皆さんを笑わせていました。


 ニンニクのほんの周りだけをのこぎり鎌で刈り取り、刈り取った草はそこに残しておく、こんな作業を三井さんが始めたところ、参加者の二人ほどが同じように手入れを始めました。