原村・払沢地区の鏝絵

払沢は県道196号と197号が交差し、交差点付近には役場・小中学校・図書館・スーパー等が集中する村の中心部です。鏝絵蔵は県道197号の北側に集中しています。

01_12_01-1_福禄寿

01_12_01-3_福禄寿

払沢1
払沢地区の最北端に位置するこの蔵には福禄寿、珍しい。かなり古いもののようで柔らかい微笑みを含んでいるような表情が印象的。

02_13・14_02-1大黒
02・03_13_2_大黒

払沢2
県道沿いに払沢1の蔵を南下するとすぐに二つの蔵が並んでいます。しかも両者の丑鼻はデザインも配色もそっくりな大黒様、同じ左官さんの仕事なんでしょうね。払沢の鏝絵を代表する光景です。でもよく見るといくらか違いを見つかりますよ。

03_14_02-1
03_14_2_大黒
03_14_02-3_龍

 払沢3
南側の蔵は虹梁中央に龍の鏝絵が、親子の左官さんの仕事で丑鼻はお父さん、虹梁は息子さんの仕事だったそうです。

04_15_03-1_全景
04_15_03-3_兎1
04_15_03-5_鶴
04_15_03-7_鯉の滝登り
04_15_03-2_丑鼻
04_15_03-4_兎2
04_15_03-6_亀
04_15_03-8_亀

 払沢4
この蔵は茅野市駅近くに鏝絵美術館もあるこの地の名匠:小川天香さんの手による原村で唯一の蔵です。丑鼻は絵柄ではありませんが、蔵の表側出入り口と裏側窓に繊細な鏝絵の数々。

05_16_04-1_全景
05_16_04-3ミョウガ
05_16_04-2龍

 払沢5
この蔵は両面の丑鼻に鏝絵が施されています。いずれもネット越しの干渉になりますが、東側はミョウガかな?小淵沢にも同様の絵柄の鏝絵がありました。西側は龍を描いたモノクロながら立派な鏝絵。

06_30_05_1暴風生け垣
06_30_5_4波と亀(だし左)
06_30_5_2波と鶴(丑鼻)
06_30_5_5波と亀(だし右)
06_30_5_3波と鶴(虹梁上)

払沢6
蔵の形に見事に刈り込んだ防風の生け垣がきれいです。 その見事さは原村随一。
丑鼻には「波に鶴」、蔵之正面側には虹梁上に「永」の字と「波に鶴」、左右には向かい合うように「波に亀」がいずれも色をつけない漆喰の白で印象的に描いています。

07_22_06-1_全景
07_22_06-2_NOAKE
07_22_06-3_波に亀

 払沢7
明治40年につくられた蔵。丑鼻には「NOAKE」と横文字、今でこそローマ字も違和感を感じませんが、当時としては斬新なものだったんでしょうね。虹梁上には左右に白漆喰で鏝絵があります。右側は「波に亀」。

08_24_07-1_全景
08_24_07-2_亀と水
08_24_07-3_亀と波

 払沢8
亀の鏝絵の蔵。遠くから見える牛場なの鏝絵は黒地に白で水を表現し、亀が2匹描かれています。資料によるとこれは明治に建てたれた蔵だとのこと。このお宅には蔵が2棟並んで建てられており、これは西側の蔵。そして東の蔵は外からは見えないのですが「波に亀」、いっそう精密に描かれています。屋根・壁に囲まれていて大切に保護されていますが、中に入れて見せていただきました。

09_359_B1-1_全景
09_359_B1-3_鶴
09_359_B1-2_亀2

 払沢9
こちらの蔵には東西に思い切ってシンボル化した鶴と亀がありました。

10_435_08-1_全景
10_435_08-3_恵比寿・大黒
10_435_08-2_波に鶴
10_435_08-4_虹梁横

 払沢10
この地区の最西端に位置する鏝絵蔵。丑鼻には年代物の「波に鶴」、虹梁正面にはカラフルで楽しい「恵比寿・大黒」、虹梁横のこれは「結び若葉」と呼ぶらしい。

11_433_09-1_全景
11_433_09-3_左虹梁
11_433_09-5_鶴1
11_433_09-2_大黒と鼠
11_433_09-4_竹と筍
11_433_09-6_鶴2

 払沢11
きれいに塗られた大きな蔵、丑鼻には袋に入る白鼠の群れ、人物の頭巾・袴の緑、デザイン・配色ともに新鮮です。表側、虹梁には波の中に数多くの亀がちりばめられ、その上方だしの部分には珍しい竹と筍の鏝絵。裏側の窓にも鶴が描かれています。

12_431_10-1_全景
12_431_10-2_塗り替え後
12_431_10-2_扇子を持つ翁と鶴2

 払沢12
こちらの蔵の丑鼻には珍しい図柄の「鶴に乗る翁」。上の写真は現在、そして下は2年前。化粧直ししたようです。

13_8_11-1_全景
13_8_11-2_大黒2

払沢13
こちらの蔵は大分古そう、丑鼻には俵に載った大黒様。老朽化が進んでいるためか鮮明さは欠けますが、これはこれで味わいが。

14_4_13_波に鶴亀・寿1
14_4_13_波に鶴亀・寿2

払沢14
鏝絵教室に参加した家人が自ら制作した鏝絵。宝船はブラスチック製の物を埋め込んだのだそうです。制作したこの家の方が楽しそうに話してくれました。

15_1_12-1_全景
15_1_12-2_鶴に乗った福禄寿
15_1_12-3_獅子

払沢15
鶴に乗った福禄寿です。福禄寿の持つ巻物には日露戦争の功労を受賞した記念の文字がはいっているとのこと。

16_430_大黒1
16_430_大黒2

 払沢16
少し遠くからの観察、庭木の隙間から大黒様をみることができます。

17_429_b-1
17_429_B-2

払沢17
少し離れて中学校近くにも鏝絵発見。ここも残念ながら道路から遠く、にこやかな大黒様。

18_184_波に鶴亀1
18_184_波に鶴亀2

払沢18
払沢集落としては最も東側、県道17号線に面した蔵です。「鶴と亀」、真新しくて色鮮やな美しい作品です。

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