柳沢と並んで原村最北端のこの集落、東から西に流れる弓振川を挟んで家々が、そして鏝絵蔵があります。資料によると7ヵ所の絵柄鏝絵があるはずなのですが残念ながら1件は見つかりません。解体されてしまったのでしょうか。
大久保1
山崎公園のすぐ隣にあるこの建物、劣化がすすんで「店」の文字だけしか残っていませんが正面入口の上には商店名が鏝絵で描かれていたようです。そして丑鼻には大黒様、あまり見たことのないデザインです。
大久保2
こちらの蔵の丑鼻は両面に絵柄の鏝絵。一方は丑鼻の半分を窓枠に割いていますが、残りの半円形の中に鶴亀が描かれています。そして反対面の丑鼻には立派な竜。
大久保3
弓振川の南側から、対岸の蔵の虹梁に「波に亀」を発見。
大久保4
こちらは丑鼻に竜。
大久保5
丑鼻の大黒様、微笑みの表情がいいな。
大久保6
円形は現在の蔵。右上は数年前の写真で丑鼻に「波に鶴・亀」。少し古そうですが丁寧に描かれていました。その後塗り替えを行なった様子で青を基調とした色鮮やかな鏝絵になりました。岩場に波が打ち付けそこに亀が2匹、空には鶴が3羽とほとんど同じデザインですがよく見ると3羽の鶴の配置が変わっています。単に上塗りしたのではなく、前作にできるだけ忠実に作り直した作品のようです。妻壁には「龍」の鏝絵が追加されました。
大久保7
この鏝絵は道に面していてよく見えました。色づかいや竜の表情など大久保2とよく似ています。