耕作放棄地の・・・・

 昨年何度も自然農法を教えていただいたTさんは冬場薪ストーブで暖をとっています。そこで我が家の奥で薪がとれないかと一緒に見に行きました。かつては狭い沢伝いに小さな田畑があったのですが、この沢伝いの土地はいまではすべて耕作放棄地になってしまいました。私の家の田んぼの真ん中にも大きなニセアカシヤの木が立ってしまっています。こうなってしまうと水田の水を保持する粘土層を木の根が突き破ってしまっているかもしれません。畦下の石垣の石の間からも立派な木が育ってしまい、このままでは石垣も崩れてしまうかもしれません。
 でもこの木は十分太く、薪としての利用価値もあるようです。この冬、切っていただけることになりました。そうでなくても切り倒しておかなければと思っていたところです。互いの必要性がうまくかみ合ってくれたようです。
 このあたりの土地はわずか十数年前はほとんど利用されていたのですが、わずかの間に見事に木が生えてしまい、山林へと変わっていく一途です。私の家の田はある年イノシシに入られ、稲が壊滅状態になってしまいました。以来、我が家では水田をやめてしまったのです。そして猿の害にも悩まされるようになり、今では部落の周囲だけは電柵で囲っていますがその範囲を管理することも怪しい状況になってしまいました。久しぶりの我が家の土地を見ても複雑な気持ちです。

耕作放棄地の・・・・」への2件のフィードバック

  1. T

    一昨日は、山をご案内いただきありがとうございました。これで、来シーズンの薪問題が解決できそうです。
    人が手を加えなくなると、田畑も10年でこうなるのかと、自然の再生力を感じました。おそらく日本中の多くの山間地(規模拡大の農業に適さないところ)は同じ状況なのではないかと思います。本当はそういうところこそ、自然農の出番なんですが、サル・イノシシ・シカなどの動物とどう共存していくかが問題ですね。ただ、原発や処分場よりは、解決の可能性はあるというのは、間違いないと思います。人の叡智が試されるところですね。

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  2. susuki

     Tさん、私の所の雑木がお役に立てるようで何よりでした。田畑も放棄してしまうと荒れるのはあっという間だと再認識しました。でも、十数年自然に任せた土地は、本当は屍の層(確か川口先生がこう言っていましたよね)が堆積して自然農にはもってこいの土地になっているのでしょうが、野生動物が悩みの種です。
     それでも耕作をやめると次々と野生植物が茂ってくる日本の自然というのは、本当は素晴らしいのでしょうね。

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