再度、てまり唄

 前回、母の子ども時代のてまり唄を書きました。私にとって、てまり唄といえば何といっても「まりと殿様」です。
    てんてんてんまり てん手鞠
    てんてん手鞠の 手がそれて
    どこから どこまでとんでった
    垣根をこえて 屋根こえて
    おもての通りへ とんでった とんでった
    おもての行列 なんじゃいな
    紀州の殿さま お国入り
    金紋 先箱 供ぞろい
    お駕籠のそばには ひげやっこ
    毛槍をふりふり やっこらさのやっこらさ
    てんてん手鞠は てんころり
    はずんでおかごの 屋根のうえ
    「もしもし 紀州のお殿さま
    あなたのお国の みかん山
    わたしに 見させて下さいな 下さいな」
    お駕籠はゆきます 東海道(とうかいどう)
    東海道は 松並木(まつなみき)
    とまり とまりで 日がくれて
    一年たっても 戻(もど)りゃせぬ
    三年たっても 戻りゃせぬ 戻りゃせぬ
    てんてん手鞠は 殿さまに
    だかれて はるばる 旅をして
    紀州はよい国 日のひかり
    山のみかんに なったげな
    赤いみかんに なったげな なったげな
 合唱で唱ったこの曲、たのしかったな。旋律の裏で流れている「てん、ててんてん」がまりが弾む情景、いかにも弾んでいるようなこの軽快なリズムに乗って参勤交代の時代の情景がコミカルに流れていく合唱が今でも脳裏に焼き付いています。最後にはてまりが赤いミカンになってしまうなんて、なんて楽しい結末でしょうか。

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