「プロメテウスの罠 5」

プロメテウスの罠5

「プロメテウスの罠 5」
福島原発事故、渾身の調査報道
朝日新聞特別報道部
学研パブリッシング

シリーズ5冊目です。目次紹介します。

第25章 海鷹丸がきた
第26章 生徒はどこだ
第27章 いのちの記録
第28章 原発維持せよ
第29章 家が買えない
第30章 テロ大丈夫か

第28章は、「国のため、原発はなんとしても維持しなければならない」という側の人達のはなし。こういうサイドの取り組みにも淡々と語られていきます。こういうのが一つの報道の姿勢でしょうか。淡々と語られていることがまた痛烈な批判でもあるのかな、と思います。

第30章は、アメリカの同時多発テロ以降アメリカが取り組んできた原発へのテロ対策が絡んできます。その対策は2011年の福島原発事故にも生かせたのではないか、折角アメリカから情報をもらいながら・・・・。

原発事故の影響の広がりは大変なもの。こういった取材の情報ではじめて、「こんなところまで」と思わされます。自己以降原発の発電コストが見直され、「低コストだといわれてきた原子力発電が決して低コストではない」といわれるようになりました。廃炉費用や事故のリスクも加算して算出したコストだそうですが、それでも原発の発電コストは他の火力発電と同程度。このコストへの加算、充分な加算というのができるのでしょうか。原発のコストはこれだけ、と算定できてしまうことに疑問を感じてしまいます。

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