朝ドラ「花子とアン」が始まりました。「赤毛のアン」の翻訳をした山梨出身の村岡花子の物語ということで、私たちの周囲での関心はかなりのものです。放送開始以前もNHKのローカルでは度々その予告CMを流していました。その売りの一つは甲州弁です。甲州弁の昔語りで有名な方が「甲府駅の精」(声)となって、甲州弁でこのドラマの紹介をしていたのです、もちろん甲州弁で。そんなわけで私たち山梨県人にとっては注目のドラマが始まったのです。
花子の両親・祖父も名演、そしてヒロインの子役の俳優さんもなかなかの熱演です。
さて、その甲州弁ですが、こちらは違和感がありますね。よく登場することばは。
「・・・・でごいす。」
「・・・・しろし。」
「・・・・じゃんけ。」
やっぱり使い方が地に着いてないなぁ。そういえば昨年ブレイクした「あまちゃん」の「じぇじぇじぇ」も地元の人が聴くと不自然だったとか、少々の訓練で自然に話すことは無理なことなんでしょうね。
そのことは仕方ないと思うのですが、もっと抵抗を感じるのは年齢や相手による甲州弁の使い分けです。昨日は実家の母と話したのですが、
「『・・・・でごいす。』をあんな子どもが使ったかねぇ?」
「いいや、つかわなかったぞなぁ。」
と。甲州弁も地域によって違いがあったかもしれませんが、私が育った地域では「・・・でごいす。」は大人ことばでした。「・・・・しろし」は父親が子に言うことはなく、その場合は「・・・・しろ。」と切り捨てるように。「・・・・じゃんけ」の「け」にも微妙なニュアンスがあったなぁ。
そういうことはありますが、役者さんたち、見事に好演しているなと感心して見ています。