早春の赤沢宿ウォーク(早川町)
を歩いてきました。赤沢宿は日蓮宗の信仰の山:七面山への参詣のための宿であり、平成5年に重要伝統的建造物保存地区に指定されています。毎年行われているこのウォークにはじめて参加することが出来ました。
集合場所は山梨県の南部、身延から富士川の支流早川に10kmほど入ったところの河川敷の駐車場。わが家からは車で50km超、そんな遠さからか今回の集合は遅めの10:30でした。今回も天気は上々、23名のウォーカーが集まりました。
開会の前にリーダーの方から「無料の金剛杖が借りられるよ」と紹介がありました。杉材で出来ていて、軽くて使いやすそうな杖でした。
道路沿いには小さなお題目の石碑が。花も供えられていて、さすが信仰の道です。
道路脇にはこんな小渓谷がいくつも顔を見せます。雨の後であれば小さな滝も次々と登場しそう。
畑が見えてきました。このあたりも野生獣の食害が多いのでしょう、畑が厳重に囲われています。
1時間もかからずに赤沢宿に到着。今日のお昼は武蔵屋というこの宿内のそば屋さん、昼までには30分以上もあり、先に宿の中を散策することになりました。
まず目に付いた蔵。壁は金属で被われていて、屋根の作りも独特です。
こちらは代表する宿の江戸屋さん。特徴的な建物です。家の前には歌碑がありました、若山牧水?緑の公衆電話も今は懐かしい。
旅人の休憩のためでしょうか、二辺に長い縁側があり私たちも早速腰掛けて休憩です。その縁側の外側も格子戸が建てられているのも目を惹きます。
障子を開けて中を見せていただきました。広い畳の部屋に見事なふすま絵。
こちらも宿であった清水屋さん。今回はギャラリー展を開催中でした。
その展示アート。江戸屋さんと同様な縁側部分の土間には落ち葉が敷き詰められ、いくつもの作品が配置されています。
ここは節分草と福寿草の群生でも有名なところ、宿の中にも群生が見られます。でも節分草は鹿の食害を受けて激減しているとのこと、そのため動物よけのネットで囲われて近づけません。かわいい花は私の望遠レンズでは力不足。しかもこの花を見るには時期もちょっと遅かったようです。「節分の頃に来なきゃね!」との声。
福寿草の方は鹿が食べないとのこと、だから道端にたくさん自生しています。春を告げる黄金色です!
こんなふうに福寿草の間をすすむ歩道になっています。でも、福寿草もまたもう少し早く来た方が良いようです。
昼食はこのお店、そば処「武蔵屋」。充実のそばセットをいただきました。みなさんこれを目当てに毎年来るのでしょうか(笑)。お腹がふくれたところで、午後の部がスタート。
宿中で見つけた紅梅、この花も最盛期を過ぎているようですが、でもきれい。
やはり代表する宿であった大阪屋さんの前を通って坂を下ります。後方にみえるのが大阪屋。江戸屋さんと大阪屋さんの間はわずか百メートル超。この宿を愛して逗留した永六輔さんは、
「日本で一番短い東海道」
と言ったとか。
下りきったらまたしばらく上流を目指して緩やかな登りが続きます。
本日の最も上流地点:白糸の滝に着きました。滝の前にはお題目の石碑とお万の方の銅像。ここで小休止、そしてみんなで集合写真。
高い橋の上からの遠望。遠くに見える白い峰は北岳を代表とする白鳳三山。
橋を渡ったところが杉林に囲われた七面山の登山口、そこにある掲示板です。
「ねえねえ、何に見える?」
「やっぱり犬だよね。」
「これ、いいね!」
「でもこんな車の少ないところにはもったいない。」
「もっと沢山の人に見てもらいたいね。」
支流から流れ下る沢を見上げると、堰堤が並んでいます。堤の縁が浸食されて凹んでいるのをはじめてみました。急傾斜、そして荒れるときには大きな石が流れ下るんでしょうね。
こちらは本流:春木川に設置された三段堰堤、急流なんですね。やはり堤が浸食されています。
ゴール地点の集落に戻ってきました。そこで見つけた移動販売車、ちょうど店開きしたところかな。
後半しきりに大きなくしゃみをする人も。やっぱり杉林の中を歩くとね・・・・。私も帰りの車中で目がかゆくてたまらなくなり、道の駅のトイレで目を洗ってきたほどでした。
今回は10km弱と距離は少なめ、美味しくてサービス満点のお蕎麦をたのしむゆったりウォーク。しかも天気にも恵まれて満足の一日でした。リーダーさん・サブさん、ありがとうございました。
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