自然農の会に行ってきました

 今日は「八ヶ岳自然農の会」に行ってきました。いつものように田畑の作業を見せていただきながらの3時間です。暑い中でも参加者は約40人、講師役のMさんはいつものように編み笠を頭にかぶり、「つらくなったらいつでも日陰に行ってくださいね」と見ているだけの私たちに気配りしながら炎天下の作業と説明をしてくれました。
 この夏は日照り続きでMさんの畑も水不足(?)、そこでは「人間の知恵が試されている」といったことを話されており、そんな中で見せていただいた水菜と大根の種まき、さすがにいろいろな知恵が詰まったものでした。
 水菜は油菜科の代表、大根はニンジン・ごぼう等の代表として種まきを見せてくれたようです。種まきの場所はチガヤ等の丈の高い草が茂った畝、その草をまず大鎌で刈り払いました。刈り倒された草をノコギリ鎌で切り分けて鍬が入る程度の隙間を空け、そこを鍬で深く刃を入れていきました。土をならして水をまき、乾いた土に水が十分しみこみ落ち着いてからノコギリ鎌の背で溝を作り2~3cm間隔に種まき、手で簡単に土をかぶせた後鍬の背で土を圧着し刈草をかけました。以上が水菜の種まき。大根は、刈草と一緒に土を深さ10cmくらいまで切り分け、草を少しだけ左右に分けます。土の切れ目に沿ってじょうろで十分に水を撒き、種の1粒1粒を指の1節が入る程度に押し込み土を踏みつけて切り分けた草を土が見えないくらいまで寄せて終了。刈草で土を露出させずに行った見事な種まきでした。
 白菜苗の定植も見せていただきましたが、これも植えるところの刈草を切り分けてわずかに土を露出させ、小さな穴をあけてそこにバケツの水。水がしみこみ馴染んだところで苗を植えて刈草を再び寄せる。やはり刈草で土を露出させないことを徹底していました。
 種まき・定植の後に水やりをしても水は表面だけしか潤わせてくれない、その前にたっぷりと水を含ませると土中深くまで水がしみこんで効果的。根の深い草は土の中で切っておくと、深いところから切ったところまで水を吸い上げてくれる。土中に鍬やノコギリ鎌の刃を入れておくと、かけた水が深いところまで浸透する。等々、なるほどと感心させられることでした。

 作業中にMさんが話した印象的なことば、
     「虫もみんな水を求めて必死なんだよね、きっと。」
     「『土を見せない』と固く誓って(作業して)ください。」
     「(今年の)乾燥しているのも必然なんだよね。地球全体ではバランスが
    とれているんだよ。」
ああ、目の前の日照りだけ見るのではなくそんなふうに考えるんだとここでも感心してしまいました。

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