ケーナの演奏はピアノ伴奏で行った。演奏会に先立ち、何回かあわせて音楽会にのぞんだとのこと。ケーナは竹でできた縦笛の民族楽器で、現地ではみんな自作しているのだそうだ。奏者は女性で、何年間か中米に渡ってこの楽器を習ってきたという。演奏の合間合間に現地での話を交えて楽しい演奏がすすむ。民族衣装らしきものを身にまとったこの奏者の話や演奏を聴いていると、「音楽家というのは自由人なんだな」と思う。あちらではみんな質素な暮らしをしている。そんな暮らしの中で夕方になると家族が集まり、毎日決まったように父親がギターを取り出して弾きながら歌うという。そんな姿に「豊かな生活とは・・・・」なんてことを思ったそうだ。「コンドルは飛んでゆく」も聴いた。西洋人に侵略されても魂は支配されない、そんな誇り高い精神の象徴的存在がコンドルなのだそうだ。そんな話を聞いてからこの曲の演奏を聴くと、力強い曲に聴こえてくる。
ケーナ(森の音楽会 その4)
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