Aさんは奥様と一緒にわが家にみえた。花粉症のためか、顔の起伏にぴったりと密着したマスクをしていた。この時は彼岸中でもあり家族の墓参りをすませた後、はるか遠いわが家まで足を伸ばして来てくれたそうだ。私よりかなり年上の方であり、優しさのあふれる人だった。
この時わが家の転用工事について、数々の技術的な助言をいただいた。
・隔壁にはどのように穴をあけるか。
・ポンプは井戸用でなく、くみ上げ用水中ポンプがよいだろう。
・貯槽内に水栓を設けて圧力を逃がし、トラブルを避けた方がよい。
・貯槽の手前にクリーンますを設置した方がよい。
・ばっ気用のブロアは残すことが賢明だ。
等々、多くのことを紙に図示しながらわかりやすく教えてくれた。さらに、具体的に必要な部材等を調べて資料として送ってくれるとのことだった。
このときの話題は雨水利用に限ることなく、幅広く環境のことについても教えていただき、LCA(ライフサイクルアセスメント)という考え方があることもAさんから聞いて初めて知った。
Aさんはこの後も、わが家の雨水利用への取り組みを自分のことのように心配してくださり、頻繁なメールのやりとりでたくさんの助言をいただいた。しかし、わが家の雨水水槽が仕上がるまでの半年のあいだにAさんは他界されてしまい、工事の完成をお見せすることができなかったことは残念である。Aさんの貴重な助言の数々に励まされ力を得て、私はこのことをすすめることができた。そしてAさんからうかがった助言は、これから雨水利用のために浄化槽を転用しようとされる方にもきっと役立つと思う。Aさんへのお礼の意味も含めて、これからメールのやりとりもこのブログに掲載させていただきたいと思っている。
強力な助言者Aさん その2
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