月別アーカイブ: 2014年8月

環境教育指導者研修会(その2)

今回の研修のメインは3の「環境教育プログラムの相互指導」です。

1でのプログラム体験はその前段階、この後「さあ、あなたたちが指導するんですよ。」というわけです。6人の班をさらに2人づつのペアに分け、午前に行ったように約1時間半を20分づつ受け持つというものでした。事前にそれぞれのペアにテーマが渡され、それに沿って計画を立てプログラムシートを書きます。指導員の方が相談に乗ってくれるのですが、質問によっては「それはあなた方が自由にどうぞ」と言われてしまうこともありました。1時間の準備の時間の後、本番です。私達は3番目、1番目のペアの指導がスタートしました。

 

最初のプログラムは「葉っぱじゃんけん」というもの。でも最初には自己紹介の時間をいれたりと、プログラムの導入もなかなかのものでした。そして本題、「5分ほどで5種類の葉っぱを集めてくるように」と指示がだされ、そして再び集合しました。この時一人のかたが漆の葉をとってきてしまい、指導員の方が持参した水でその方の手を洗ってくれました。すぐに洗うとかぶれないのだそうです。さて、ゲームです。この5枚の葉っぱをもって2人が背中合わせになり、勝負の基準を決めてから「じゃんけんぽい」ではなく「はっぱっぱ」のかけ声でお互いが見えるように葉を出します。最初は長い方が勝ちというルールでまず一度。それから相手を替えながら3回勝負、一回ごとにリーダーが勝ちルールを決めてから行います。勝ちルールに沿って手持ちの葉っぱの中からじゃんけんに出すものを選んで出す、ちょっとした緊張・スリルの時間です。このプログラム、楽しみながら多くの葉っぱ・植物に親しむという趣向のようです。このプログラムが終わったところでリーダーの反省点、参加者の批評、そして指導員の方の指導がありました。一人の参加者として加わる分には楽しめればいいのでしょうが、指導する側としては、葉っぱを取りに行く時間、その行動範囲、漆等への注意、掛け声の仕方、勝ちルールそれぞれの問題点等数々の考えや改善点があげられました。

リーダーが交替して2番目のプログラムは「植物命名ゲーム」というもの。各自が近くを歩いて植物にオリジナルの名前を付けてきて、その後みんなでその植物を探してみる、というものでした。「天使のさくらんぼ」「食べ終わったトウモロコシ」等々ユニークな名前が付けられたものを探し回り、これもまた楽しいプログラムでした。

 

最後は私達がリーダーで「俳句ハイク」というもの。私達には事前に1枚の資料が渡され、そのねらいには、

「句という手段を借りて、みんなが同じ時間に同じ自然を見ながらも実は人によって自然に対する感じ方、感性は全く違うんだと言うことを気づいてもらい、またそれぞれの感じ方を否定することなく、共有する心を持つことが地球環境を考える上でとても大事であることを知ってもらう。」

とあります。まずは私達リーダーが見本(?)に一句、指導員の方の話ではこのときの句は「あまりできがよくなくてよい。お茶目な感じがいいですよ。」とのこと。そこでスタートはあおいアケビの実のところにいきプログラム名を発表、相棒の方の句は忘れてしまいましたが「紫に色づいた頃、またここに来たいな」といった趣旨のものでした。そして私は、「ツタウルシ うっかりさわると かぶれるよ」と、自然散策の注意事項をかねてみました。そこから林の中に移動して、ここで短冊と筆ペンを渡し数分の時間で皆さんに発句をお願いしました。頃合いを見て円形に集合していただき、それぞれの句を解説付きで発表してもらいました。みなさん指導者講習会に参加するだけあってなかなかの句でした。でも中学生が対象だったりするとこの俳句に取り組ませるのはなかなか大変だったりするそうです。最後にこのプログラムについてそれぞれの感想、相互指導があり、指導員の方からの助言をいただきました。「句を練っているあいだリーダーは見て回って時には声をかけるなどの配慮を」「発表会は地面に座って落ち着いてやってもよかった」など。私としては「リーダーになりきっていなかったな」と反省です。

 

このあと全員が研修室に集まってもう一度反省会のようなもの、そして講義、最後に折角の機会なのでと全員が簡単に自己紹介をし、会が終わったのは午後6時ころ。初めて経験した自然体験型の環境学習プログラム、充実した一日が終わりました。

環境教育指導者研修会(その1)

山梨県環境教育指導者研修会というものに参加してみました。会場は山梨県八ヶ岳自然ふれあいセンター、八ヶ岳のふもと、山梨県としてはかなり涼しいところにあります。ここは多くの小学生等を受け入れ、環境教育を実践している施設で、その運営・指導は隣にあるNPO法人キープ協会の方々が行っているようです。メニューは以下の通りでした。

1 自然体験型環境教育プログラム
2 環境教育概論1(環境教育の指導方法)
3 環境教育プログラムの相互指導実習オリエンテーション
4 環境教育プログラムの相互指導
5 環境教育概論2(指導方法のポイント)
6 まとめ

 まずは私達受講者が1時間半ほどの環境教育プログラムを体験しました。6人ほどの班に分かれ、各班に2人の指導員がついてくれて野外に出かけました。

ツタウルシ

まずはツタウルシを見せていただき、ウルシのこと、スズメバチに遭遇した時の心構えなど野外活動の際の安全面の注意などを教えていただきました。「折角だから草笛もやってみましょう。」と草笛体験、音色の善し悪しはともかくとして音は出る者ですね。それから林の中のウッドチップを敷き詰めた歩道を鼻先に手鏡を持って林の上を逆さに長めながら芋虫のように進み、変わった角度での森の風景を体験。草地では間近に八ヶ岳の峰が見え、青空の白い雲に秋が近づいている気配を感じました。まだあおあおとしたアケビの実を見て再度林の中へ、ここでちょっとしたゲーム(課題)が課せられました。ガラスマウント(フィルムのスライド投影に使われたフィルムの入れ物 )に自然の中にあるものをはさんでミニアートを作るというもの。所定の時間内に作成して持ち寄り、円形に集まってそれぞれの作品を回して鑑賞しました。

スライド

私は葉っぱのみでの作品でしたが、それ以外の物もはさんでカラフルな作品も多く、センスと同時に思考の柔軟性も私よりも豊かだなと感心してしまいました。

一文字

最後に10cm角ほどの紙とペンが渡され、「今回の体験で感じたことを一字で表わしなさい」との課題が出されました。やはり円形に集まって一斉に前に差し出し、そして一人一人その思いを発表しました。
この自然体験型のプログラム、「森のスライドショー」と名付けられていました。楽しく自然と触れ合う工夫が凝らされたものでした。

池井戸作品二作

読み出したら止まらない池井戸潤作品、二作を読みました。

「オレたちバブル入行組」
文藝春秋

水戸黄門の現代版かなと思えるようにバッサバッサと悪者(?)を片付けていきます。痛快ですね。

 

仇敵

「仇敵」
実業之日本社

これも銀行もの。大手銀行から巨悪に追われ、シティ銀行の庶務行員となった主人公が仇敵に立ち向かっていき、最後には・・・・。これも痛快でした。

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葉陰のユリ

ユリ8-22朝顔カーテンと外壁の間にユリの木がのび、今満開です。ちょうど両者に挟まれた空間から花だけ顔を出しているような感じです。日当たりのよいところに比べたら日照時間は約半分ですが、この猛暑の中、人間同様に葉陰の涼しさがユリにとってもよいのでしょうか。

環境教育シンポジウム

「山梨県環境教育シンポジウム」
8月21日(木)13:00~16:15
甲府市総合市民会館 芸術ホール

があり、聞いてきました。プログラムは以下の通りです。

1 開会
2 主催者あいさつ
3 基調講演 C.W.ニコル氏「森が教えてくれること」

4 パネルディスカッション「次世代のための環境教育の提案」

パネリスト

C.W.ニコル氏
尾見康博氏(山梨大学大学院教育学研究科教授)
鈴木義光氏(環境省総合環境政策局環境教育推進室長)
堀内一義氏(山梨県富士山科学研究所環境教育・交流部主幹)

コーディネーター

増田直広氏(公益財団法人キープ協会環境教育事業部長)

5 やまなし環境教育等推進行動計画の紹介
6 閉会

 今回の売りは何といってもC.W.ニコル氏でしょう。パネルディスカッションのパネリストでもありました。
ニコル氏の講演は以前にも聞いたことがありますが、今回も氏が管理している「アフィンの森」の美しい映像を見せながらのニコルさんならではの世界を聞かせてただきました。最後には東北・被災地:宮城での「森の学校」開校への取り組み、これも映像つきで紹介されました。

パネルディスカッションは、まずパネリスト3氏が15分程度のお話をし、休憩を挟んで後半は聴衆側からの質問に答える形で行われました。質問は前半の話を聞いて休憩時間に質問用紙に記入したものを集めて、それに答えるというものでした。
鈴木氏のお話の中では、今年11月にESD世界会議が名古屋で開催されるが国民にあまり知られていない、啓発が課題といった内容が中心だったかな。私はこの世界会議の存在は全く知らず、さらにはESDということ自体を知りませんでした。みなさんはご存じですかESD。これは、「持続可能な開発のための教育」(Education for Sustainable Development)の略称です。コーディネーターから「知らなかった方?」と問いかけがありましたが大半の方は私同様でした。
尾見氏、プレゼンテーションの冒頭に「趣味としての環境教育」とうたっていました。「過剰に禁欲的なことを他者に要請するのはいかがか?」、「環境教育の多くは最後には『各人の意識が大事』と結論づけるが、そこに息苦しさを感じる」。「エコを趣味と考えたら、趣味は楽しいし他人に押しつけない、途中でやめてもまた再び始めてもよい」といったこと。
堀内氏、所属の富士山科学研究所の紹介からはいり、世界遺産に登録された富士山についての「富士山学習」を推進していること、学校の先生の多忙なことを考慮しつつ学校から依頼しやすい工夫のことなどが紹介されました。

以下後半部分の記憶に残っていることばなどを羅列します。

  • 「自然を良くしながら人が自然(森)に入る」ように。
  • 「エコツーリズムには感動・感謝がなければ・・・・。そして落としていった金が地元のためになること。」
  • 鹿による農業への食害について、
  • 「頭数調査→捕獲しよい頭数の把握→若いハンター養成→捕獲した鹿は食肉・印伝に」
  • 米国ではプロジェクト型の教育を中心に行っている。逆に暗記の知識は乏しい。環境教育はプロジェクト型の教育、皆さん暗記物が捨てられますか?『(環境教育なんかやっても)試験に出ない、受験に役立たない』という批判にあがらうことができますか?
  • 「下草狩りのボランティアを行っているが、周囲に理解してもらえない。」に。趣味と考えれば、趣味なんだから他人はどうであっても続けられる、仲間を増やすことにあまり執着しない方がよいのでは。
  • 環境教育ボランティアを活用してもらうためには、「ここへ相談すればよいという窓口をつくることの重要性」

このシンポジウム、少々迷いはしましたが、やはり「来てよかったな」と充実感の残る時間でした。コーディネータの増田氏、自然体験型の環境教育を組織的に実践しておられるのにこの方のお話をあまり聞けなかったのが残念でした。

「天の啓示」

「みちのく」第2号に寄せられた佐々木先生の文章、

「天の啓示」

をアップしました。

この合唱団への先生の愛情、情熱が伝わってきます。多くの合唱団そしてその団員にこんな「風な想いをもってのぞまれたのだな」と、そして私達も合唱団は違うけれどやはりそういう情熱の下で過ごすことができたのだなと思います。

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私達の信条

みちのく混声合唱団の機関誌「みちのく」第3号の冒頭に掲載された

「私達の信条」

をアップしました。長文のため投稿欄(ブログ)ではなく、固定ページにしました。この合唱への熱い心が語られています。この合唱団を支えた方の文章のようです。宗教の世界の本も大分読まれていたようです。そういえば私達も学生から卒業前後には宗教家の本も読むようになりました。そして何度も登場する「みちのく村」といいうことば、多分先生から語られたことばなのでしょうね。わたしたちは「合唱村」ということばだったな。

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編集後記

オリンピックも終わって気がつくこと。いつのまにか秋が
深くなっていますね。練習場に行く途中、諏訪神社の木々
も秋の粧いをして・・・・。

「みちのく」第三号をおとどけします。巻頭言に先生の言
葉を記す予定でしたが、時には私達の合唱に対する信条
を読んでいただきたいと思い記さなかったことをお詫びい
たします。

○○宅にはメズラシイ。カレーライスのにほい。三人揃って
パクパクポリポリ(ラッキョを食べる)スタミナつけて三人
いわく

「ああ食欲の秋だワイ」ガチョン。

「みちのく」第3号より

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50年前の東京オリンピックに沸き立ったころ、分離唱の合唱
に燃えていた。みちのく混声合唱団のみなさんが活動してい
た頃の時代の風を、こんな短い編集後記からも感じてしまい
ます。

「みちのく混声」に寄せて

「みちのく混声」に寄せて

○○○○○

 「みちのく混声合唱団」を私が知ったのは昨年十二月
始めの新聞紙上でだった。実の所、最初は好奇心から
お便りしてみようと同僚と話し問い合わせたのだった。
勿論下手ながらも唱う又聞くという事は大好きでした。
お返事を頂いて初めて出席した日、一生懸命、又楽し
そうに唱ってらっしゃる皆様を拝見し、好奇心からした
お便りだったけど良かったと感じた。四回五回と回数を
重ねるごとに楽しさが増してくる。

今の所、勤務のスケジュールも練習時間と合わない
ようなんですが、勤務になったとしてもどうにかして代わ
ってもい、出席したいという気持ちで一杯です。最後に、
お忙しい先生が日曜日の午後の一時、私達に下さった
時間とご好意にそえる様、団の一員として一生懸命や
りたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたしま
す。

「みちのく」第3号より