韮崎から明野に至るウォークの途中で見つけました。蔵の丑鼻下の窓の飾りとして描かれていたエビの鏝絵、珍しい。
カテゴリー別アーカイブ: 工芸品:鏝絵
ツツジとシャクナゲ
立沢の鏝絵
長野県諏訪郡富士見町の立沢地区で鏝絵を見てきました。
この蔵はたまたま家主さんが作業中。庭にはいって話を聞いたり撮影させていただいたり。多くの鏝絵が存在するこの地域、でも蔵も鏝絵も老朽化して保存していくのは大変なのだそうです。この集落の起源は水の湧出する近くの沢であったとか、そこから先祖の方達がこの地に移ってきたのだそうです。
そして蔵の丑鼻の鏝絵はこれ、モノクロで描かれた太鼓につがいのニワトリ。古そうでもありまた図柄も珍しい。
壁面を飾る大きな鏝絵。左官さん、広い白壁をキャンバスに自由に楽しんでしまっています。
こんな鏝絵、多くの人に見て欲しいな。この地のウォークもいつか企画しましょう。
立沢の鏝絵
http://susuki.chips.jp/?page_id=12370
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横手で鏝絵発見
干支の鏝絵2点
正月ですから今年の干支:ネズミを取り上げた鏝絵を2点紹介します。
大根に群がるネズミ3匹、大根の葉がブルーなのがユニークです。原村・柳沢にあります。
これもユニークな絵柄「大黒とネズミ」。大黒様ということらしいのですが、打ち出の小槌は見あたりません。袋の中にネズミが飛び込んでいくのはどんな意味があるんでしょうか?頭巾と袴の緑系の配色も珍しい。原村・払沢にあります。
ネズミは保存してある穀物を食い荒らす厄介者というイメージがあるのですが、大黒の使いで神獣とされ、福徳を象徴し、農村では田畑の神で五穀豊穣のシンボル、商家では商売繁盛の神として信仰されているのだそうです。繁殖力があって、子だくさん・一家繁栄にも繋がるのかな、とこれは素人考えですが・・・・。
「こて絵のページ」を作成しました
今まで書きためたこて絵の写真・ブログ記事を整理してまとめた「こて絵のページ」を作成しました。実施したウォークのコースもあわせてご覧いただけます。
左官職人が織りなす鏝絵の世界をどうぞ。以下をご覧下さい。
「こて絵のページ」
http://susuki.chips.jp/?page_id=11416
(41.3k)
「原村・柏木地区の鏝絵」ページ
原村・柏木地区の鏝絵ページをつくってみました。
青柳駅からのウォークでこの地区に行ってみました。茅野市と接する地区、資料では13件の鏝絵がある(あった)らしいのですが、道路から見えなかったり蔵が解体されてしまった(?)りで確認できたのは9件でした。
以下のページをご覧下さい。
原村・柏木地区の鏝絵
http://susuki.chips.jp/?page_id=11215
「小淵沢の鏝絵」ページ
小淵沢の鏝絵ページをつくってみました。
鏝絵で賑やかな八ヶ岳西麓に接する小淵沢、山梨の中では鏝絵文化が一番に流れ込んだ土地のようです。現在見つけた鏝絵は21件、まだまだあるのかな。
昔話:養老の滝の若者や二宮金次郎など働き者・勤勉な人を題材にしたものはここでしか見ていません。
以下のページをご覧下さい。
笹原周辺の鏝絵巡り
鏝絵巡りシリーズ第6回
茅野市笹原周辺の鏝絵巡り
シリーズ第6回の今回は鏝絵で有名な笹原とその周辺の見て歩き。茅野市駅から路線バスに乗って糸萱集落へ、そして笹原へと向かいます。この周辺にはまだまだ見たい鏝絵があるのですが、日に2本だけのバスの時間に合わせて見学する鏝絵をかなり絞っての鏝絵巡りです。でも今回は笹原の観光町づくり協議会の方がガイドをしていただけるとのことで、また違った楽しみ方ができそうなウォークでした。
集合は9:00、ここ茅野市駅に集まったのは22名。これは駅前のバス乗り場でのバス待ちの様子。
バスの乗車時間は30分弱、途中のバス停で更に1名乗り込み今回総勢23名のウォーキングとなりました。糸萱入口バス停で降りてメルヘン街道を少し引き返し最初の鏝絵見学。
ここの鏝絵は立体的な鶴。この蔵は両面に鏝絵がありました。(反対面の鏝絵はこちらをクリック)
Uターンしてメルヘン街道を上ります、歩道のない道をちょっとの我慢。
街道から糸萱集落内に入り、すぐに次の鏝絵蔵。この蔵も両面に鏝絵が施されています。
(鏝絵はこちらをクリックしてください。 手前側鏝絵 奥側鏝絵)
こちらは大黒様の鏝絵。(鏝絵はこちらをクリックしてください)
再びメルヘン街道を横切って上流側に進むと、鏝絵蔵が3棟並んでいました。
(鏝絵はこちらをクリック 2棟目丑鼻 2棟目鶴 2棟目亀 3棟目)
糸萱集落内を走る道路はこんな雰囲気。ここ糸萱に別れを告げて広い田園風景の中を20分ほど歩くと笹原集落にたどり着きます。
笹原でガイドさんと合流、ここからは説明を聞きながら笹原集落内を見学です。まずは笹原開拓の碑。ここ笹原はかつては名前の通り笹野原で霧ヶ峰状態だったのだそうです。そこに江戸時代入植したのは武家の人たち、強い結束力だったようです。
この奥にある奥蓼科温泉までつながる湯みち街道が集落を貫いており、街道沿いに66体の観音様が安置されているのですが、ここ笹原がその始まり。これがその一番観音です。
集落の中には幾つもの神社があります、これは山の神神社。笹原で最初に建てられた神社。そのほかにも各姓毎に神社があり、この隣には中島姓の方々の神社がありました。それぞれが小さな鳥居と小さな祠です。
集落を貫いて蓼科方面に伸びる信玄棒道。山梨県北杜市からここに至っていたのは知らなかった。
これはちょっと大きな神社で、鹿狩神社。捕ったシカをこの境内で解体した?
萩屋(はんや)。牛馬の飼料となる草を貯蔵したものですが、現存するのは2棟のみ。しかし朽ちかけていて痛々しい。
集落の北側に広がる田園。その向こうは蓼科方面なのですが、空模様が怪しくこの日の眺望はちょっと・・・・。
これは寺子屋の先生の墓、小さな集落に寺子屋があったんですね。そんなところにも武家集団の開拓地であることがうかがえます。
集落の一番南まで下った後、今度は上流がわに向かって進みます。この通りは笹原の中でも鏝絵蔵が並んだところで、鏝絵通りというそうです。
その最初の蔵の鏝絵、恵比寿さんが鯛を釣り上げていますが、本物の釣り糸を使っています。
その蔵の虹梁の木口の鏝絵で、月を仰ぐ虎。反対側の木口にも鏝絵がありました。
これも同じ蔵の窓枠、右下に亀がちょこんと。これがなかなか評判なのだそうです。わかるな~。
大黒様の鏝絵、青色が鮮やかで美しい。壁の下半分は石壁風で現代的。仕上げはかなり新しい蔵のようです。(鏝絵はこちらをクリックしてください)
この蔵は虹梁の若葉に亀がたくさん描き込まれています。(鏝絵はこちらをクリック)
これは、店舗・住居・蔵が一体化した珍しいもので、「建てぐるみ構造」というのだそうです。
白い漆喰壁は落ちてしまっていますが、丑鼻の鏝絵だけはしっかり残っています。この中に亀が3匹、見つかりますか?(鏝絵はこちらをクリック)
笹原の家それぞれに池がつくられて、鯉が泳いでいます。貴重なタンパク源で、来客の折りなどに振るまったのだとか。
こちらは歴史を感じさせる「龍」の鏝絵。(鏝絵はこちらをクリック)
最後はこれ、家人が大変な猫好きで鏝絵にもこだわり。右の猫の尻尾の近くには鼠も描かれています。遊び心たっぷりのこの鏝絵、すきだな。
笹原のガイドさんにお礼を言ってお別れ。岳麓公園目指して歩き出しました、もうすぐお昼。で、昼食場所の岳麓公園は池あり芝生あり水路ありでなかなか良いところだったのですが、写真を撮らないで終わってしまいました、残念!
再び湯みち街道に出たところ、須栗平で鏝絵発見。これもまたよく描かれた大黒様、打ち出の小槌にも珍しい波模様。黒の背景に小槌から小判がこぼれ落ちています。(鏝絵はこちらをクリック)
湯みち街道に別れを告げて、終着点の尖石考古館バス停を目指します。
ここが終着点の尖石考古館前。この地の農業用水路を開くのに力を尽くした坂本養川像です。バス乗車時間に少し余裕をもって到着できました。
今回私は企画側。電車と路線バスを利用したウォーキングで、バス運行時間の制約もあり歩行距離はちょっと短めでしたが多くの方に参加していただけました。また笹原の観光町づくり協議会から4人のかたにガイドをしていただき、単に見て歩くだけでなくこの地の歴史や文化を紹介していただき、ちょっと内容の濃いウォーキングになったかな。
ガイドしてくださった笹原のみなさん、ありがとうございました。そして参加していただいたみなさん、ありがとうございました。鏝絵巡りシリーズ、まだまだ続きますよ~。
下記ページに今回紹介できなかった鏝絵も載せています。よろしかったらご覧下さい。
武川の鏝絵ページ
武川の鏝絵ページをつくってみました。
武川の鏝絵はなかなか見つからなかったのですが、最近になって地元の方に「柳沢にあるよ」と聞き、歩いてみました。限られた範囲に7件、集中してありました。他の地域で見られる鏝絵とはまた作者が違いそうです。
以下のページをご覧下さい。
武川の鏝絵
http://susuki.chips.jp/?page_id=10772