月別アーカイブ: 2011年10月

男声同窓会(その3)

翌朝は早くから目が覚めてしまい、しばらくは布団の中でガマンしていたのですがどうももう眠れそうもないと6時前に起き上がってウォーキングに出ました。標高の高いところですから寒さ対策にセーターも用意したのですが、この日の朝は暖かで厚着もせず快適に1時間ほど歩いてきました。帰ってくると2人が起きていてやはりウォーキングに行ってきたとのこと、この年になると考えることは同じですね。

ゆっくりとした朝食後は駅前に土産探しに、そして1名減りはしましたがわが家に寄っていただいてかつての録音やフルセズの録音を聴いたりまた唱ったり。

昼食には「美味しいカレーを!」と珈音さんに向かいました。ここは立派なオーディオとピアノがあり、私たちのような集まりにはぴったりなのです。お店に着くとき乗用車が一台出てきました。到着して車を降りると店の看板には「本日1時半まで貸し切り」の表示がでていました。先ほどの車は私たちのために泣いていただいた方だったのですね。ここのカレーには「美味しいね」と舌鼓をうち、その後は珈琲も。そのあいだここではフルセズの男声讃美歌三重唱、甲府での私たちの混声合唱、そして山形南高OBの録音と聴きましたが、そのファンの私たちのこと、最後には語らいも途絶えて静かに聴き入ってしまいました。

そして最後には唱う時間、昨日唱った曲ではありますがいつもの男声合唱を唱いはじめました。録音で耳が呼び覚まされたのか会場の音響や雰囲気がいいのか、ここでの合唱が響きを一番楽しめたように思います。それから珈音さんにも入っていただいてクリスマスの讃美歌「あらののはてに」「神のみこは」、珈音さんはまっすぐな声の美声で私たちのような合唱にはぴったりのソプラノなのです。最後にまた数曲の男声合唱、かつてよく唱った「我が友よ」で解散となりました。

一泊二日よく唱いましたね、楽しい時間をいただきました。

男声同窓会(その2)

昨年は東京の「男声合唱フェスティバル」というのを聴きましたが、その時は「男声合唱本来のハーモニーの響きが聞けないな」というものでした。今回の私たちの三十数年ぶりの合唱、耳ももうどこかにいってしまっているように心許ないハーモニーですが、でも男声のハーモニーの感覚が少し感じられました。やはり「聴き合う心」を失ってはいないという事でしょうね。

宴会の場所は小さなコテージの中で独立した建物でしたから、周囲に気兼ねなく遅くまで楽しむことが出来ました。料理が魅力のこの施設ですが箸をつけるまえの料理を写真におさめるのを忘れてしまいました。映像では紹介できませんが豊富な料理を前にゆっくりと語らいの時間を過ごしました。前もって、

「唱う人達なので、できることならピアノのある部屋で・・・・」

とお願いしておいたものですから、施設のオーナーの方から

「ピアノの部屋は使えませんがカラオケは用意しておきましたから。」

とのこと、まあ唱うのが好きな人達ですから辞退もせずにおいたので、脇にはカラオケの映像が流れていたのですが、やがて

「電気がもったいないので止めましょう。」

と。そしてやはりここでも始まりました、合唱が。片方では語らいの場、そして他方の3・4人は唱う。もちろん私は後者の方でした。ここで唱ったのは讃美歌、山形の方たちの録音の中には男声3人による讃美歌があり、それがまた実によくハモっているんですよね。そんなことから讃美歌を唱うチャンスもあるだろうと学生時代に唱ったことのある讃美歌のコピーをファイルにして持ってきていたのでした。この讃美歌を唱えるものを片っ端から20曲以上は唱ったでしょうね。男声パート(テナーとバス)しか唱ったことのないメンバーですがそこは分離唱の合唱経験者、初めての女声パートも代わる代わるです。こんな唱い方でも結構ハーモニーを感じられますね。

ここでは頃合いを見計らってアイスクリームがでるのです。バニラ・フルーツ味・チョコ味・抹茶味など6種類くらいが大きな器でやってきて、それぞれ好きなものを好きなだけ自分でとって食べるのです。お変わりも自由、豪快なサービスです。
アイスクリーム
そんな宴会も徐々に引き上げる人が増え、最後に残った4人がお開きにしたのは夜中の1時頃でした。

男声同窓会

大学卒業後、甲府で梨大合唱団とは別の分離唱による女声合唱・男声合唱・混声合唱がありました。私にとってここでの合唱は貴重な音楽体験・ハーモニー体験で、このこともいつか書いてみたいと思いつつ今に至っています。
ここでの男声合唱は私たち梨大合唱団の卒業生、同年代の大学院生、それから私たちの若干後輩に当たる大学生、なかには大学合唱団ではなくして私たちと唱った学生もいました。そんな交流ももう三十年以上も年賀状のやりとり以外はなくなっていたのですが、6歳年下の同級生四人は大変仲良しで家族ぐるみの交流をしているとのことでした。そんな彼等がうらやましく、

「今度仲間にいれてくれない?」

とお願いして実現したのが、この土日にあった男声同窓会です。連絡できたのが13人、そして集まったのは8人でした。

 

会場は山梨県清里の「○○ロッヂ」、ここはわが家ではよく利用させていただくところなのですが、いつもグランドピアノがある部屋で宴会、そして夜遅くまでその部屋でのみながら食べながら唱うことが出来る我々の同窓会には格好のところなのです。しかし紅葉シーズン真っ盛りのこの日、この施設は満員で人数の少ない私たちの団体はピアノのある部屋での宴会は断念。それでも

「時間になるまでピアノを使わせていただけませんか?」

とお願いし、夜の予定は入っていないというホール(一番大きい部屋)のピアノの前で唱い始めました。かつて唱ったのもさほど長い期間ではなかったので、唱える曲は少ないのですが、こんな曲を唱いました。

夏の夜の星
聖なる心にのみ
野ばら
山の乙女
すすき
オーラ・リー
明日まで
親方と弟子
Adoramusu te
お医者さん
今は若き子
ピクニック
セレナーデ
菩提樹
我が友よ

三十数年ぶり、唱うのは難しいのではと思っていたのですが、楽譜があれば唱えるものですね。宴会の時間を気にしながらも、

「どうせここの宴会はエンドレス、宴会開始は遅れてもかまわないだろう。」

と、30分くらいは宴会を遅らせてしまいました。
(94.0k)

「ありがとう」

「ありがとう」
                   ○○○○
 今、私は思う。休暇をとり合宿に参加してよ
かったと。いや、それだけではない。私の人生
の一夏を飾るにふさわしい思い出ができたと。
それが何故か、何であるかといわれても、私は
それを言葉で表現することはできない。ただ幸
福な三日間であったとしかいえない。暑い最中
に、役所では仕事に励むことも尊いとは思うが、
それ以上に本栖湖での生活は、私に人生の素
晴らしさと尊さを教えてくれたと思っている。少
しは悟ったような考えにさせてくれたのは、富
士を仰ぐ自然の○○しこともあるが、それ以上
に素晴らしき我が仲間達である。彼等が私に特
別な何かをしてくれたわけではないが、しかし、
彼等と起居を共にすることによって、人間の心
がより緊密に通い合ったような気がする。これ
がなくて人生の意義があるだろうか。だから私
は我が仲間に感謝する。幸福な三日間を過ごし
えたのも、本当に彼等のお陰なのだ。ありがと
う。
 二日目のキャンプ村における練習は特に印象
深かった。俗世間を離れて清らかな空気の中で
合唱することを考えた時、身震いを覚えた程だっ
た。誰もが経験することのできないあの神聖な
雰囲気(合唱を除外したら多分無意味になって
しまうだろう)に、自分がひたっていることがとり
もなおさず私には幸福感の満喫であったから。
 これまでの旅行よりも今回の合宿の方が遙か
に楽しかった。この思いは、千駄ヶ谷体育館前
での合唱にひしひしと喰いこんでいった多分昔
も同じだったのだろう。「夕焼け」の素晴らしかっ
たこと。そしていつまでもハミングが続いていっ
た。短い期間ではあったが、あの楽しさをそし
てその余韻を胸に留めようと私もハミングを続
けた。
 ただ一つ、心残りがある。この「夕焼け」を本
栖湖でハモレなかったことだ。でもそんなことは
私の幸福感に比べればとるに足りないことだと
思う。
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      みちのく第3号(1964年?発行)より

みずがき

みずがき2
標高の高い瑞牆山のふもと、そろそろ紅葉もいい頃かなと母と2人で行ってきました。しかしちょっと早かったですね。見ると山の岩場の間の木が真っ赤に紅葉しています。「紅葉前線はまだ山の上」といったところでしょうか。
ぽかぽか陽気の中二人して広い公園の深い芝生の一角に寝そべり、
「来週が見ごろかな。」
「気持ちいいね。」
と、悠々とした時間を過ごしてきました。
みずがき1

楽しかった夏の合宿

 今回から、「みちのく第3号」からの転載です。
 私の入手している「みちのく」はこの3号まで、合宿を行った後発行したようで、その様子が語られています。
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 本栖湖畔にハモル
   楽しかった夏の合宿
                     ○○ ○○
 今迄、数多くの友や仲間達との旅行をしてき
たが、こんなにも素晴らしい幸福感に満ちた旅
行はなかった。一度だけでも良いからコーラス
の仲間達と一緒に旅をしたいと思いながらもつ
いに果たせなかったのが、ここに“みちのく”
という立派な合唱団のそれも合宿という思いが
けない素晴らしい旅行ができて本当に夢でもみ
ている様な気持です。あの清涼な大空にくっき
りと浮かんだ富士山、めにしみる様な緑の森や
林、美しい大自然の中で思う存分うたい、こだ
まするハーモニー・・・・。あの時の情景が今でも
目にやきついています。一生忘れない良い思い
出となるでしょう。
 合宿を動機にこれからも発展することでしょ
うが、こんなにも素晴らしい合唱を私たちだけ
が楽しむのではなくて、多くの人達に知らせて
あげたい。どんな人でも心の底ではやっぱり音
楽を求めているのです。
 音楽は人の心を変えます。人間を造る大切な
ものと信じてます。私達の合唱が多くの人の力
となり希望を与えてやれたらと強く感じ、真の
合唱に接する私は感謝で一杯です。
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(93.5k)

らくがき

らくがき
 夢の“みちのく混声”成立す
雨ニモ負ケ
風ニモ負ケ
東デさんまヲ食エトイワレタラ
ダマッテ煮干シヲムシリ
西デたくしー代が○○トキイタラ
ジイット○○のヘリ具合ヲミツメ
ソレデモ必死ニ生キテイル私タチ
サ○ヤ○ナ○シノナカカラ生マレ
タ<夢のみちのく混声>デス
コノ底ニ流レル痛烈ニシテ切ナイ
モノヲ、ツツシンデ
<現実の合唱>ニササゲマス
   ~編集者~
会報 みちのく 第二号
発行者 みちのく混声合唱団
  昭和39年4月19日発行
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以上、みちのく第2号より転載しました。

サフラン

サフラン
もう盛りは過ぎてしまいましたが、わが家の庭のサフランです。一週間前、賑やかに咲いていました。鮮やかな紫、花も大きく華やかです。葉がなく地面から花の茎がにゅっと出て花だけが咲いている様は彼岸花を思わせますね。

ハイジ

ハイジ
「やっぱり古典を読まなきゃ。」

と、家内が「ハイジ」を借りてきました。そこで読み始めてみました。家内の職場の同僚は、

「え、ハイジって原作があるんでか?」

と言ったとか。私は原作以外のものがあることも知りませんでした(笑)。

外国文学、翻訳物って取っつきづらいイメージがあります。登場人物がなかなか覚えられない、その話の中になかなか入り込めないという印象ですね。文学を翻訳するのは難しいことと理解しているのですが、しかしこの「ハイジ」は違いました。スッとそのお話の世界に入ることが出来、そしてきれいな心の世界が語られています。それから自然の描写、こんなに生き生きと描いている文章に「あー、この作者は自然が好きなんだ」と思ってしまします。「祈りの本」だとか「ハイジによって多くのひとが救われていくんだ」とか聞きましたが・・・・。500ページの長編です。今回も高幡不動への往復で大分読み進みましたが、半分を超え残りの方が少なくなってくるとはなしが終わってしまうのが惜しくなってきます。着陸はゆっくりにしようかな。