カテゴリー別アーカイブ: 音楽:ストコフスキー

くるみ割り人形

オープンテープが聴けなくなってからもう1年以上、今でもメーカー修理があることを知って出したのですが、部品がなかなか無いらしい。古い装置はいずれ壊れて聴けなくなる運命です。そうするといずれLPも、ましてやSPも。そこでやっと重い腰をあげてSPのデジタル化を始めました。大好きなストコフスキー-フィラデルフィア・オーケストラをこれからも聴けるようにしておこうと思います。今はデジタルデータがネットなどで入手することもできるそうですが、お気に入りのカートリッジで再生する音をデジタルに、私としてはそこに価値を感じてしまいます。
とりあえずはじめた作業のSPはこれ、
くるみ割り人形1

ビクター洋楽名曲集 JAS-580
チャイコフスキー作
「胡桃割人形」組曲
指揮 レオポルド・ストコフスキー
演奏 フィラデルフィア交響管弦團

「交響管弦團」、文字も表現も古いですね。そしてこの演奏、久しぶりに聴きました。
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トゥオネラの白鳥

先日の来客時は残念ながらオープンテープは聴いていただけませんでした。ピアノの好きな方でしたのでクロイツァーを直接SPで聴いていただきました。クロイツァーの演奏、気に入っていただけたようです。これをきっかけに、長い間遠ざかっていた古いソースをまた聴き始めました。オープンテープにコピーしたもの、そしてSPレコード直接です。これがまた生々しい音がするんですよ。

私は「ストコフスキー~フィラデルフィア」の大ファン(?)、久しぶりに引っ張り出したのがこのレコードです。
トゥネラの白鳥レオポルド・ストコフスキー指揮
フィラデルフィア管弦楽団
1929.5.2・3
ELECTROLA E.J.705

SP時代、輸入されたレコードはアメリカからのものとイギリスからのものがあったようですね。これはどうやらイギリスから、あまり聴き慣れないレーベルです。

SP
わが家で現役のプレーヤー、テクニクスのSP10は有名だったでしょうが同社のこの廉価版ターンテーブルも78回転Okです。
78rpm

盤質も(もちろん演奏も)よく、かつてよく聴き込んだディスクです。両面で8分50秒ほどですが、この演奏、聴き入ってしまいます。決して懐古趣味でなく、いい演奏だとおもうんだけどなぁ。

ラフマニノフ自作自演(その2)

ラフマニノフの自作自演の音源、実はもう一つあるのです。こちらはSP盤(78回転盤)、やはり滅多には聴かないのですが、こういう話題になりましたのでこんな機会にと引っ張り出して聴いてみました。

ラフマニノフ自作自演2RHAPSODY FOR PIANO AND ORCHESTRA
Introduction and Theme (Paganini)
SELGEI RACHMANINOFF
with L.Stokowski and the Phila.Orch.
日本ビクター JAS-601
Recording Date 1934.12.24

SPレコードは1枚1枚独立した紙袋に入っていることが多いのですが、これはアルバムケース入り。見ての通り表装はかなり傷んで、背表紙なんかとれかけています。でも盤はなかなか上質なんですよ。こんなセットが私の手に入ったくらいですから、こちらはそんなに有名な曲ではないのかもしれませんね。

ラフマニノフ自作自演3
久々のSP、すごい回転でスピードですね。この曲は私には他に比較の対象がありませんので、私にとってはこれがスタンダードです。少々アクロバティックな感じのする曲ですね。今まであまりピアノに注目することなく聴いてきたのですが、今回は意識的にピアノの音を聴きました。「これがラフマニノフのピアノか・・・・」なんていう気持ちですね。
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ラフマニノフ自作自演

いつか紹介したお店「珈音」さん、先日昼食に寄ったときのこと。

「ラフマニノフ自作自演の録音、聴いてみますか?」

と、声をかけていただきました。ピアノソロのディスク、聴き覚えのある曲から始まりちょうど他にお客さんもいなかったためゆっくりと聴かせていただきました。その間、棚にあるアーチストの書籍の中から若い頃のラフマニノフの写真も見つけました。

「そういえば私のところにもラフマニノフの自作自演盤があったよな。」

帰宅して早速探したのですが、なかなか出てきません。でもやっと探し出しました(そんなに沢山あるわけではないんですけどね)。

ラフマニノフ自作自演LP
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
レオポルド・ストコフスキー 指揮
セルジュ・ラフマニノフ ピアノ
フィラデルフィア管弦楽団
Rec.Date 1929.4.10

確か中古で入手したもので、78回転レコードからの復刻版、もちろんモノラル録音です。このディスクを聴くのは何年ぶりでしょうか。度々聴くのはクロイツァー盤でこの演奏よりももっと重厚な印象、それに対してこの演奏は少し明るい感じかな。オーケストラの響きが違うように感じますが、とにかく名曲ですね。そういえばジャケットに描かれているラフマニノフの姿、珈音さんで見たのと同じように若い頃のもののようです。

冬季オリンピックで浅田真央選手がフリープログラムで選んだのもラフマニノフ、そこでこの際だからとあのときの曲「鐘」も引っ張り出して聴いてみました。テレビで聴いたとき、重厚な曲だなと思いましたが、オーディオで聴くとまたひと味違いますね。演奏の違いもあるのでしょうが響きに透明感を感じました。ハーモニーの違いでしょうかね。

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深き淵から

 真っ先に聴いたのはこのレコード、
深い淵から
バッハ:コラール前奏曲「深き淵から」
レオポルド・ストコフスキー指揮
フィラデルフィア管弦楽団
D.B.1789
1930年3月15日録音

 犬が蓄音機のラッパに耳を傾けているこのマーク、RCA-VICTORでおなじみですが、このラベルはドイツのHIS MASTER’S VOICE(私たちはHMVと呼んでいました)のもの、少し違うんですよね。

このソース、ストコフスキー没後の追悼復刻盤10枚組LPの中に入っていてよく聴きました。でもやっぱり元の盤で聴くと音も生々しいですね。私にとっては、ストコフスキーはやっぱり20年以上情熱を注ぎ込んだフィラデルフィアとの演奏がベストです。

仮面舞踏会

フィギュア・スケートの世界では、NHK杯に続きグランプリ・ファイナルも浅田真央選手が優勝しました。浅田選手のフリーの演技で使用した曲はハチャトリアンの「仮面舞踏会」でしたね。確かNHK杯の織田選手もこの曲を使っていました。
グランプリ・ファイナル以後、ネットでもこの曲についての検索が非常に増えているのだそうですね。私もこの曲をよく聴いてきました。私の聴いてきた(もっている)この曲は、
ストコフスキー指揮
ニューヨーク・フィルハーモニック交響楽団
という組み合わせで、多分擬似ステレオ盤のLPです。
仮面舞踏会
録音は古いのですが、独特の色彩を色濃く放っているこの曲、いいですね。ストコフスキーの演奏は好き嫌いがあるのでしょうが、私にとってはこの演奏がスタンダードです。でも、今度は違う演奏家も聴いてみようかなとも思います。
今シーズン、浅田選手が出場するたびにこの曲が聞けるということですね、きっと。

オーケストラの少女

 ストコフスキーのハンガリー狂詩曲といえば、映画「オーケストラの少女」も話題にしたいですね。失業音楽家達を何とかしようとヒロインが駆けずりまわり、ストコフスキーに会いにいって説得する。「理由はこれです!」と誘い出しストコフスキーが自室から廊下に出るとこの曲がなり始める、階段には失業音楽家達がずらりと並んでストコフスキーを見上げて演奏している。やがてストコフスキーの手が動き出して指揮がはじまる、という感動的なフィナーレでした。ストコフスキーの演技は大根でしたが、演奏はフィラデルフィアOrch.の演奏ですよね。この映画、ビデオにとっておいて何度も見たなー。映画の最初にはチャイコフスキーのSym #5の第4楽章も聴けるし、ハンガリー狂詩曲の前にはストコフスキー自らがピアノで「トッカータとフーガ」を弾いています。今はDVDも出ているようですね。モノクロ映画ですがおすすめですよ。

オーケストラの少女c
発売日 2007年1月25日
定価(税込) 1,800円
商品番号 UNPC-29083
発売元 ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン(株)

ハンガリー狂詩曲(その2)

 この演奏の私の印象を少し。 

 この演奏、日本盤の「華麗なるオーケストラ名演集」というタイトルがぴったりの演奏です。「華麗なる・・・・」という表現はどこから来るのか。世間ではストコフスキーをオーケストレーションを派手派手にした人のように言われていますが、この人の響きは特別ですよ。この人の音のひろがり響きのひろがりが何ともいえません。ストコフスキーを聴くのなら、私のおすすめの1枚(もちろん他にもありますが)です。この曲以外もみんな素晴らしいですよ。「クラシック」なんて肩を張らずに楽しんで聴いて下さい。 

 今ではこの演奏のCDが発売されています(以下の通り)。CDジャケットもこのジャケットと同じ写真(?)を使っていますね。 

    ハンガリー狂詩曲第2番~華麗なるオーケストラ名演集
        ■ 商品番号: BVCC-37449
        ■ 発売日: 2005/10/26
        ■ 価格: ¥2100(税込)
        ■ ALBUM


(5.5kCT)

ハンガリー狂詩曲

Rhapsodies
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わが家のダイニング兼リスニングルーム(?)の壁を飾るお気に入りのLPジャケットです。色紙用の額縁を買ってきて中身を取りだし、厚紙をLPジャケットサイズに切り抜いて枠とし、まわりには(本物の)壁紙を配置しました。たまにたまに入れるLPジャケットを交換しようと思っていたのですが、もう5年ほどこのLPを入れています(はじめから変わってない)。

これは、写真を少し加工してあって、遠目には写真だが近くでよく見ると写真ではありません。LPジャケットは30cm×30cmと大版で、各レコード会社がそのセンスを競ったのでしょうねきっと。CDでは同じ写真を使っても、小さいせいかどうもイマイチに感じてしまいます。こんなところでも、懐古趣味ではなくやっぱりLPはいいですね。

この写真はもちろん私の好きなレオポルド・ストコフスキー、この人の若い頃は俳優にしてもいいような美青年ですが、この写真では顔にも年輪がにじみ出ています。 ついでに中身も紹介しましょう。

 

STOKOWSKI
Rhapsodies
Liszt HUNGARIAN RHAPSODY No.2
Enesco ROUMANIAN RHAPSODY No.1
Smetana THE MOLDAU/”THE BATERED BRIDE” OVERTURE
中でもハンガリー狂詩曲が有名なのではないでしょうか。ストコフスキーによるこの曲の録音はSP時代もフィラデルフィア・オーケストラで3回、全米青年Orch.で1回、モノラルLP時代に1回、そしてステレオLP時代のRCA交響楽団と6回の録音があります。私はフィラデルフィア時代のストコフスキーが最も好きですが、このステレオ録音も捨てがたいですね。