毎日新聞「記者の目」に遺伝子組み換え作物について述べられていました。見出しは、
「輸入するだけの遺伝子組み換え作物
国が率先し栽培・検証せよ
食料戦略の国民的議論必要」 です。
まずはショッキングな数値が載っていました。昨年夏、アメリカ中西部では
・大豆栽培面積の92%が組み換え
・トウモロコシ80%
・綿86%
組み換え作物を栽培している方のはなし
「100%組み換えを栽培。おかげで殺虫剤はほとんど使わず、雑草退治は除草剤を1回撒くだけ。収量も増えた。」
米国農務省や環境保護局(EPA)の担当者の説明
「労力の削減、収量の増加、農薬使用量の減少などメリットが大きい」
「害虫に強いトウモロコシの普及で有機リン系殺虫剤の使用量が大幅に減った」
日本の消費者の抵抗感
・GM作物の花粉が飛んで近縁の植物と交雑するおそれ
・GM作物を食べ始めて10年あまりで、安全だというには食経験が浅すぎる
・巨大企業の種子支配を許さない
・いくら科学的に説明されても何か不安
こうした批判、不安の声には耳を傾けなければならないが、賛否の議論というにはほど遠い。このままでは遺伝子組み換え技術で他の国に大きく水をあけられてしまう。GM作物を実際に栽培してその是非を検証し、そのうえでやめるのか、独自のGM品種開発をするのか議論すればよい。
とまあこんな論調でした。
まず気になるのは「食料戦略」ということば。食料は「戦略」ですかね。農薬を使い続けるのがいいのかGM作物を栽培してたとえば害虫に対する毒素を持っている作物をつくるのがいいのかという選択を迫っているようです。しかしこの二つ、天秤にかけるようなものでしょうか。どちらもNoといいたいですね。
月別アーカイブ: 2009年4月
歌舞伎文化公園
市川三郷町にある歌舞伎文化公園のボタンが見頃だとの紹介を受け、行ってきました。今月末までが見頃との報道だったのですが、暖冬の今年は春が早いようでここのボタンは見るのにはちょっと遅かったかなという様子でした。盛りを過ぎた花も多かったのですが、それでも花盛り。ただ、あいにくの強風で写真を撮るのにもちょっと大変でした。
盛りを過ぎた花をはさみで摘み取っているおじさんがいましたので、少し話を伺いました。花が散って実をつけると木が弱ってしまう、だから花が散り始めたらつみ取るんだそうです。切る位置は花に一番近い葉の付け根が良いそうですよ。
ここのボタンは毎年20日過ぎ、「今年は一週間前がよかったね」、それでも「ボタンは種類があるからね、黄や白は遅いんだよ」とのこと。なるほど、黄・白はまだまだ元気でした。
「ゲド戦記」の世界
図書館で「ゲド戦記」が話題になりました。そうすると図書館の方が薄い一冊の本を取り出してすすめてくれました。わずか60頁ほどの、
「『ゲド戦記』の世界」清水真砂子著
です。2006年の講演をもとに編集された本です。早速立ち読みを始めると、すぐに清水真砂子さんのお話の世界に引き込まれてしまいまいした。
ゲド戦記を読んだとき、やはりその世界にすぐに引き込まれました。翻訳を感じさせない、日本語作家以上にすばらしいことばの世界かもしれません。単なる翻訳でなく、日本語にするときのことばを練りに練った翻訳なんだろうなと思っていたのですが、この本では著者のことばへのこだわりが語られています。
「小さいときからとっても言葉が好きだった。素敵な言葉に会うともう飛び上
がるほどうれしかった。新しい言葉にであうと、それがやっぱり、うれしくて
うれしくて。・・・・」
と語っていますが、そんなこころの世界があるんだなと感心しまいます。
「『ゲド戦記』との30年も、ほんとうに、言葉を探し、言葉と格闘し、言葉と戯
れ、言葉に笑い、言葉におびえ、言葉と和解し、という日々だったような気が
します。」
という文章があり、この章の題は「言葉探しの30年」でした。
「登場人物が成長にともなってことばが変わっていかなければいけない。」
とか、
「この登場人物のことばは日本語作家の誰に語ってもらおうか。」
などと考え、何人かの作家とその著書も紹介されています。
自宅でこの本を読み、家族でこの訳者の言葉の世界を話題にしていると、ことばの世界も素晴らしい広がりを感じさせてくれるものだなと思ってしまいます。
椿
夏の夜の星
今週はBSで大作映画をやっていますね。昨日は「風と共に去りぬ」、今日は「十戒」でした。8時から始まって12時近くまで、考えてしまいますね。
昨日の「風と共に去りぬ」は9時からのつもりで9時過ぎにチャンネルを回したところ、もう始まっていました。まもなくアトランタを脱出するシーン。「あれ、この脱出シーンはこんなに早かったっけ」なんて思っていたら、放送開始は8時でもう始まって1時間以上が過ぎていたのでした。
この映画の中にはなじみの曲が何曲か顔を出します。中でもひときわ気を引いた曲、「あれ、この曲なんだっけ」とやけに親しみを感じる曲、「夏の夜の星」でした。山形南高OBでさんざん聴き、私たちもよく唱った男声合唱曲、これが日本語でないと「何だっけ?」になってしまいます。私は思わぬところでこんな曲が流れると喜んでしまう合唱好きです。
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