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「自然農への道」

 自然農法で有名な川口由一さんの編集によるこの本は図書館で借りてきたのだが、全国各地で自然農を実践している9人の方の文章が寄せられている。そして、このなかには山梨在住の方の文章も載せられている。この農場名をたよりにインターネットで検索し、農場の見当をつけて、とにかくちょっと見でも行って見てこようと思って先日出かけたのだった。この農場は見つかったがあいにく不在、にわとり小屋など眺めさせていただいたあと、前記の体験ステイ施設を訪ねてみたのだった。全く無計画で先方にも失礼であったかも知れないが、思いついたときに行動しないとまた躊躇してしまう心配もある。

「自然農への道」
川口由一 編 創森社
2005年7月25日発行

自然農への道

自然農法の本

我が家から比較的近いところに自然農の体験ステイ施設を営んでいる方がいる。ずっと気になっていたが、きょう初めてこの方のところへ行ってみた。幸い在宅で、少しだけはなしを伺うことができた。

ここで自然農法の本を紹介していただいた。その場で購入可能とのことで、早速購入することにした。表紙は畑の数々の野菜を描いた水彩画が印刷してあり、なかなか洒落ている。第1章は「田畑と出会う・田畑を開く」との題で、自然農法を志す人が入手する田畑の状態は様々であることを想定してそれぞれのはじめの手の入れ方が書いてある。以後「お米を作る」・「野菜を作る」と3章だてで、ふんだんに著者の挿絵がはいって自然農法による米作り野菜作りをていねいに解説している。出版社の記載はないので、著者の自費出版なのだろう。こんな本を自費出版してしまう、そんな土壌を心の中に持っている人こそ豊かな人なのかも知れない。 (5.0k CT)

「いのちの営み 田畑の営み」-自然農・栽培の手引き-
鏡山悦子 著
川口由一 指導監修
2006年11月22日発行田畑の営み

「君がいるから」

 久しぶりに「こども劇場」の例会を見に行った。わが家の子どもたちは「こども劇場」の例会をみて成長してきたともいえる。今回の劇は劇団CAN青芸さんの「君がいるから」、会場は公民館のような施設の少し大きめのフロアーの部屋で、前方にちょっとした飾りつけ、客席の一番前はござを敷き、その後ろに3列ほどの長いす席があった。こどもたちはござの上に座らせ、舞台と客席に段差のないこじんまりとした例会だった。こういった雰囲気の劇は本当に何年ぶりかだ。出演者の汗が顔を伝わってぽたぽた落ちるのが見える、こんな観劇は観客席も舞台との一体感がありいいものだ。

ミヒャエル・エンデ

 今日の新聞の1面に広告がある

     エンデ幻の名作 ついに邦語訳出版 - 「影の縫製機」 

 私の中でミヒャエル・エンデといえば「ネバー・エンディング・ストーリー」・「もも」ぐらいしか知らないが、非常に印象的な記憶だ。

 「もも」の読み始めは物語の中に入りにくかったが、その後グーッと引き込まれ、独特の世界を感じさせるものだった。その後、山梨にも劇団が来てこの作品を演じたとき見に行った。「時間をめぐる内容を演劇でどう表現するんだろう、そんな抽象的なものがうまく表現できるのだろうか」とあまり期待もせずに行った。詳しいことは忘れてしまったのだが、時間泥棒たちが時間の葉巻をスパスパと吸って、うまく表現するものだなと感心してしまった。このときも演劇を見た後の心地よさをたっぷりと感じて帰ってきた記憶がある。

 「ネバー・エンディング・ストーリー」は映画からはいった。その後、本を読んだが、その独特の世界にやはり読み終わった後の心地よさの残る小説だった。

 今日の新聞のような売り言葉に飛びつくようだが、エンデというと読んでみたくなる。近くの図書館に要望してみようかな。

手前味噌

 前前回の土曜日は家内の味噌造りの日だった。わが家が手製の味噌づくりに参加するようになってから7年ほどになる。釜や炉(くど)など必要な用具は麹屋さんで貸してくれる。この日親しい人たちが場所を提供してくれる世話好きな人の家に集まって大豆を煮、すりつぶし、麹やら塩やらを混ぜ合わせて樽に入れて持ち帰る。自宅で半年ほど寝かすと美味しく食べられるようになる。最初の数年はつくる量が少なく、わが家では半年ほどしか食べられなかった。自家製味噌がなくなると市販の味噌が食卓に登場する。このとき改めて手づくり味噌の美味しさを認識するようになった。1月に仕込んで家の中で夏の間寝かしていると何ともいいにおいが漏れてくるようになる。秋になって新しい味噌を開封するのが待ち遠しい。そんな経験を何年かした後、わが家でも仕込む量を増やして一年中手づくり味噌が味わえるようになった。今では親戚やら親しい友人やらにいくらか分けて喜ばれるようになった。これぞ「手前味噌」、失礼しました。

ほか弁のカツ丼

 今日の日曜日午後、仕事があった。1時からの仕事に間に合うように、仕事先の近くの中華店での昼食をあてにして出かけたのだが、残念ながら営業していなかった。別の適当な店を少し探したのだが、あいにく見つからない。ゆっくり探している時間もない。そこで道路沿いの目にとまったほかほか弁当のチェーン店に飛び込んだ。久しぶりのカツ丼を注文、暖かい緑茶とともにマイカーに持ち込んで箸をつけた。
 食べ始めてビックリ、やけに肉が軟らかい。「この肉、偽物じゃないか?」という私に、一緒に食べた家内も「これはおかしい、肉じゃない」、二人の意見が一致した。「食品の裏側」で紹介されていたハンバーグやミートボールと同じように、練り物でこしらえた「肉もどき」のカツのようだ。こんなところで本に書かれている「食品の裏側」を実感した。今、不二家製品の問題点がクローズアップされているが、こちらも大変なことだ。にせの豚肉で堂々と「カツ丼」をつくり商売している。

竹炭

 今日のNHK番組「飛び出せ定年」では、定年後7年間竹炭(ちくたん)づくりに取り組んでいる夫婦を紹介していた。ラーメンを食べるときには水が欠かせない。私たちの近くにあるラーメン屋さんでは水差しの中に竹炭をいれて、おいしい水をと配慮をしてくれている。ご飯を炊くのにも竹炭を入れてるとおいしく炊きあがると聞いたこともある。だから、青竹のイメージと重なって「竹炭」には魅力的な響きがある。
 しかし炭を焼くというのはそう簡単ではないらしい。数々の失敗を重ねながらも、今も一釜で焼き上がる竹炭の中でよいできのものは少ないようである。一釜を仕込んで焼き上がり、じっくりさましてから取り出す。この間の日数も二十何日とかいっていた。釜を開封するときには、釜に向かって手を合わせていた。それから釜の口をこわし、中へ入っていく。作業はタオルでマスクをして行っていた。そう言えばわが家でも炭を焼いていた時期があった。人が入っていって木材を縦に並べ、焼き上がると今日の番組と同じようにタオルでマスクをし、釜の中に潜っていって炭を取り出した。この作業をすると鼻の中は真っ黒だった。番組では中に入った奥さんが口元にいる旦那さんに「これなんかいいんじゃない」といいながら焼き上がった炭を手渡し、受け取った旦那さんは手で表面をぬぐってじっくりとできばえを見ていた。
 竹炭の生産、これもまた奥深い世界のようだ。

オマタタツロウの笛世界2

全国の都道府県を巡っている「植樹祭」が平成15年5月に山梨で開催されたが、このときオマタタツロウさんが笛を吹いたそうだ。当時、私はそれを知らずに植樹祭には行かなかった。だから、松と岩肌のきれいな瑞牆山の麓にオマタさんの笛の音色が響き渡る、そんな素晴らしい情景を頭の中に勝手に描いている。

瑞牆山c
晩秋の瑞牆山(植樹祭跡地にて撮影)

植樹祭余談

植樹祭には両陛下がみえる。地元では町をあげての大イベントだった。山間の狭い生活道路はそのために整備され、新しいトンネルも掘られた。道路上の大きな石が落下する危険があると、石を固定する工事もあった。住民の生活のためにはなかなか整備がすすまない道路環境が、両陛下が来るとなると一気に改善された。うれしいような嬉しくないような・・・・。
植樹祭の用地としてあまり足を踏み入れることのない瑞牆山の麓の森林を切り開き広い用地をつくった。このイベントには地元小学生の協力も欠かせない。小学校に赴いた関係者は小学生に質問されたそうだ。

「緑を育てる植樹祭のために、どうして森を切り拓くの?」

大人も動揺してしまう質問だ。

オマタタツロウの笛世界

このところ、マイカー通勤の途上に「オマタタツロウの笛世界」といういCDを聴いている。オマタタツロウさんは山梨に居をかまえて笛の演奏活動をしている人で、HPでは「笛詩人」なんて書かれている。県内のあちらこちらでオマタさんのミニコンサートがあり、私も家族で何回か聴きに行った。オカリナ、リコーダーをはじめ様々な笛を取り出して素朴なおはなしとともにきれいな音色を響かせ、会場の聴衆も聴き入ってしまう。こんなコンサートの時に購入した一枚のCDである。

発売しているCDは一種類だが、ケースの中の表装はオマタさん自作の絵をもとにして5種類くらいのものがあった。我が家で購入したCDケースの中には落ち葉も一枚入っており、この落ち葉にもオマタさんの画が描かれている。画をめくるとオマタさんが樹木の根本に腰掛けて笛を吹いている写真、林の中で笛を吹き、吹いていると鳥が寄ってくるというオマタさんらしい表装だと思う。私のお気に入りの一枚です、みなさんもいかがですか。

オマタタツロウ笛世界
いつか、どこかの河原で歩きながらオカリナを吹いている人がテレビに映し出された。そのとき思わず「オマタタツロウさんのような人がいるんだね。」と言ってしまったが、何とこの人は宗次郎さんだった。これでは笑い話ですね。しかし、私にとってはオマタタツロウさんの方がメジャーだったのです。

古い楽譜

 みちのく混声合唱団の楽譜はもう10年以上前、ひょっとすると20年くらい前に東京神田の古書店で発見したように記憶している。そしてこのとき、ほかにも東京音楽書院からかなり以前に出版された佐々木先生編集による楽譜も入手した。

初等混声合唱1c「初等混声合唱1」佐々木幸徳著 昭和24年初版、発行

初等合唱曲集2c「初等合唱曲集2」佐々木幸徳著 昭和21年初版、30年17版発行

 いずれも定価は50円、佐々木幸徳著は先生の実名である。前者はだいぶ使い込んで、本の端はすり減っている。後者は表紙に「紫翠会印」の丸いゴム印が押されている。「紫翠会」は佐々木先生を中心とした音楽活動の集まりのようなものだろうか、私たちの合唱団の東京公演の際にも主催者としてこの名前があった。当時の偲ぶことができるようで、こんな古い楽譜に出会い入手できたのも嬉しいことである。

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