今日のNHK番組「飛び出せ定年」では、定年後7年間竹炭(ちくたん)づくりに取り組んでいる夫婦を紹介していた。ラーメンを食べるときには水が欠かせない。私たちの近くにあるラーメン屋さんでは水差しの中に竹炭をいれて、おいしい水をと配慮をしてくれている。ご飯を炊くのにも竹炭を入れてるとおいしく炊きあがると聞いたこともある。だから、青竹のイメージと重なって「竹炭」には魅力的な響きがある。
しかし炭を焼くというのはそう簡単ではないらしい。数々の失敗を重ねながらも、今も一釜で焼き上がる竹炭の中でよいできのものは少ないようである。一釜を仕込んで焼き上がり、じっくりさましてから取り出す。この間の日数も二十何日とかいっていた。釜を開封するときには、釜に向かって手を合わせていた。それから釜の口をこわし、中へ入っていく。作業はタオルでマスクをして行っていた。そう言えばわが家でも炭を焼いていた時期があった。人が入っていって木材を縦に並べ、焼き上がると今日の番組と同じようにタオルでマスクをし、釜の中に潜っていって炭を取り出した。この作業をすると鼻の中は真っ黒だった。番組では中に入った奥さんが口元にいる旦那さんに「これなんかいいんじゃない」といいながら焼き上がった炭を手渡し、受け取った旦那さんは手で表面をぬぐってじっくりとできばえを見ていた。
竹炭の生産、これもまた奥深い世界のようだ。
竹炭
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