Oさんは佐々木先生のピアノのお弟子さんで、先生と私たちの団体との橋渡しをした人だと聞いている。はじめの頃の先生の指導にはよく一緒に来られ、ピアノの演奏を聴かせていただいたことも度々だ。この方が2年に一度、山梨の避暑地のペンションで「森の音楽会」を開く。森の中の感じのいいペンションで、室内からもガラス越しに森がよく見えるホールにピアノがおいてある。友人からこの音楽会の情報をいただき、私たちはこれを聴きに出かけた。
コンサートは独唱・ピアノ・カンテレ(フィンランドの民族楽器)と多彩な内容で、Oさんがいいなと思った方に出演をお願いしたのだという。南高OBの大ファンであったOさんは今でも山形の方と交流があり、このときも2人の南高OBがお手伝いに見えていた。一人の方はピアノ調律師でコンサート前のピアノの調製を、もう一人の方は録音・録画を担当していた。
このときの演奏会で特に印象に残っているのは、カンテレのやさしい音色だ。小さな音だが、会場の人全員がそのやさしい音色の中に浸ってしまった。
演奏会の後、多くの人は帰り、残った内輪の人だけで食事をしながら話が弾んだ。この中には学生時代の友人夫妻もいた。皆合唱を楽しむ人たちで、知っている讃美歌を片っ端から唱って楽しんだ。南高OBのFさんとはこの時知り合うことができた。私たちの男声仲間では、「いつか山形に行ってみようか」などという話も出ていたくらいなので、ここで山形の方と知り合えたのは大変うれしいことだった。
森の音楽会(2004.8月)
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