このあと、下水道接続のための町指名業者の一覧から2社ほど電話で打診したが、相手にされなかった。
A業者は私の住む町内にある設計業者で、「○○企画設計」という名称から先進的な取り組みについても応じてもらえるかと思い直接業者を訪ねた。しかし、その対応は冷淡であった。
「浄化槽の壁にこびりついた汚れは、とろうと思って取れるものではないよ。」
といわれ、それでも見積もって欲しいと話すと、
「うちで工事をさせると約束できるのなら見積もりをする。見積もりにだってコストはかかる、うちのような(小さな)ところはそうでなければ見積もりはできない。」
とのことだった。そもそも見積もりというのは、各社の工事見積内容や額を比較してどの業者に依頼するかの参考にするためのものである。その業者と約束してしまうくらいなら見積もりの意味はない。業者の方こそ見積もりの意味が分かっていないのではないかと、腹立たしい思いだった。そこで、「おたくにお願いします」とも言えず、「また検討します。」と言うしかなかった。
要するにこの業者も全く乗り気ではなかったということだが、こんなことにも応じてくれそうな業者はないかと聞いてみた。そして、「あの業者ならひょっとすると関心を示すかも知れない・・・・」という情報が得られたのが、ここでの最大の収穫であった。業者にとって未知の内容は、確かに業者自身が関心を持ってくれないことにはすすめることのできないことではある。