誰か夏の暖房をとめてくれ~!

 今日はこの夏一番の暑さ、盆地は37.7℃だった。すごい暑さだ。こんなとき、標記のことばを思い出す。これは、以前このブログで紹介した本「汚れとつき合う」の中に書かれていたことばだ。


 人間は電気エネルギーをさまざまな形で利用している。電気エネルギーを使ったとき、そのエネルギー全てが有効に利用されるわけではない。効率は必ず100%未満で、残りの部分は全て熱に変わる。エアコンも例外ではない。建物のエアコン(冷房)は、屋内の熱を工夫して屋外に持っていって捨てる装置だ。だからエアコンに使われる電気エネルギーが100%有効に使われた場合、屋内から出ていった熱と屋外に排出した熱が等しくなる。部屋の中では涼しくなって快適だが、簡単に言えば屋内が冷えた分だけ屋外が熱せられる。屋内・屋外をトータルするとプラスマイナス0、つまり人間がさんざん工夫して冷やしたように思っているのだが、視野を広くして見ると全く冷えてないことになる。


 更に付け加えると、効率は100%ではない。ロスした電気エネルギーは熱に変わる。だからエアコンで冷房を行うことは、トータルで熱を余計に出す「暖房」をしていることになる。ビルの屋外機からは熱風が吹き出してくる。エアコンをかけている自家用車は、歩行者にとっては熱風が走ってくるようなものだ。こんなふうにしてみんなが酷暑の夏にせっせと暖房をしているのだから、私たちが子どもの時代に比べて最高気温がグンと高くなり、熱帯夜が続くことなど当然のことといえる。都市部の気温が周囲に比べて高くなってしまう「ヒートアイランド現象」も当然のことだ。


      「誰か夏の暖房をとめてくれ~!」


私もそんな気持ちだ。。

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