「一本の大切なローソク」

○○○○○

九月一四日を私は忘れない・・・・
初めて人間として生きている幸せを知ったからです。
ひしひしと胸にこみ上げてきたからです。なんと素晴
らしい私たちの佐々木先生でしょう。こんな人達にめ
ぐり会えた私は本当に幸せだと思います。一本のロ
ーソクに灯をともしてシベリウスの音楽を聞いている
佐々木先生とそして私たち・・・・。一つの赤い炎がこ
んなに温かく私たちをつつんでくれる。音楽の高鳴り
と同じ様に私の胸も高鳴り、目の前にあるローソク
の灯を一心に見つめていた私・・・・。

消してはいけない。私達はこの灯を消してはいけな
い。皆んなと一緒にこの灯を手にして、苦しみにも耐
え悲しみをのり越えて生きて行こう。私は今幸せなの
だ。人が生きていることは素晴らしいことなのだ・・・・。
いろいろなことが心の中をかけめぐりました。
私は本当にうれしかったのです。ケーキをいただい
たことよりも乾杯をしたことよりも佐々木先生の誕生
日を祝ってささやかな私達のプレゼントを拝む様に
して手にしてくださった先生の姿を心を忘れることは
できません。佐々木先生、どうかこれからも若々しく
元気な先生であってください。と祈らずにおれません。

みちのく第3号より

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