「遥かに届くきみの聲」

遥かに届くきみの聲「遥かに届くきみの聲」
大橋崇行
双葉文庫

 かつて天才子役と言われていたが今は声を失っている小宮透は、自宅を離れ一人暮らしで高校生活をはじめる。その学校には朗読部が存在し、声のでない透を熱心に入部をすすめる同級生の遥(はるか)が・・・・。朗読の世界から遠ざかろうとしていた透が、またその世界に惹き込まれていくおもしろいおはなしでした。
作品を掘り下げて読み、朗読に青春を燃やす高校生たちの姿が印象的です。自身をふり返ると高校生の頃の読書は「ただ読むだけだったなぁ」と。こんなふうに作品を味わい掘り下げる小説がでてくる背景には、読み聞かせボランティアやビブリオバトルのような取り組みがあるのかな。今の高校生は「大人の読者」なんだなと思ってしまいました。

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