「鳴門秘帖」

鳴門秘帖

鳴門秘帖(一・二・三)
吉川英治
講談社

 BS時代劇でこの鳴門秘帖が放映されているようですが、残念ながら我が家では・・・・。
阿波の国藩主:蜂須賀家を中心とした倒幕の動きに、それを調べようと隠密:甲賀世阿弥が阿波に潜入したしたが何年も行方不明。そこで世阿弥の足跡をたどろうと阿波に潜入しようとする主人公の物語。舞台は大阪・京都・江戸・中山道・阿波と移っていきます。主人公は剣では滅法腕の立つ法月弦之丞で、それをとりまくのは弦之丞に心寄せる女掏摸のお綱、弦之丞の許嫁お知恵様、弦之丞と志を一にする目明かし万吉、お綱に心寄せ何かと弦之丞をつけ狙うお十屋孫兵衛、お知恵様に横恋慕しやはり弦之丞の妨げとなる旅川周馬などなど多彩な顔ぶれが物語を彩っている。それぞれの登場人物が「宮本武蔵」に登場する人物とも重なって見え、不朽の名作「宮本武蔵」下地になった作品のようにも思いました。
ただストーリーの組み立ては少し強引かな、最後には「著者はかなりの尊皇思想だったのかな」なんてことも思ってしまいました。

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