日別アーカイブ: 2024年12月4日

「俺たちの箱根駅伝」

俺たちの箱根駅伝俺たちの箱根駅伝(上・下)
池井戸潤
文藝春秋

 箱根駅伝の名門:明誠学院大学陸上部の主将隼人、一年時は箱根本線出場を果たしているが隼人自身はメンバー入りできず、最終学年の今年に期していた。10月の予選会はわずかな差で本選出場を逃してしまったが隼人は監督交代を告げられると同時に学生連合チームに選出される。後任監督は学生時代の名ランナーだが卒業と同時にビジネスの世界に入り陸上からは離れていた甲斐真人、しかもその甲斐が学生連合チームの監督を任されることに。監督後任人事への批判、学生連合チームへの批判、陸上部の中で一人だけ箱根出場がかなう隼人への風当たり等課題山積の中でどのようにチームがつくられ本選に向かうのか、興味の尽きない構成で一気読みでした。

池井戸作品で「箱根」を扱ったものははじめてですが、フィナーレはやはり池井戸流。この作品、単発でおわるのでしょうか。続編、甲斐監督が育てる明誠学院大陸上部のその後が読みたいな。

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