「まち」
小野寺史宣
祥伝社
主人公:江藤俊一は幼くして旅館を営む両親を火事で亡くし、尾瀬で歩荷(ぼっか)をしていた祖父に育てられた。祖父のすすめで高校卒業とともに上京し、アパートに一人暮らし、コンビニのバイトから引っ越しの荷物運びのバイトという生活の中で主人公が徐々に人のつながりをつくっていく物語。後半では直木賞作「ひと」の総菜屋さんも登場したり、アパート:筧ハイツは他の作品でも登場しているらしい。何かしら他の作品と繋がっていくのも面白い。私にとっては小野寺作品7作目、いつもながらあたたかな作品でした。
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