日別アーカイブ: 2018年2月10日

「大獄 西郷青嵐賦」

大獄「大獄 西郷青嵐賦」
葉室 麟
文藝春秋

今年はNHK大河ドラマが「西郷どん」、図書館にその原作とこの本が並んでいて、葉室さんが好きな私が選んだのはこちらでした。

明治維新の立役者の一人西郷隆盛の若き頃の物語です。薩摩藩の幕末の名君:島津斉彬が藩主につく前から始まり、藩主となった斉彬に抜擢重用され大活躍。しかし時代の潮流が変わり尊皇派の志士たちに苦難の時代を迎えます。表題は「安政の大獄」からきているのでしょうか。そこからまた夜明けを迎えるまでを描いています。

坂本龍馬については多くの小説・ドラマで多少の知識はあるのですが、西郷については知らずに来てしまいました。ここでは魅力的な人物:西郷像が描かれていて新鮮ですが、「これから・・・・」というところで終わってしまっているなとも思ってしまいます。ゆくゆくはこの後の歴史の表舞台に立つ西郷像も描きたかったのではないでしょうか、好きな作家さんが逝ってしまいました。