月別アーカイブ: 2007年10月

にわかコーラス

 今年もあるイベントを控えてにわか合唱団が結成され、歌うことになりました。幹事さんのお誘いに合唱が嫌いではない私は、特に嫌う理由もないので参加することにしました。2回の練習(約1時間半)でいざ本番の予定です。曲目は例年おきまりの1曲+今年初めての2曲(「千の風になって」と「島人(しまんちゅ)ぬ宝」)、素晴らしい声の専門家が指導してくれます。
 昨日は1回目の練習で、その部屋に行くと男性はビアノのある部屋を通ってずっと奥の部屋に通されました。まずはパート練習なのです。なぜか女性が上パート、男性が下パートなのだそうです。そんなものですかね? パート練習は先生が電子楽器をひいてそれに合わせて歌う、階名読みをさせられなくてありがたいですね。難しいところはカットして、また(合唱でなく)旋律のみにしてパート練習がどんどんすすみます。
 自分のパートがだいたい歌えるようになるとピアノの部屋へ大挙して移動、全体練習が始まります。合唱になるとパートで歌っていた音が非常に怪しくなります。合唱の中で歌うこの不安感は何でしょうかね。みんなそれぞれの音程で歌うようになると、私なんか全く歌えなくなってしまいます。でもこういう不安な気持ち、世の中の多くの人は持っているのではないでしょうか。こういうところが合唱から遠ざかろうとしてしまう原因なのでしょうか。他人のことはともかく、どうやら私には自分で音程をとり、自分の音程で歌っていく能力は乏しいようです。
 そういえば今回の曲目の楽譜はいずれも6ページとか8ページと「長ーい」楽譜です。私たちが経験してきた合唱では1ページかせいぜい2ページの楽譜がほとんどでした。長くて難しい楽譜の曲をやってあちらこちら斉唱にしてしまう、どうしてもっと優しい曲をハモろうとしないのでしょうかね?
そんなことを考えてしまいました。

特集 “野の花”のごとく (その9)

   東混での成果(続)
 その分離唱のつぎに、三声唱というのがある。これは、それぞれの組をさらに三分してCをうたう組、Eを、Gを、というふうに分けておいて、再び、ピアノの和音により、それぞれが、分担の音をそれにとけこませれはよい。ピアノの振動を止める。すると、残された人声は、CEGの長三和音の純正なひびきを美しく残す。
 もちろん、CFA、HDGも、同様な方法で行なう。東混ではカデンツとして、CEG→CFA→HDG→CEGというように行なっているそうだ。
 他の調に行くときは、そのトニックから、同様にはじめればよい。それも、下属調(FAC、でなく、C調と関連させるためにCFAからはじめるらしい)から属調(GHD。これも同様に、C調の関係調として、HDGの転回形をトニックにするそうだ)
 分離唱も、EGCとか、GCEとかの転回形でも行なう。三声唱の発音は、アー、とか、ヤーなどでやると効果的だそうだ。また、声部を入れかえてやってもみるという。たとえは、ベースをテナーと入れかえてみる。すると音の和声的な配置が自覚できることにもなる。
 最後に、コラールブックから、簡単なコラールの練習。原語だったり、母音だったりでうたい、音量のバランスや音色から、全体の流れやひびきを実感させるのだそうだ。
 以上の練習は、毎週一回だけ行なっている。佐々木氏の門を再びたたいた増田さんには、東混をさらに一層美しくしようとする情熱もうかがえるのだ。
 佐々木氏も話していたが、この方法は、なまじか譜の読める人のほうが時間がかかるそうだ。階名唱のパート練習や、コールユプンゲンも、ハーモニーを作るには適したやり方でないとは、増田さんも話していた。
 ついでながら、三年まえ結婚した増田邦明さんの奥様も、東混のソプラノで、夫婦むつまじく歩きまわっているときいた。増田さん夫婦にとって、合唱のなかに生活がある、といった毎日であるらしい。