今月も行ってきました、さらりと音楽談義。今回のモチーフは「組織」。
まずは主催者から、藤原先生の息子さんがチェロコンクールで優勝したとの報告がありました。兵庫県養父(やぶ)市にビバホールという音楽ホールがあり、そこを会場として開かれているコンクール。小さな町ではじめたコンクールが、今や国際的なコンクールに育ってきているのだそうです。資金的に支える人はもちろん、多くのボランティアの存在もあって続いているコンクール、アートの文化が大きく育ったのです。
他の地域のイベント・団体・コンクールにも話が及びました。
・今は名称が変わってしまいましたが、有名な齊藤記念オーケストラはそのイベント開催・運営のためにつくした一個人がいる、その方がいてこそなのだそうです。
・沖縄では沖縄電力・沖縄タイムス(新聞社)・南城市が一体となって開催している新人演奏会オーディションがある。
・湯布院にも音楽祭があり、長期的展望に立って組織的に取り組んできた。
・アメリカのコンクールでは資金提供者の名前が出てこない。
・米IBMは発足当初から「利益の8%を社会還元(社業と関係ないところへ)する」という社是があり、日本IBMも同じ方針だという。
等々、音楽文化を育て高めるための組織や見返りを求めない支援者のことを伺いました。
話はかわって、藤原先生の所には同じサイズのヴィオラ・ダ・モーレが4台あるそうです。最初の楽器は神田カンパニーからはなしがあったとか。神田カンパニーというのは海野事件の会社だそうです。そういえば一時話題になりましたね、海野事件。その神田カンパニーでチェコからビオラを輸入したが開封してみたらヴィオラ・ダ・モーレだったということで藤原先生に話があり、購入することになったとか。いったいいくらだったんでしょうね。これを修理に出したことがきっかけで、その業者さんが作った別の楽器が引き取り手が亡くなって藤原先生の所に廻ってきたりと、不思議なご縁で手元に同じ楽器が4台になったとのこと。でも共鳴弦の響きの残り具合などそれぞれ個性がみんな違うのだそうです。2台の楽器を弾き比べていただきましたが、素人の私にはわかったようなわからないような、です。
話を聞いていて思ったことがありました。齊藤記念オーケストラのためにはたらいた人のことを伺っては、山形のFさんのこと。分離唱の合唱に一生懸命なFさんのまわりはいつもハーモニーがあります。なんといってもすごいのは一緒に唱っている団体名にFさんの名前がついてしまったこと。決して指導者というわけではないFさんへの団員の方々の信頼の厚さはすごいなと。
来月の音楽談義は16日、お盆の時で残念ながら我が家は参加できそうもありません。次回は2ヶ月後か~(泣)。