文化祭の前日は吹奏楽の演奏会を聴きに行きました。県内ではなかなかのレベルのアマチュア吹奏楽団だそうです。曲目は、
≪第1部≫
バッハ:幻想曲ト長調BWV572
グリーンスリーブス
コンサートマーチ「風と光の通り道」
時計塔が迎える朝
≪第2部≫
音楽物語「パリのアメリカ人」
ラプソディー・イン・ブルー
高校の吹奏楽演奏会は聴いたことがありますが、本格的(?)な吹奏楽を生で聴くのは初めての経験でした。
演奏が始まる前に一人のクラリネット奏者が立ち上がり基音を出すと、各楽器が一斉に音を出し始めます。「あー、オーケストラと同じようにチューニングをするんだ。」と、無知な私はビックリです。
幻想曲・・・・バッハの重厚なハーモニーを聴けるかと思ったのですが、ウーン?
コンサートマーチ・・・・やっぱりこういう曲は吹奏楽らしいよさを感じます。
時計塔が迎える朝・・・・この曲については説明がありました。この曲の元となった
絵があるのだそうです。「夜の風景、それから夜の2時3時と鐘の音が鳴り
やがて夜明けを迎える。」そんな内容でした。夜の世界の混沌とした音から
やがて夜明けを迎えて響きのよいハーモニーが響き渡る、聴いていても
「あー、夜明けだな」とわかりました。こんな説明付きの音楽を聴くと、夜中
に骸骨が起きあがりやがて踊り出す。更に更にこの踊りに骸骨が加わり賑
やかに、やがて夜明けを迎えてにわとりが「コケコッコー」と啼き、その声と
ともに骸骨がそそくさと墓の中に引き上げ、静寂が戻る。あの「死の舞踏」
とイメージをダブらせて聴いていました。
パリのアメリカ人・・・・語り手がストーリーを語り、その合間合間に音楽が挿入さ
れる。十分楽しめる内容でした。
ラプソディー・イン・ブルー・・・・この曲は吹奏楽とジャズピアニストとの共演でし
た。パンフレットには「新たな響き・・・・。ピアノと吹奏楽のコラボレーション
」と表紙にうたい、この夜一番の売りのプログラムだったようです。指揮者
が隠れてしまうかと思うようにステージの中央にピアノが置かれ(これは
ジャズでは非常に珍しいことだそうです)、共演が始まりました。奏でられ
る音楽にすっかり聴き入ってしまいましたが、フッと意識を取り戻して周囲
をうかがうと、聴衆全体がシーンと聞き耳を立てて聴いているようでした。
演奏後の語り手とピアニスト、指揮者との会話の中で、前日のリハーサル
とは随分演奏が変わってしまったことなどが語られ、大変な即興性をもっ
て演奏していたことを知りました。
プログラム以外にピアニスト、吹奏楽がそれぞれ一曲ずつアンコールとして演奏しこの夜の演奏会は終わりでした。
決して高くないチケットでたっぷりと楽しませて頂きました。感謝。
(11.0k CT)