むかしばなしの素語りを中心とした活動をする団体があり、先日この団体がひらいた「おはなしのつどい」を地元紙が紹介した。
「おはなしの会」が暗記した昔話披露
こんなタイトルの短い紹介文である。
「暗記した昔話」・・・・、たしかにそうではあるが何とも味わいのないことばではないか。こんな無機的なことばの中に、記者の素語りへの関心の無さを感じてしまう。
絵本の読み聞かせや小道具をつかったおはなしなど、昔話などを語るのにもさまざまな手法がある。しかし、何も小道具をつかわず小細工をしない「素語り」が何といっても空想の世界を駆けめぐるには一番のように思う。具象を見ないからこそ空想が広がる。語り口も、演劇的に語るのではない「素語り」がおはなしにはいいと思うのです。