ダムって必要なの?

 私たちは高度成長期に育ってきました。ダム建設は巨大な公共事業で、自然を環境を人間のいいように変えていく典型的なものとしてとらえてきました。
 ダムの役割は3つ、
    ①洪水調節の機能
    ②流水の正常な機能の維持
    ③都市用水、農業用水の開発
だそうです。
 しかし今、ダムの必要性が問われている時代になってきたようです。長野県の田中元知事の2001年「脱ダム宣言」は有名です。しかしそれよりももっと以前の1994年、米国内務省開拓局の長官は「アメリカにおいて、ダム建設の時代は終わった」という発言をしています。
 いろいろな資料を読んでいると、どうもダムの役割はお題目の通りにはいっていないようです。人間生活のための役割よりも業界のための建設といった部分も多分にあるように思ってしまいます。私たちの近くの塩川ダムにしても、決して水不足に困った土地柄ではないことが書籍にも唱われています。上流にヒ素がみられる土地で、水道水源としては問題があり、ここに水源としてのダムを建設することに疑問も投げかけられています。ダム湖のきれいな景観はよいものですが、しかしダム湖の水質というのは湛水から数年すると悪化をたどるということも聞いています。
 こんなことを見てしまうと余計に写真展に見られる人たちの故郷を離れる無念さを想像してしまいます。私も、「できることならダムは避けた方が」と考える一人です。
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